こんにちは。今回のレビューは浦田一香さんの「あなたの命の価値リメイクver2」となります。

ジャンル:シリアス系ノベルゲーム
プレイ時間:4時間程度
分岐:なし
ツール:ティラノスクリプト
リリース:2021/8
備考:リメイク前のバージョンも公開中
さて、本作についてはレビューを書くのに結構苦労しました。プレイして思うところはいろいろあるけれど、ゲームのレビューとしては関係ないような内容も多く文章をまとめるのも難しいです。決して大衆向けというわけでもない内容。執筆にも相当な期間を要しました。
それでも私はコンシューマーではなくフリーのゲームを好んでプレイしてレビューを書いておきながら、本作をスルーするわけにはいかないだろうと思ったのです。作者の伝えたいことがストレートに表現され、良い作品にしようという意気込みも感じられる。それこそがフリーゲームの魅力の1つでしょう。
本作のストーリーは終始シリアスな内容が続きます。主人公の岩佐勇気は高校2年生。虐待のあった家庭から離れ、妹の由紀とともに児童養護施設”絆の学園”で生活しています。そこには同じように家庭の問題を抱えた子供たちが数十人。彼らが抱える心の傷や経済的な問題、さらには偏見問題などが扱われ、エンターテイメント性のあるゲームというよりはドキュメンタリーを見ているような感じと言っていいでしょう。
あらすじをなぞって説明するのは簡単ですが、それはなんだか本作の趣旨から外れているように私には感じられます。というのも本作については物語として楽しむというところよりも、勇気たちの境遇と成長を見て我々プレイヤーがどう考えるのかということの方がよほど大事に思えるのです。というわけでストーリーの内容にはほぼ触れずに感想を述べる感じで書いていこうと思います。

こうした話を読んでまず思うのは、ありきたりですが自分は恵まれた環境で生きてきたなということです。勇気は幼いころに両親から虐待を受け、施設で保護されるわけですが、私の場合は優しい両親がいて、寝食に困ることもなく、暴力におびえることもなく育ち、大学にも行かせてもらいました。高校に通いながらも将来のためにアルバイトで貯蓄し、高校の先生に進学を勧められる学力がありながら早い段階での生活の安定を求めて就職を決意した勇気に比べたらほとんど何も考えずに過ごしていたようなものです。
…と、経済的な面が最初に目につきます。しかし、本作をプレイすればそれだけでない虐待の負の影響が見えてきます。それは精神的な悪影響です。
勇気だけでなく、夏美も、佳奈も(2人とも同じ施設で生活する子たちです)、私からしたらなぜそこまでと思えるほどネガティブな言動が見られます。例えば、本作前半のあるシーンで勇気は学校の友人である沙希との関係について沙希の父親から相当に失礼なことを言われます。”虐待を受けてきたような子は親にきちんとしつけられていない。さらに自身も子供へ虐待する可能性が高い”というような内容です。自分自身はあからさまには差別しないというような口ぶりですが、あの発言内容は家庭での問題を抱えた人たちに対する差別以外の何物でもありません。自分は気にしないけど世間の人たちもそうとは限らないよというような言い回しは、自分は汚れ役になりたくないけど文句は言いたいという大人に使われやすい常套句ですよね。
確かに親からの愛情に問題があった場合、自分の子供に虐待する割合がその他の人よりも高いというデータは私も見たことがあります。しかしそれは被虐待児の責任ではありません。勇気のような子供達には思いを寄せる人と一緒に幸せになる権利はないのでしょうか。また、単に確率の話を個人に当てはめるのも不適当です。子供への虐待を100%防ぎたいなら唯一の方法は子供を作らないことでしょう。
……今の私であれば、これくらいの反論はすぐに思い浮かびます。しかしこれができるのは私が幸せな家庭に育ち、親の十分な愛情を受け、自分が生きていること自体に代替の利かない貴重な価値があることを信じて疑わないからです。勇気の場合残念ながらそうではありませんでした。過去の出来事にふたをし、自身のアイデンティティを”幸せな家庭を築く”という目標の達成1点に絞っていた結果、それが(虐待の無かった人に比べて)統計的に難しいと言われただけで強い不安に駆られ、反論の気力も浮かばなかったのでしょう。だからこそ施設での智恵理先生のような人ときちんと信頼を深め、心に穴の開いた部分を埋めていく努力が必要なのでしょう(本人も、支える側もです)。福祉は、”金さえあれば何とかなる”というような問題ではないことが分かります。
本作をプレイしていてその他にもいろいろな悲しい気付きがありました。元や佳奈、夏美など、様々な事情を抱えた人物が登場するのは、こうした気付きを得て欲しいという作者さんの思いなのでしょう。その気合の入り方は、ReadMeに列挙された参考文献の数でもわかります。アカデミックな内容を含む作品などで参考文献が載っているものは他にも見たことがありますが、本作のように列挙というにふさわしい数が並んでいるのは初めて見たと思います。私の卒論の引用文献数より多いのでは?
このように作者のメッセージを受け取れたり一緒に考えたりということができるのは、フリーゲームらしさの1つと言ってよいでしょう。

虐待問題を扱うにあたって、被虐待児自身が成長して大人になるだけでなく、幸せな家庭を築き上げ立派に子供を産み育て、虐待の連鎖を断ち切ることは作者さんが絶対に描きたかった内容と見えます。その思いを反映するように、勇気の人生の目標が”幸せな家庭を築くこと”だというのは物語冒頭で提示されますし、物語の時間軸も高校在学時から娘の優美が家を出て独り立ちするまでの30年程度とかなり長期スパンです。児童養護施設が舞台なのだから大体2年くらいだろうと思っていたプレイ開始当初の私は浅はかでした。
就職し施設を出た後も力の入ったシーンが続きます。仕事に苦労し、虐待の後遺症に苦しみながらも優美が誕生し、成長していき、結婚するまで。優美の成長がほほえましいのはもちろん、勇気と夏美の成長を確認できるシーンでもあるでしょう。施設に来たばかりの時のように周囲におびえ、自分の生きる価値を見出せず、自分の居場所も分からなかった勇気はもういません。立派に社会人となり、親となり、着実に目標達成への道を歩んでいきます。優美が両親の過去を受け入れ、感謝を述べるあたりなんかはかなり感動的です。
いやあ、こういう作品をプレイすると、下手に恋愛ものとかを読むよりよっぽど結婚したくなりますね。
さて、ゲームとしてみたときに気になった点も2点だけ触れましょう。
1つは脇役のエピソードの挟み方です。本作においてメインになるのは勇気と夏美が虐待の経験を乗り越える話です。しかし序盤のうちは夏美の抱える問題がはっきり提示されません。何となくクラスになじめていなそうだなという描写があって、何とかしたいなとは思うものの具体的な行動がないまま佳奈や沙希など別の人物の問題を解決していく章に入っていきます。なので私は前半の間は夏美が重要な人物であることに気付かなかったのです。ここがちょっともったいない気がしました。物語開始後真っ先に夏美の状況が語られて、勇気も何とか力になってあげたいと決意する(具体的な行動ができるかは別にして)描写とかがあると、物語の1本の軸が最初から分かりやすくなるんじゃないでしょうか。
夏美以外の抱える問題についてのシーン自体はとても良いと思います。おそらく様々な事情を抱えた人がいるというのは作者さんの伝えたい内容の1つでもあるでしょう。特に沙希に関しての、1回勇気との衝突があって、後に「沙希さんの夢がより具体的になっている。」と表現されるあたりがよい。物語内の出来事を受けて沙希も成長したことが伝わり、物語に厚みが出たような気がします。佳奈やリリィなどについてはいったん解決したらもうその話には触れずにそのまま、という感じだったので、後の章で過去の出来事を受けて変わっていった部分などが語られたらよりよかったんじゃないでしょうか。
もう1点は、作品内のメリハリについてです。本作では勇気たちが生活していく様々なシーンが登場します。学校に行ったり、アルバイトしたり、買い物をしたり、施設に戻って話し合ったり。しかしそれぞれのシーンにテンションの差がなく、どこが大事なところなのかわかりにくかったように思いました。移動の間のシーンなどもかなり短いものも別で切り分けられているので、思い切って短い部分は削ったり前後のシーンにくっつけたりすると場面転換が少なくなってすっきりする気がします。また、逆にためるところはもっともったいぶっていいと思います。例えば、物語終盤、「僕は時間が止まったかのような錯覚に陥った。」とまで言われるシーンがありますが、ここは文字通りもっと引き延ばして印象に残るようにしていいんじゃないでしょうか。そのままさらっと流れて夜になってしまうのはちょっともったいない気がします。スチルがあるシーンなども同様に、ここが重要なシーンなんだ! という主張を尺的にも入れていいと思います。
これは登場人物の扱いについても同じです。上で夏美との話がメインなのが分かりにくかったと書きましたが、これも理由の一つだと思います。会話シーンだったり心情描写のだったりの際に全員が同じくらいの頻度で出てきて中心となる人物がいないのです。それにしては登場人物が多いため、常に頭の中に多くのキャラクターを思い浮かべていなければならず読んでいて少し疲れます。会話シーンで頻出させるのは夏美の性格上違うとしても、勇気の心情描写ではもっと夏美のことを気にかけていることを物語序盤から主張してよかったんじゃないでしょうか。中盤以降は物語の軸が勇気と夏美であることがはっきりし、大変読みやすくなったように思います。
と細々書いてきましたが、多くの人に本作をプレイしてもらいたいのは変わりませんので、ぜひダウンロードして、いろいろと感じ取ってください。

ジャンル:シリアス系ノベルゲーム
プレイ時間:4時間程度
分岐:なし
ツール:ティラノスクリプト
リリース:2021/8
備考:リメイク前のバージョンも公開中
さて、本作についてはレビューを書くのに結構苦労しました。プレイして思うところはいろいろあるけれど、ゲームのレビューとしては関係ないような内容も多く文章をまとめるのも難しいです。決して大衆向けというわけでもない内容。執筆にも相当な期間を要しました。
それでも私はコンシューマーではなくフリーのゲームを好んでプレイしてレビューを書いておきながら、本作をスルーするわけにはいかないだろうと思ったのです。作者の伝えたいことがストレートに表現され、良い作品にしようという意気込みも感じられる。それこそがフリーゲームの魅力の1つでしょう。
本作のストーリーは終始シリアスな内容が続きます。主人公の岩佐勇気は高校2年生。虐待のあった家庭から離れ、妹の由紀とともに児童養護施設”絆の学園”で生活しています。そこには同じように家庭の問題を抱えた子供たちが数十人。彼らが抱える心の傷や経済的な問題、さらには偏見問題などが扱われ、エンターテイメント性のあるゲームというよりはドキュメンタリーを見ているような感じと言っていいでしょう。
あらすじをなぞって説明するのは簡単ですが、それはなんだか本作の趣旨から外れているように私には感じられます。というのも本作については物語として楽しむというところよりも、勇気たちの境遇と成長を見て我々プレイヤーがどう考えるのかということの方がよほど大事に思えるのです。というわけでストーリーの内容にはほぼ触れずに感想を述べる感じで書いていこうと思います。

こうした話を読んでまず思うのは、ありきたりですが自分は恵まれた環境で生きてきたなということです。勇気は幼いころに両親から虐待を受け、施設で保護されるわけですが、私の場合は優しい両親がいて、寝食に困ることもなく、暴力におびえることもなく育ち、大学にも行かせてもらいました。高校に通いながらも将来のためにアルバイトで貯蓄し、高校の先生に進学を勧められる学力がありながら早い段階での生活の安定を求めて就職を決意した勇気に比べたらほとんど何も考えずに過ごしていたようなものです。
…と、経済的な面が最初に目につきます。しかし、本作をプレイすればそれだけでない虐待の負の影響が見えてきます。それは精神的な悪影響です。
勇気だけでなく、夏美も、佳奈も(2人とも同じ施設で生活する子たちです)、私からしたらなぜそこまでと思えるほどネガティブな言動が見られます。例えば、本作前半のあるシーンで勇気は学校の友人である沙希との関係について沙希の父親から相当に失礼なことを言われます。”虐待を受けてきたような子は親にきちんとしつけられていない。さらに自身も子供へ虐待する可能性が高い”というような内容です。自分自身はあからさまには差別しないというような口ぶりですが、あの発言内容は家庭での問題を抱えた人たちに対する差別以外の何物でもありません。自分は気にしないけど世間の人たちもそうとは限らないよというような言い回しは、自分は汚れ役になりたくないけど文句は言いたいという大人に使われやすい常套句ですよね。
確かに親からの愛情に問題があった場合、自分の子供に虐待する割合がその他の人よりも高いというデータは私も見たことがあります。しかしそれは被虐待児の責任ではありません。勇気のような子供達には思いを寄せる人と一緒に幸せになる権利はないのでしょうか。また、単に確率の話を個人に当てはめるのも不適当です。子供への虐待を100%防ぎたいなら唯一の方法は子供を作らないことでしょう。
……今の私であれば、これくらいの反論はすぐに思い浮かびます。しかしこれができるのは私が幸せな家庭に育ち、親の十分な愛情を受け、自分が生きていること自体に代替の利かない貴重な価値があることを信じて疑わないからです。勇気の場合残念ながらそうではありませんでした。過去の出来事にふたをし、自身のアイデンティティを”幸せな家庭を築く”という目標の達成1点に絞っていた結果、それが(虐待の無かった人に比べて)統計的に難しいと言われただけで強い不安に駆られ、反論の気力も浮かばなかったのでしょう。だからこそ施設での智恵理先生のような人ときちんと信頼を深め、心に穴の開いた部分を埋めていく努力が必要なのでしょう(本人も、支える側もです)。福祉は、”金さえあれば何とかなる”というような問題ではないことが分かります。
本作をプレイしていてその他にもいろいろな悲しい気付きがありました。元や佳奈、夏美など、様々な事情を抱えた人物が登場するのは、こうした気付きを得て欲しいという作者さんの思いなのでしょう。その気合の入り方は、ReadMeに列挙された参考文献の数でもわかります。アカデミックな内容を含む作品などで参考文献が載っているものは他にも見たことがありますが、本作のように列挙というにふさわしい数が並んでいるのは初めて見たと思います。私の卒論の引用文献数より多いのでは?
このように作者のメッセージを受け取れたり一緒に考えたりということができるのは、フリーゲームらしさの1つと言ってよいでしょう。

虐待問題を扱うにあたって、被虐待児自身が成長して大人になるだけでなく、幸せな家庭を築き上げ立派に子供を産み育て、虐待の連鎖を断ち切ることは作者さんが絶対に描きたかった内容と見えます。その思いを反映するように、勇気の人生の目標が”幸せな家庭を築くこと”だというのは物語冒頭で提示されますし、物語の時間軸も高校在学時から娘の優美が家を出て独り立ちするまでの30年程度とかなり長期スパンです。児童養護施設が舞台なのだから大体2年くらいだろうと思っていたプレイ開始当初の私は浅はかでした。
就職し施設を出た後も力の入ったシーンが続きます。仕事に苦労し、虐待の後遺症に苦しみながらも優美が誕生し、成長していき、結婚するまで。優美の成長がほほえましいのはもちろん、勇気と夏美の成長を確認できるシーンでもあるでしょう。施設に来たばかりの時のように周囲におびえ、自分の生きる価値を見出せず、自分の居場所も分からなかった勇気はもういません。立派に社会人となり、親となり、着実に目標達成への道を歩んでいきます。優美が両親の過去を受け入れ、感謝を述べるあたりなんかはかなり感動的です。
いやあ、こういう作品をプレイすると、下手に恋愛ものとかを読むよりよっぽど結婚したくなりますね。
さて、ゲームとしてみたときに気になった点も2点だけ触れましょう。
1つは脇役のエピソードの挟み方です。本作においてメインになるのは勇気と夏美が虐待の経験を乗り越える話です。しかし序盤のうちは夏美の抱える問題がはっきり提示されません。何となくクラスになじめていなそうだなという描写があって、何とかしたいなとは思うものの具体的な行動がないまま佳奈や沙希など別の人物の問題を解決していく章に入っていきます。なので私は前半の間は夏美が重要な人物であることに気付かなかったのです。ここがちょっともったいない気がしました。物語開始後真っ先に夏美の状況が語られて、勇気も何とか力になってあげたいと決意する(具体的な行動ができるかは別にして)描写とかがあると、物語の1本の軸が最初から分かりやすくなるんじゃないでしょうか。
夏美以外の抱える問題についてのシーン自体はとても良いと思います。おそらく様々な事情を抱えた人がいるというのは作者さんの伝えたい内容の1つでもあるでしょう。特に沙希に関しての、1回勇気との衝突があって、後に「沙希さんの夢がより具体的になっている。」と表現されるあたりがよい。物語内の出来事を受けて沙希も成長したことが伝わり、物語に厚みが出たような気がします。佳奈やリリィなどについてはいったん解決したらもうその話には触れずにそのまま、という感じだったので、後の章で過去の出来事を受けて変わっていった部分などが語られたらよりよかったんじゃないでしょうか。
もう1点は、作品内のメリハリについてです。本作では勇気たちが生活していく様々なシーンが登場します。学校に行ったり、アルバイトしたり、買い物をしたり、施設に戻って話し合ったり。しかしそれぞれのシーンにテンションの差がなく、どこが大事なところなのかわかりにくかったように思いました。移動の間のシーンなどもかなり短いものも別で切り分けられているので、思い切って短い部分は削ったり前後のシーンにくっつけたりすると場面転換が少なくなってすっきりする気がします。また、逆にためるところはもっともったいぶっていいと思います。例えば、物語終盤、「僕は時間が止まったかのような錯覚に陥った。」とまで言われるシーンがありますが、ここは文字通りもっと引き延ばして印象に残るようにしていいんじゃないでしょうか。そのままさらっと流れて夜になってしまうのはちょっともったいない気がします。スチルがあるシーンなども同様に、ここが重要なシーンなんだ! という主張を尺的にも入れていいと思います。
これは登場人物の扱いについても同じです。上で夏美との話がメインなのが分かりにくかったと書きましたが、これも理由の一つだと思います。会話シーンだったり心情描写のだったりの際に全員が同じくらいの頻度で出てきて中心となる人物がいないのです。それにしては登場人物が多いため、常に頭の中に多くのキャラクターを思い浮かべていなければならず読んでいて少し疲れます。会話シーンで頻出させるのは夏美の性格上違うとしても、勇気の心情描写ではもっと夏美のことを気にかけていることを物語序盤から主張してよかったんじゃないでしょうか。中盤以降は物語の軸が勇気と夏美であることがはっきりし、大変読みやすくなったように思います。
と細々書いてきましたが、多くの人に本作をプレイしてもらいたいのは変わりませんので、ぜひダウンロードして、いろいろと感じ取ってください。
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