フリーゲームの森

フリーゲームのレビューブログです。 ノベルゲーム・アドベンチャーゲームを中心にお勧めの作品を紹介します。
初めての方は、ぜひごあいさつをご覧ください。評価の基準については、レビューについてに記してあります。
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YouTube始めました。フリーゲーム攻略動画などを投稿してます。

こんにちは。
先週行われたコミックマーケット(2日目)に行ってきたのでその時のまとめです。


コミケは去年の夏に初めて行きました。あの時は正午過ぎくらいにビッグサイトに到着したのですが、早いところだとすでに完売しているサークルもあったので今回はなるべく早めに入ろうと思い、午前入場開始の30分前(10時半頃)に会場へ到着しました。しかしもうその時刻には入場待ちの長い行列ができており、実際に入場できたのはその1時間以上後になりました。猶予30分では足りなかったか~。
しかし去年の反省を生かして水分を多めに(計2.5リットル)持ち込んでいたのでコンビニに並んだり自販機を探したりせずに済みました。


さて、入場して真っ先に同人ソフトのエリアに向かいます。最初に見つけたのはルピナスパレットの水原梓さんでした。以前このブログで「インビジブル」のレビューを書いたのをよく覚えていてくださって嬉しかったです。最新のレビュー記事で扱った「おさななじみ Childhood Love」の話を出したところ、「アル管理人の恋」シリーズも面白いよとの言葉をいただいたので帰宅してからDLしました。作者のMirinさんとは仲がいいとのことで、制作者同士の繋がりがあるの良いな~と思いました。
もちろんルピナスパレットさんの新作「ストレイ・メモリア」を購入してお別れしました。サウンドトラックは売り切れてしまったとのことで残念。やっぱりもっと早く来る他ないのか…


続いてClear Colorの川澄シンヤさんに会いに行きました。過去作の副読本とシナリオ付きイラスト集(漫画とは少し違う?)を購入し、「お姉さんと夜あそび」の先行版DLカードをいただきました。これらは未プレイの過去作に関する部分を除きすでに全部読んでしまいました。ツイートもしましたがレイナのコメントにあった「作者も大好き、みんなも大好き(断定)なレイナさんです」が妙に面白くて笑ってしまいました。ロシアンたこ焼きで当たりを引いたレイナのスチルが見てぇよ~
「お姉さんと夜あそび」は後日フリー版も公開されると聞いているので、余裕があったら違いを発見してみたいですね。「リバース・ゲームFinale含む)」以外の作品もまたプレイしていこうと思います。


もう順番があいまいですが浦田一香さんにもお会いしました。「世界で一番不幸せな子ども」のDLカードをいただきます。同作はノベコレでも公開されていることは知っていたのですが、コミケに行くことは決めていたのでせっかくなら会場で頂こうと思っていた作品です。
浦田さんの作品はこれまでに5作ほどプレイしていますが、どれも明確な悪意に依らない人間の怖さみたいなものを描く手法にインパクトがあって、唯一無二の作風だなと感じています。軽くそんな話をお伝えした後、またほかのサークルを回っていきました。

周辺サークルを回っていたところ、ユキハラ創作企画の雪原たかしさんにお声掛けいただきました。お話を伺っているとなんと雪原さんはノベルゲームエンジンのLight.vnの開発や運営を行っているとのことで、自サークルの作品「春に生きれば」のみならずらいとゔぃえん祭の告知なんかも受けました。確かに技術者っぽいシャツ着てるな~なんて言ったり、ツール開発のハプニングの話なんかも聞けたりして楽しかったです。帰宅して「春に生きれば」のディスクを解凍してみると、Light.vn物語のスクリプトファイルやエディターが同梱されていて、その強火のツール推し熱量を感じられました。これはノベルゲーム作れってことかな。


そして島の端の目立つところにスペースを構えていたポロンテスタのうめこぽんちょさんにお会いしました。昨年「道徳ビデオ」のレビューを書いたりコミケでお会いしたりといった交流はあったのですが、それをよく覚えていてくださって感激しました。道徳ビデオの製品版と新作「ヤギ症候群」(18禁)のパッケージ版を購入しました。そしてなんといつもレビューに元気と創作のエネルギーをもらっているとの嬉しい言葉とお土産のお菓子をいただいちゃいました。ありがとうございます。
基本は面白い作品を多くのプレイヤーに知ってもらいたいという気持ちで書いているレビューですが、作者の方にこうして喜んでいただけたり新作への糧になるというのならそれも大変うれしいです。
ちなみに帰宅してから開封したところ、めちゃくちゃ厳重に梱包&袋詰めされていて、そういえばYouTubeで袋詰め大好きなんて言ってたな~と思い出しました(どの動画だったかは忘れた)


→Quantize_の紅音久遠さんともお話しできました。→Quantize_と言えば「臨界天のアズラーイール」シリーズが有名かと思うのですが、私は「ラビっとはーと!」が結構好きなんですよね。新作「朱色に染まる、美しき社で」はDLカードによる販売だったのですが、カード単体でなく台紙についた状態で全体のデザインが考えられていてセンスを感じました。
えるりんごさんのスペースでは、前回と同じくM.Mさんがいらっしゃったのでレビュー見てますって話をしたり「ぽんぽんランド」よかったですよ~なんて話をしたりしました。ネームプレート(名刺?)を着けていて一目で本人と分かったのも話しかけやすかったポイントですね。新作の「魔王、エロ漫画を描く。」を購入してお別れしました。

驚いたのはその近くにいた花麒麟ソフトの方に声をかけられたときです。「純愛じゃなきゃ許せません!」の体験版を無料配布しているという事でQRコードをもらったのですが、作品紹介のところをよく見ると「そしてパンになる」(18禁)の文字を発見。意外な発見にびっくりしてつい音読してしまいました。私が過去にレビューを書いた作品ではないですか。そこで初めて花麒麟ソフトはカビ布団さんが立ち上げたサークルだという事を知りました。初めて書いたエロゲのレビューだった、みたいな細かいことまで覚えていてくださって、嬉しいのと同時に適当なこと書けないなと気の引き締まる思いもしました。
そして「純愛じゃなきゃ許せません!」がカビ布団さんの作品とすると…一体どんなとんでもない展開が待ち受けているのかと身構えてしまいますね。「私作品名で嘘はつかないんで」とはカビ布団さんの談ですが果たして…

大体知っているサークルさんは見終わってふらふらしていると、活動漫画屋さんのスペースに目が留まりました。頒布されていた「いえのかぎ」にどこか見覚えがあったのです。売り子さんに説明を聞いてとりあえず最新作の「大阪義体遊」と一緒に購入。プレイしてみたところ、これまたとんでもない作品でした。感想軽くツイートはしたのですが、もしかしたらブログでも何か書くかもしれません。
そしてどこで見たのか思い出しました。アライコウさんが最近始められたブログで紹介されていたのでした。その記事を読んでみると、同意するところも多いのと同時に私とはけた違いな分析力を感じてさすがだなと思いました。


そして今回コミケに行って最も驚いたのはLucid A96さんに出会ったことです。私は全然知らなかったのですが、あの「かたわ少女」(18禁)を作ったFour Leaf Studiosのメンバーというのです。あの後個人で同人誌を出したりしていたそうなのですが、ほぼゲームしか眼中にない私は全く知らず。しかし「かたわ少女」は素晴らしい作品だったので感想をお伝え出来てよかったです。
しかも日本語がめちゃくちゃうまかった。作品の多言語化を担当したのが彼だったのかは分かりませんが、さすが海外掲示板に投稿された日本のイラストからインスピレーションを得てゲーム制作をし、4言語対応したうえ日本のコミケにも参加される方だなと感じました。
そんなかたわ少女はつい昨日Steamでもリリースされたとのニュースがありました。私が最初にプレイしたのはもう8年ほど前で、今使っているPCにデータは残っていないので久々にプレイしてみようかなという気持ちになりました。


そのほかにもいくつかのサークルを回って最終的な戦利品はこんな感じに。
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これらを消化するだけでかなりの間楽しめそうです。
また次も行きたいなと思える楽しいイベントでよかったです。

それでは。

こんにちは。今回はHase im Hausさんの「おさななじみ Childhood Love」をレビューしていきたいと思います。

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ジャンル:幼馴染系短編乙女ゲーム
プレイ時間:1ルート10分、フルコンプまで1時間程度
分岐:ED10種
ツール:ティラノスクリプト
リリース:2024/5
備考:16歳以上対象



本作はTwitterをなんとなく見ていて目に留まった作品になります。大きく可愛らしいヒロインが描かれたサムネイルとストレートなタイトル。変に凝った作品より逆に印象に残りやすかったかもしれません。

では本作をプレイしての感想の話などに移る前に……ひとつ謝らなくてはならないことがあります。
これまでに数多くのフリーゲームをプレイしてきて得た嗅覚によって私は、「この子、どんな風に闇落ちするのかな~」という気持ちでプレイし始めたのです!

薄めのピンクで統一されたイラスト、ロゴ、UIでこれでもかと乙女チックに演出されたタイトル画面。Readmeにて確かな存在感を放つ「対象年齢: 16歳以上(ほんのり大人の会話有)」の記述。そしてタイトル画面左下に控えめに鎮座するRESETボタン。
これまでの経験から、これはルート選択によってはヒロインが闇落ちorヤンデレ化してタイトル画面がホラーになるやつや…とそこそこ高い確信度を持っていました。しかし! それは私の心が汚れてしまっていただけでした。ルート分岐は多めで進展があるルートも喧嘩に至るようなルートもあるもののどれも微笑ましい内容となっており、純粋に幼馴染ものの乙女ゲームをお求めの方にぴったりだなと思いましたのでレビューを書くことにしました。


主人公のほのか(名前変更可)は高校生(多分2年生)。学年違いではあるけれども子供のころから家族ぐるみの付き合いのあった幼馴染の海とは交流が続いています。ほのかは海のことが好きだけれども海は最近ほのかと距離を置き気味。もらったお漬物を届けに行った今日も受験生は忙しいんだと追い返されそうになる始末。ほのかは海との距離を縮めることができるのでしょうか…

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さて、本作は1ルート読み終えるのに10分かからないくらいの短編ですが、その中でほのかと海の関係性がしっかりプレイヤーに伝わってくるような描写がされます。ほのかは昔から海のことが好きで、それは男も女も関係なかったあのころの気持ちとは違うんだという自覚もあるようです。しかし海から見たらほのかはまだまだ子供。そんな無邪気な様子でいられると男の欲望を抑えられなくなってしまうと危惧しています。
この、実はお互いに好きあっているのに微妙にすれ違っている関係性、いいですね。

ほのかは確かに海のことを男の子として好きなようですが、行動も発言もまだまだ子供。部屋に入れてくれーと玄関先で泣き付いたり、勉強の邪魔したり…。海のいる部屋で着替えたり寝たりすることもあるようです。確かにこう見ると、海がほのかをお子ちゃま扱いして恋愛対象と見てくれないのも当然といった感じですが、海は海でほのかのことを好いてはいるのがまたややこしい! 好きであるからこそ、ほのかが何も分かっていないうちに手を出したくないんですよね。いい子ですね。
2人がこの関係性から前進できるのかはプレイヤーの選択にかかっています。



さて、話は変わりまして本作にはボイスがついています。ゲーム開始直後には名前入力と一緒に珍しいオプション「ヒロインのボイスを付ける」が表示されます(デフォルトはON)。
確かにフルボイスゲームって主人公にも声付きのタイプとそうでないタイプがあります。これを選べるのって初めて見たかもな~と思いました。男性主人公の作品だと付いていないものが多くて、女性の場合は体感で半々くらいですかね。本作をプレイしてこの非対称性に気付きました。

ボイスについてもう一つ珍しいと感じた点があって、それはいわゆる心の声にもボイスがついていることです。心の声には、実際にしゃべった時の声と違ってリバーブが効いた音声になっているので最初はなんだこれ?と思ったのですが、心の声と台詞の区別がされているんだと気付くとなるほどと納得したのと同時に面白い演出手法だなと感じました。



本作の通常EDは9種類あります。2人が恋人関係になる"正解ルート"みたいなものが1つだけあるのが普通かなと思っていたんですが、本作は違いました。2人が親密になるルートも疎遠になるルートも複数あって、結果的には似ているんですがそれぞれ過程が違う感じになっていました。私が好きだったのはEND3です。一旦すれ違って喧嘩別れみたいになりそうなんですが、雨降って地固まる的展開が繰り広げられて最終的にはいい感じに。ちゃんと山場があるし、何より海のほうからアプローチがあったのがうれしいですね。これまで聞き分けのない子供だったほのかがちゃんとけじめをつけるのを見て、海としても覚悟を決めたのでしょう。”ほんのり大人の会話”は本当にほんのりだったけれども、2人にはこれくらいがちょうどいい気がします。
他にも多くのルートがあるので、きっと皆さんの好みな展開もあるでしょう。全ED回収後はおまけAFTER STORYも忘れずに回収してくださいね。

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そう、おまけと言えばもう一つ、エンド回収ごとに思い出のガチャを1回回せます。出てきた可愛らしいアイテムをクリックすれば、2人の小さな思い出をのぞき見することができます。これも珍しい仕掛けで面白いですね。そして私はようやくタイトル画面にあったRESETボタンの意味を理解しました。このエンド回収履歴やガチャ入手アイテムをリセットするためのボタンだったんですね。闇落ちしたほのかの記憶を消してあげるボタンだと思っててごめんなさい…。

ほかにもEXTRAS画面にはいくつか仕掛けがあるので是非探してみてください。

ということで今回は「おさななじみ Childhood Love」でした。
さわやかで安心安全の乙女ゲームをお求めの方、成長に伴ってそれまでの関係性に変化が生じてきちゃった幼馴染が好物なんだ!という方、プレイして損はないと思いますよ。

それでは。

こんにちは。前回の予告通りタイムアタックをやっていこうと思います。
対象の作品は、Shadow's Silhouetteさんの「勇者はG○○gle翻訳で世界を救うことにした。」です。
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ゲームの内容は前回細かく紹介したので軽く触れるだけにします。
言葉の通じない異世界に勇者として召喚された主人公の鈴木は、スマホのG〇〇gle翻訳を駆使して人々の依頼を解決しお金を得ていきます。スマホのバッテリーは1秒ごとに減少し、充電にはお金がかかるためなるべく素早い探索と依頼解決が必要になります。十分お金を貯めてレベルアップし装備を整えたら勇者としての役目を全うするため最後のボス戦イベントに行くことになりますが、はっきり言ってこれはおまけみたいなもの。本作のメインはやや不自然な言葉から元の内容を推測して依頼を達成したり、適切な行動順を発見して最速で依頼達成を目指したりといった部分でしょう。

単にクリアするだけならタイムアタックを極めるまでやる必要はないのですが、私は全依頼達成にかかるまでのタイムをどこまで短縮できるかに興味を持ってしまいました。1回の探索で受けることができる依頼は全部で70個。「ありすえすけーぷ」を作者さんに「人間やめてるレベル」と評されるまでやりこんだ私の好奇心は本作についても発揮されました。


レビューでは触れませんでしたが、本作ではいくつかの手法で「秘宝」を手に入れることができます。移動速度を3段階で調整できたり、一度行った地点を記録してそこへワープできるようにしたりといった機能が使えますが、当然ゲーム開始時点では使うことはできません。そこで今回私は2つのレギュレーションでタイムアタックに挑むことにしました。
  1. 秘宝禁止縛り
    初期状態と同じく移動速度は普通、ワープは不可という縛りです。タイムアタック中にメニュー画面を開くと時間の計測が止まるのですが、今回はそれも使用不可ということにしました。
  2. 秘宝解禁
    秘宝の使用ができるレギュレーションです。探索開始前に移動速度を調整しておくのも良しとします。探索中のセーブとロードは使用不可という、一発勝負でその他の縛りなしのルールです。


先に結論を書いておくと、私の記録は①10分29秒、②3分55秒です。
以下ではそれに至るまでの私の研究と手順を書いていこうと思います。言うまでもないですがネタバレ多数なので自力で挑みたい方は注意です。






①秘宝禁止縛り


本作のマップは大きく城内、北の街、南の街の3つに分けられます。このマップの端から端まで移動するには移動速度標準で15秒以上かかるため、なるべくエリア移動が少なくなるようにめぐっていく必要があります。厄介なのは「名画を探して」「鶏のかくれんぼ」の依頼2つです。「名画を探して」では最終的に城と名画の間を5往復する必要があります。「鶏のかくれんぼ」は3つの依頼に分かれていてそれぞれマップ上の様々な場所を順番にめぐる必要があり、その数は驚異の合計14か所です。終盤ではエリアをまたいだ移動が必要となるので、いかにほかの依頼を片付けるついでに回るかが時間短縮の鍵となります。名画依頼では城→南の街→城→北の街→城→北の街→城→南の街→城→北の街→城という順に指定された地点を訪れる必要があり、かくれんぼ依頼では北の街×4→南の街×4→城→南の街→北の街→南の街→北の街→南の街という順序になります。この最低限必要なエリア移動のほかには極力エリア移動しなくて済むように依頼をこなす順番を組み立てていきます。
最終的に私がたどり着いたチャートはこんな感じ。
北の街墓参り受諾、蝶5匹集めて受諾、掃除して受諾・完了、手紙を渡して受諾、眠気覚まし受諾、同僚のサボり受諾、お酒を運んで受諾・完了、落とし物受諾、ポスティングして受諾、蝶、ポスティング1、悪霊を退治して受諾、巨大花を摘んできて受諾、蝶、手紙を渡して完了、落とし物拾う、ポスティング2、商品を届けて受諾、鶏のかくれんぼ1受諾、犬を捕まえて受諾、ポスティング3、花を摘む、体を探して受諾、蝶2、犬、墓参り、犬捕まえる、かくれんぼ1、墓参り完了、ポスティングして完了、落とし物完了、かくれんぼ2まずは拠点から出てすぐの北の街を探索。町の南東から時計回りに回っていくイメージで進めると二度手間になりにくいです。北の街から出ずに解決できる依頼はたったの7個ですが、すでに15個も依頼を受けています。
鶏のかくれんぼ1完了、モンスター討伐1~5、蝶、お札もらう、書類を届けて受諾、名画を探して受諾レベル3以上で進める城エリア。アクション要素の強いモンスター討伐依頼があり、ここでうまくいかなかったらリセットしてしまうのも手でしょう。「名画を探して」依頼も厄介で、計5個の絵画を探しその都度王子に届ける必要があります。
北の街猫から鍵奪う、悪霊倒す、服を選んで受諾・完了、悪霊を退治して完了、巨大花を摘んできて完了北西の民家にある用事をここで全て済ませておきます。これを済ませないと武器屋の商品が手に入らない。
南の街野菜を買ってきて受諾、回覧板を届けて1受諾、鶏のかくれんぼ2受諾、ハーブを探して受諾、伝説のレシピ受諾、カフェオレ求む受諾、コーヒー回収、配膳を手伝って1~5完了、貴婦人の絵画回収、盗品を取り返して受諾、旦那の浮気調査受諾、体を回収、聖剣を抜いてくれ受諾、蔵書を探して受諾、ピエロさんのクイズ1~4完了、かくれんぼ1、ダンサー回収、浮気調査実行、牛乳回収、客の探し物は?受諾・完了、好みの服装は?受諾・完了、人参たべたい受諾、回覧板を届けて1完了、2受諾、忍ぶ者の捜索受諾南の街へはレベル10ないと入れません。町の入り口から時計回りに依頼を受けていきます。図書館の奥へは他の依頼のついでに入りたいので今回は行きません。
北の街仲間を3人集めて受諾、忍ぶ者の捜索完了、翻訳を頼む1~3完了、体を探して完了、ラブレターを渡して受諾、仲間1基本的に1つの用事をするためだけに建物に入るのは避けます。今回でいうとギルドには仲間を集める依頼を受ける・忍者を発見する・曲のタイトルを翻訳するという3つの用事を一気に済ませています。残りの3つはすべて墓地の用事です。
書類を届けて完了、注文書を届けて受諾、仲間2、名画を探して1完了、2受諾、料理の味見完了、レシピを聞く城2階の裏側へ回る用事は今回で全て終わらせます。
北の街注文書を届けて完了、防具を届けて受諾、武器を回収、犬を捕まえて完了、聖剣回収、野菜を買う、蝶5匹集めて完了、王様の絵画回収北の街の南側あたりの用事を集中的に済ませます。聖剣の回収が忘れやすいので注意。
南の街野菜を買ってきて完了、回覧板を届けて2完了、3受諾、かくれんぼ2、本回収、回覧板を届けて3完了、4受諾、人参回収、人参たべたい完了、ハーブ回収、鶏のかくれんぼ2完了、宝石回収、仲間3南の街2回目。今回は回覧板依頼を順にこなしていき、同時にかくれんぼ2を終了させます。
北の街ここで初めて素通り
商品を届けて完了、防具を届けて完了、指輪を届けて受諾、名画を探して2完了、3受諾、鶏のかくれんぼ3受諾ここでかくれんぼ3の依頼を受けておくのが大事。以降のエリア移動はかくれんぼに行かせるかどうかを最優先で判断。
北の街仲間を3人集めて完了、指輪を届けて完了、王に手紙を受諾、俺を見てくれ!完了、眠気覚まし完了、同僚のサボり完了、花の絵画回収これで北の街の用事もほとんど完了となります。
王に手紙を完了、王妃にワインを受諾、名画を探して3完了、4受諾これで城には名画を渡しに来る以外の用事がなくなりました。
南の街かくれんぼ1、伝説のレシピ完了、ハーブを探して完了、カフェオレ求む完了、山の絵画回収、ラブレター渡そうとする絵画の回収が主目的。同時に喫茶店内の用事もすべてこなせるように事前に準備しておきます。
北の街再び素通り。
名画を探して4完了、5受諾
北の街王妃にワインを完了、かくれんぼ2、ラブレターを渡して完了、海岸の絵画回収ここで墓地に行ってラブレター依頼の結果報告をするのを忘れがちなので注意。最後に漏れているのに気づいて泣くのを3回くらいやりました。
名画を探して5完了城の用事が完全に終了
北の街素通りの回数はなるべく減らしたいですが私のチャートだと3回必要になっています。
南の街旦那の浮気調査完了、盗品を取り返して完了、聖剣を抜いてくれ完了、蔵書を探して完了、回覧板を届けて4完了、かくれんぼ3、何の本か教えて1~3完了宝飾品店から図書館の奥場へ行くルートを有効活用し、かくれんぼと本のタイトルの翻訳の依頼を片付ける。
北の街かくれんぼ4北の街の用事終了
南の街鶏のかくれんぼ3完了、受け取ってくれ完了これで全依頼達成。お疲れさまでした。

この結果どんなプレイングになるかを動画にしました。
今受けている依頼の一覧を常に表示するなど編集も頑張ってみたので是非ご覧ください。


②秘宝解禁


基本的なことは秘宝禁止縛りの時と同じで、なるべく移動にかかる時間を減らすために一か所で同時にたくさんの用事をこなすことを心がけます。①と大きく違うのは、ワープが解禁されているためよく立ち寄る場所を登録しておくことでそこへの移動時間が0になることです。具体的には、城2階の謁見の間を登録しておくことで、①の時はそれを中心にチャートを考慮せざるを得なかった名画回収依頼の負担が大幅に軽減します。かくれんぼ依頼については同じ場所を訪ねさせるわけではないので①の時とそれほど状況は変わりません。
そのほかメニュー画面を開くことによってできるテクニックがいくつかあるのでそれを紹介します。
まずは魔物討伐依頼の攻略法が大きく変わります。唯一目的地が動くこの依頼では、メニュー表示中はタイムが進まないことを利用してメニュー画面を小刻みに開き、自分と魔物の位置関係を0秒で把握するというテクニックが有効になります。文章では何を言っているのかわからないと思いますのでこちらの動画をご覧ください。

この動画の1:45~3:35までが該当部分です。実時間では110秒かかっていますが、メニュー画面を開いていない間のみタイム計測が進むためたったの34秒で5つのモンスター討伐依頼をクリアしています。

これと似たテクニックとして、罠だらけの市場で野菜を買う依頼においてアイテム使用中は罠は移動するがタイム計測は行われないという仕様を利用するものがあります。上の動画で6:40~7:01がその実演となります。実時間で21秒ですがゲーム内時間では5秒で終わっています。

これに加え、移動速度は「速め」を使うことになるためキーボード捌きの正確性の要求水準が格段に上がっています。ここは練習あるのみです。


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いかがだったでしょうか。皆さんの挑戦をお待ちしています。3分55秒を切ったら是非教えてくださいね。

それでは。

こんにちは。今回は以前から紹介しようと思っていた作品、Shadow's Silhouetteさんの「勇者はG○○gle翻訳で世界を救うことにした。」のレビューをしていきたいと思います。

(6/30追記:タイムアタックの記事を書きました。動画付き解説記事となります)

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ジャンル:再翻訳おつかいタイムアタックRPG(ReadMeより引用)
プレイ時間:1プレイ3分~、完全初見からエンディングまで5時間くらい
分岐:なし
ツール:RPGツクール
リリース:2020/4初公開


私は以前からShadow's Silhouetteさんの作品はかなり好きで、本作も非常にやりこんだのですが最近は公開停止となっており、今更レビューを書くのもなあ…となっていました。しかし先日再公開されたので迷いなくレビューを書くことができます!


本作の導入はよくある異世界転移ものそのものです。主人公(デフォルト名は鈴木)は突然異世界に勇者として召喚されてしまいます。ここで何か特殊能力が手に入って無双する…というのがお決まりのパターンですが本作は違います。そもそも異世界の言葉を理解することができなかったのです。
そこで役に立つのが機械翻訳。なんと異世界語でも翻訳できてしまうようです。しかし機械翻訳は完璧ではありません。日本語としてこなれていない文面や誤訳なども含まれています。それを何とかプレイヤーの力で元の文章を補完することで召喚者たちと意思疎通したり町の人々から依頼を受けてクエストをこなしていったりするのです。
異世界でレベルアップした主人公が最終的に目指すのは魔王の討伐。このラスボスは主人公が召喚された拠点から直接行けるので、やろうと思えばゲーム開始直後から挑むことができます(当然負けますが)。このシステム、「隣の部屋にラスボスがいる。」を思い出します。ただし本作はラスボスを討伐するというRPG的な要素よりも、道中のADV的要素がメインとなっています。


本作は翻訳部分を除いてしまうと、多数のサブクエストのある短編RPGということができるでしょう。町には多数の住人がおり、その多くが何かしらに困っているようです。彼らに話しかけて依頼を受け、達成することでお金を手に入れてレベルアップや装備購入の原資にすることができます。
人によっては”お使い”と呼ばれてRPGの本筋に関係ない蛇足の部分とみなされる要素こそが本作のメインとなっているわけですが、そんな中途半端ともいえる要素を1つのゲームとして楽しめるような工夫を2つ感じ取りました。

1つは先ほどから出ている再翻訳要素です。いかにG〇〇gle翻訳優秀といえど完璧ではありません。異世界語を日本語に翻訳するときにどうしても脱落してしまうニュアンスがあったり単純な誤訳と思しき語句があったり。そんな微妙な訳文から本来の依頼がどんなものであったかを推測してクエストをこなしていく必要があるのです。
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例えばこちらの依頼。「蝶が欲しい-約5」
語順などが不自然ですが意味は伝わるなあといった依頼文です。しかし次の場合はどうでしょう。
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「同僚がスキップしています。少しscられますか」
はっきり言って意味不明です。この文章から依頼を推測して達成方法を見つけて実行するには試行錯誤が不可欠でしょう。他にも「女性の傑作が見たい!」「友達になる3人について学びましょう!」などの元の依頼からかけ離れた訳文が多数登場し、さながら謎解きゲームのようです。

エンディング到達後の2周目モードでは謎のこんにゃく(どう考えてもドラえもんに出てくる翻訳こんにゃく)を食べることでゲームを原文でプレイすることができるようになります。このモードでは時間制限などもないためゆっくりと町を回りながら住人たちと会話していくことができます。こいつらこんな口調でしゃべってたのかとか、意外と時限会話が豊富に用意されているんだなとかいろいろな気付きに出会えると思いますよ。


さて、工夫の2点目はタイムアタック要素です。G〇〇gle翻訳には主人公の持っているスマホアプリを使用しているのですがなんとバッテリー残量が初期状態で3分しかありません。依頼で得たお金で消耗品の魔法石を買うことによって充電することができるため、探索の1秒1秒にお金が消費されるのと同じ状態なのです。
初見の状態では3分間で依頼を1つか2つこなすのが精一杯でしょう。何度も探索に出ることで次第に効率的な周回ルートを開拓し金策の効率アップを目指しましょう。バッテリー残量に余裕が出てきたら経験値を購入することで主人公をレベルアップし、探索範囲を広げることができます。そしてまた新規の依頼を開拓して依頼文の解読をして…。こうした拡大再生産に似た楽しみも本作のゲーム性の1つでしょう。

本作を普通にクリアするうえではタイムアタックを極める必要まではありません。ゆっくりでも周回を繰り返すことで十分にお金を貯めることができるでしょう。しかし私はそれだけでは満足しませんでした。一体どのような順番で依頼を受け、どんなルートでこなしていくことで最速で依頼コンプリートができるのかを追求します。私のタイムアタックの結果については次回の記事で詳しくご紹介したいと思います。


さて、システム面において工夫されていてプレイしやすいと感じた点がいくつかあるので紹介しましょう。
本作では合計70もの依頼が存在するのですが、この依頼を受けるためには別のこの依頼を片付けていないといけない、というような条件が多数存在します。そうすると同じマップの中でも”今話しかけられる人”と、”フラグ不足で依頼が進行しない人”が混在することになります。多数の依頼を同時進行していると混乱しやすいのですが、本作ではシステム的にこの2種類の人が区別されていて、フラグを進行できる人だけ歩行グラフィックになっているのです。つまり最速でクリアしたいときは歩いている人だけに話しかければよいし、逆にフレーバーテキストを楽しみたい場合は立ち止まっている人に話しかけてみればよいでしょう。
さらに依頼が終了するとその人は透明化してすり抜けられるようになります。これはタイムアタックの意味でも結構大きな変化だったりします。

また、依頼一覧画面もうれしいですね。私はもう全依頼を暗記するほどやりこんでしまったのですが、初見の時は重宝しました。
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さて、これらの仕組みを活用しながら周回して十分お金を稼いだら、レベルアップと装備購入に使ってボス戦に挑みます。一応異世界に召喚された目的がこのボス撃破で最終目標でもあるのですが、これに関しては正直おまけ感が強いです。本作をRPGとして考えるとこの戦闘には物足りなさとか単調さを感じてしまうと思います。
しかし本作の肝(と私が考えるの)は「再翻訳おつかいタイムアタック」の部分です。機械翻訳で遊んだことがあったり、RPGのサブクエストを埋めていくことに喜びを感じる方なら本作もたっぷり楽しめるでしょう。タイムアタックのためのルート構築頑張るぜ!という方はぜひチャレンジしてみてください。私の記録はそう簡単には破れないと思います。次回の記事で挑戦お待ちしています。


それでは。

こんにちは。今回はちかげさんの「みちゃダメ! パンチラは絶対阻止せよ」のレビューです。

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ジャンル:女装BLアドベンチャー(ほんのりサスペンス)(※readmeより引用)
プレイ時間:1時間弱
分岐:ED2種+ゲームオーバーあり
ツール:ティラノスクリプト
リリース:2023/8



さて、本作は私がなんとなくおバカで下品なコメディをやりたい気分の時にちょうど見つけた作品です。タイトルだけ見て大体の内容が分かるこの潔さ。しかしちょっと意外な展開もあったりして予想外に面白かった作品でもあるので今回取り上げることにしました。



大まかな内容はこんな感じ。

主人公の白井ユキトはごく普通の男子高校生。ある日ひょんなことから人気若手シンガーソングライター、若王子柊(わかおうじ・しゅう)のMV撮影に雪の妖精役として出演することになります。女性の役と聞いていなかったユキトは大慌て。衣装とメイクで可愛い女の子の見た目になったユキトでしたが、恥ずかしいから他の人に自分が男であることは隠そうと誓います。ところが下着だけは自分の私物の男物を身に着けたままなことに気づいたユキト。撮影中のあらゆるパンチラの危機を乗り越えて、男であることを隠し通せ!



女の子役だと聞いて困惑しながらもセッティングしてもらったユキトの様子がこれです。
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全体的に男の子に見えない可愛らしさと背景のキラキラ演出がすごい。
肌の色もかなり白いですし雪の妖精をイメージした衣装と言われたら確かにと納得できますね。

スクリーンショットを見ていただければわかると思いますが、本作の立ち絵はすべて3Dモデルとなっています。以前レビューした「おもいをつたえるプログラム」と同じ手法ですね。本作もこの3Dモデルを活かして登場人物たちの様々なポーズを多様なアングルから見ることができるようになっています。スチル鑑賞モードもあるのでぜひプレイ後に見ていただきたいのですが、1時間に満たないプレイ時間に対して5ページにも及ぶスチルのバリエーションがあります。これは3Dモデルを使ったメリットを大いに活かしているといえるでしょう。


さて、本作のメイン攻略され対象(そんな言葉あるか?)の若王子さんはイケメン芸能人でありながらユキトの女装姿に一目ぼれの様子。こんなかわいい子が自分のMVに出てくれるなんて! となるばかりかプライベートでも近づきたいとユキトとの距離を詰めようと必死です。片やユキトは自分が男であることがばれないか常にひやひや。わかりやすいBLコメディといった感じが続きます。

風でスカートがめくれそうになったり椅子が倒れて転びそうになったりと、なぜか何度も迫るパンチラの危機。ただ笑っていればいいのかと思えば突如として意外な展開が現れました。

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全身黒塗りの謎の人物が休憩室に仕掛けをしています。そういえば本作のジャンルは「女装BLアドベンチャー(ほんのりサスペンス)」でした。ここから”ほんのりサスペンス”の部分が意味を持ってきます。

本格的なミステリーのような内容ではありませんが、ユキトを襲うハプニングには犯人の意図や動機があることがしっかり描かれるので意外に思うと同時に感心しました。よくあるラブコメネタとして流していた部分がこういう風にあとから別の意味で回収される展開、好きなんですよね。


この事件(?)の謎に迫るところでは犯人指摘パートがありますが、選択画面でよく観察すればだれが犯人なのかはすぐわかりますし、間違えてもゲームオーバーにはならないので安心です。しかし犯人の身勝手な言い分にはちょっとした怖さを感じました。ユキトたちの身に何もなくてよかったです。

これ以外にも本作では選択肢がいくつかありますが、基本的に間違えると即ゲームオーバー行きになります。コメディはこうでなくちゃ!というシステムですね。本作はさらにゲームオーバー後に直前の選択肢に戻ることができるのでセーブを分けておく必要すらありません。親切ですね。

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さて、本作のBL部分ですが、片方が常に女装姿かつ若王子さんもユキトのことを完全に女の子だと思い込んでるんですがこれはBLにカウントされるんですかね…? 普段そんなにはBLをやらないのでその辺の空気感が分かりませんでした。
また、タイトルこそ下世話な内容を想像させる本作ですが、実際にパンツが見えてしまうようなシーンはありませんし、若干の下心は見えつつも登場人物たちは基本的にみな紳士だったので下品さはほとんど感じませんでした。若王子さんがユキトの女装姿にタジタジになっている様子はなかなか笑えますが、初めての撮影に困惑するユキトをしっかりエスコートしているのでいい人なんだなあと思えて応援したくなりました。いや、ユキト側から見たらそういう目で見られるのはごめんなのかもしれませんが…


というわけで今回は「みちゃダメ! パンチラは絶対阻止せよ」でした。
意外なところで伏線が張られていたりして、ただの一発ネタBLコメディ以上の面白さを感じられた作品なので、ぜひプレイしてみてください。

それでは。

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