フリーゲームの森

フリーゲームのレビューブログです。 ノベルゲーム・アドベンチャーゲームを中心にお勧めの作品を紹介します。
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2022年04月

こんにちは。今回はP.o.l.c.さんの「SAKANA」をご紹介します。

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ジャンル:日常の大切さに気付くノベルゲーム
プレイ時間:45分
分岐:なし
ツール:NScripter
リリース:2006/5


P.o.l.c.さんは以前から知っていて、「手紙」(NScripter版)と「星の王子さま」は読んだことがあるのですが、その他の作品は読んだことがありませんでした。最近「透明な優しさ」を読んで結構いいなと思ったので、今回の「SAKANA」もレビューで取り上げてみることにしました。


本作のストーリーを簡単にまとめましょう。
主人公の小早川誠は無気力な大学生。講義中の居眠りは当たり前。何かのサークルや部活動に所属するでもなく毎日を過ごしている。友人の愛美とザキ(岬祐一)らとくだらない話をしたりしながら代り映えのしない日々を送っていたが、ある日誠は帰宅すると不思議な喋る魚に出会う。誠にとっては面白みのない日常でも、魚にとっては人間の世界は新たな発見にあふれていることに気付いていく…
といった感じです。一つのファンタジーな出会いによって、日常のありがたみなどを自覚していくというのは「手紙」にも共通するテーマという感じがします。


さて、「最初から始める」で読み始めると、まず冒頭に意味深なプロローグがあります。真っ暗な中で道を探している…といった感じです。昔の作品だとこのように謎めいた導入がある作品って多いですよね(本作は2006年公開なので16年前です)。そうした作品の中には最後まで読んでも、結局何を表現しているのか分からなかった、というものも多いでしょう。
本作に関してはその意味が読んでいる途中で分かるのが良かったですね。そしてこの場面のBGMがめちゃくちゃ聞き覚えのある「southern cross」で個人的に好きでした。


そんなプロローグが終わると、誠、愛美、ザキの日常の大学生活が始まります。講義中はいつも寝ている誠。ザキとくだらない下ネタを言ったりもしています。このような描写だけだとかったるいなと感じそうな展開ですが(本作に関してはギャグセンスは私には合わなかった。あと、時事ネタがだいぶ時代を感じさせる)、愛美の存在がまた物語に一つコントラストを与える役割を果たしてくれた気がします。別に恋人関係だとか、告白されるみたいな劇的なイベントがあるわけではありません。くだらないことを言い合っている日常の中で、ちょっとだけ真面目な会話があると際立ちますね。冒頭の意味深なシーンと合わせて、これから何か不思議なことが起こるんだろうなと予感させてくれます。

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この"予感"みたいなものって物語を楽しむうえで大切な要素の一つであるように思います。以前Twitterで、「最後のどんでん返しでプレイヤーを驚かせることはできるがそれは一瞬だ。どんでん返しが起こるであろうという期待と予感を長い間抱かせると物語全体の楽しさが上がる」といった趣旨のツイートを見たことがあります。私もこれには同感で、さらに衝撃的な展開にも限らない話でないかと感じるのです。主人公の苦悩も、その先に救われる展開があることを期待できるから読者を引っ張る力になる。不可思議なシーンも、先を読み進めていくことですっきり解決されることを望むから物語にのめりこむ。不思議なシーンがあるだけでは、意味わかんねーよ、と次第に心が離れていってしまうことがあると思いますが本作においては、その期待にしっかり応えてくれた感じがして良かったです。短編であるのに比して余韻が長く続いたのは、この点が大きいかもしれません。


そんな予感を経て誠は魚に出会います。真っ暗な世界で喋る魚と二人だけになった誠。彼を"さかな"と名付け交流し、そして現実に戻ってきた誠。帰ってくると、なんと誠の体はさかなの意識によって動くようになっていました。
さかなのたっての希望で翌日そのまま大学に行くことにした誠。とうぜんさかなにとっては知らないことばかり。愛美やザキとの会話も、中身が別人(別魚?)なことがバレないかどうかひやひや。そんな中で受けた大学の講義で、さかなは"歴史を作ること"について学びを得ます。休み時間に誠と話すさかな。今まで講義をぼんやり受けていた誠も、大学に入った当初の志を思い起こすわけです。
2限目の講義には愛美もいます。真面目に講義を受けている誠(さかな)を見て、愛美もなんだか違うなと気付きます。講義の内容も受けてのその後の誠、愛美、ザキの会話などは、現実世界を生きるプレイヤーにも気づきを与えてくれるでしょう。

最後のまとめ方も期待通りの綺麗さで満足でした。こういう作品に奇抜さとかびっくりとかはいらないですね。若干説教臭く感じて苦手な人はいるでしょうが、私はこの愛美との関係性なども交えた結論は好きだなと感じました。読んだ人それぞれで違うメッセージを受け取ることができるような内容ではないでしょうか。立ち絵などもなくエンターテインメント性は低めの本作ですが、読み終わって明日を生きていくための活力をくれるような、そんな作品だと思います。

こんにちは。今回はa.r.b. Gamesさん制作の「RADIANT*SIGN」をご紹介します。

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ジャンル:ドラマチックアイドル活動ADV(公式より引用)
プレイ時間:すべて読むのに1時間半程度
分岐:なし
ツール:ティラノスクリプト
リリース:2019/8


本作は、新人アイドルの一之瀬夏姫がアイドル活動を通じて成長し、同じユニットのメンバーとともにFiveStarCupというイベントでの上位入賞を目指す物語となっています。最近レビューした「いちばん星の願いごと」もアイドルが主人公でしたが、あちらはスターアイドルが路線変更を目指して修行をするという内容であり、新人の活動の軌跡を描いた本作はまた違った魅力を感じさせるものになっています。

スクリーンショットを見るとまず気付くと思いますが、本作は縦長の画面となっています。おそらくスマートフォンでのプレイを念頭に置いているのでしょう。マルチプラットフォームで動作するというのはティラノスクリプトの強みの一つですね。UIもスマートフォンアプリを意識したつくりとなっており、一般的なPC向けノベルゲームとは違った形ですが、十分作りこまれており特に不満に感じる点はありませんでした。ひとつだけ、SKIPは早送りではなくそのシーンを丸ごと飛ばしてシナリオ選択画面に戻る機能なことは注意です。各シーンは短いので操作を間違えなければ特に支障はないでしょう。


最初に述べたように、オーディションを受けまくって落ちまくって、ようやく合格を掴んだ一之瀬夏姫が先輩や仲間と出会って視野を広げていき、パフォーマンスを広げていくというのが本作のメインの見どころです。一般的なノベルゲームでは主人公に感情移入して読むタイプの私ですが、本作に関してはちょっと違う視点がメインとなった気がします。それは、夏姫や彼女の所属するユニットSeventh Heavenのファンとしてのような視点です。そこの世界観づくりがこれまでになくすぐれた作品であると感じました。

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というのも、本作のメイン画面は上のスクリーンショットの画面です。普通のノベルゲームだと、はじめから、つづきから、といったボタンがあってそこから読み始めるものでしょう。しかし本作のメインストーリーは「活動記録」から読むことができます。もうこの時点で、すでに活躍しているアイドルグループの成長記録を追う、という意識に誘い込まれるんです。さらにうまいのが、「幕間」「iPedia」です。本編の舞台裏を別人物の視点で見ることができる「幕間」で本編の内容を補完できます。「iPedia」はウィキペディアのような感じですね。本作に登場する人物やグループに関する情報がシナリオ進行とともに追加されていきます。出典の脚注などもあって結構手が込んでますよ。本編内で逆にアイペディアに関する反応などもあるので(緊張してミスったところを記事に書かれて恥ずかしい~など)、読了後にまとめて読むよりは1話読むごとに追記された部分を探す感じで読むのをお勧めしたいです。


さて、ストーリーについての話をしていませんでした。メインのストーリーは、「活動記録」から全9話に分けて読むことができます。各話はさらに短く4分割されているのでサクッと読み進めることができます。これもソーシャルゲームのシナリオを意識されたのでしょうか。
1話開始の時点では、主人公夏姫はアイドルになってすらいません。オーディションの合格発表に緊張して自分で封筒を開封できず、友人のほとりに開封を依頼してしまうほどです。そこで合格であることが分かり、アイドルとして活躍するという目標に向かって歩みだします。

ところでこの友人のほとりがいい子ですね。ほめてくれるし最初のファンになるといってくれるし、実際に夏姫がステージに立つ際はいつも駆けつけてくれます。このほとりと絡んで、夏姫がアイドルを目指すことになった理由がしっかり語られたおかげで、より夏姫を応援したい気持ちになりました。

そんな夏姫ですが、とにかくアイドルの小此木陽菜に憧れているばかりで、業界についての知識が全然ありませんでした。そこから先輩だったり仲間だったり、事務所の社長だったりに影響を受け、自分なりのキャラクターやパフォーマンスを身に着けていくのですが、その過程がすごくコンパクトに凝縮されていて分かりやすかったです。それぞれの章が短めで、テーマも分かりやすい(例えば、夏姫がアイドルになるとか、グループのメンバーが増えるとか)ので、アイドルとしての成長物語のいいところをつまみ食い、という印象があります。
逆に、これだけコンパクトにまとまっているとなると、他のメンバーの葛藤だったり成長だったりを盛り込むには少々尺が足りなかった感じがします。特に晶のエピソードなどは、唐突すぎるしそんなに簡単にスカウトしてよいのかという点は気になります。晶の話にとどまらず、何か問題が発生したとしてもとんとん拍子に解決してしまう感が否めません(だからこそ、いい意味でも悪い意味でもつまみ食いと感じたのです)。癒月のエピソードについては、幕間での補足も効いていて彼女の決断に厚みを加えてくれたと感じました。


というわけで、今回は「RADIANT*SIGN」でした。芸能に詳しい方だと、この名前は実在の人物のもじりだな~などといったことも楽しめるのではないでしょうか(私は芸能はからきしなので、いくつか気付いたくらいですが)。また、アイドルがテーマなだけあって立ち絵やその他のイラストもとてもかわいらしいですよ。
ここ1か月ほどで紹介した作品はどれも演出面に優れたものばかりですね。ゲームという媒体だからこそできる、物語を楽しみやすくする工夫や世界観の創出にも注目して読んでみてくださいね。

こんにちは。今回は★Blue Cometさんの「クロノスの箱庭」のご紹介です。

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ジャンル:ループ系学園ものノベルゲーム
プレイ時間:1時間/すべてのルートを読むと1時間半くらい
分岐:細かな分岐は多数。エンディングは2つ
ツール:NScripter
リリース:2022/2


今回もなかなか面白い作品を見つけました。いつも通り、本作のあらすじを最初にご紹介します。

猪苗代朝日は石郷岡高校の1年生で生徒会の会計担当。友人の小暮日奈太や生徒会の先輩たちと楽しく過ごしていたが、生徒総会を間近に控えた10月18日、日奈太が校舎から転落して死んでしまう事故に遭遇する。ショックを受ける朝日だが、翌日起きたらなんと事故の日が繰り返していた! どうにかして日奈太を生き残らせようとする朝日。何か知っている風な生徒会の会長。彼らが笑って10月19日を迎えることはできるのか…

といったところでしょう。というわけで今回はループものです。かなり久々に出会った気がします。
この手の作品では、ループという通常あり得ない現象がテーマになっているので、当然ながらその理由や解決方法に焦点が当たります。詳細は後述しますが、本作はこの点でもよくできていたように感じました。

さて、朝日はある夜日奈太が死んでいるのを目撃する嫌な夢を見るシーンが冒頭にあるのですが、本作はその暗さを感じさせないような明るさやスピード感といったものにあふれています。これを可能にしているのは、日奈太のあまりにも一直線で友達想いな性格付けが第一でしょう。朝日は石郷岡には高校から入学していますが、幼稚舎から存在し多くの児童・生徒がエスカレーター式に進学する石郷岡では、先輩・後輩の垣根を感じさせないほど生徒同士の距離感が近いのです。逆に朝日にしてみれば、いつもくっついてきたり、生徒会長を"お花ちゃん"とあだ名で呼ぶ日奈太の言動を馴れ馴れしくて不遜と感じたりするわけです。このような、ちょっとクールな主人公とべったりくっついてくる頭が弱い系(?)の友人という組み合わせはよく見ますが、それに至った背景などに筋が通っていて本作はよいですね。ちなみに日奈太は一見バカっぽいですが、勉強はできるようでとくに理系科目が得意のようですね。この辺はおまけショートストーリーでも楽しめるのでぜひ読んでみてください。

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もう一つ、優れた演出という面も見逃せません。本作はNScripterを使った作品です。NScripterと言えばシンプルに必要最低限のシステムを備えたソフトという印象が大きいですが、本作はかなり演出に力が入っています。立ち絵が左右にも上下にもよく動いたり、ロード時の画面が設定されていたり、雨が降っているシーンの背景がアニメーションしていたり、人物の初登場時にカットインが入って自然に紹介していたり、といった工夫によって、とても読みやすく物語にも入り込みやすくなっているように感じます。重要なのは、この演出がやりすぎているのではなく、動作が重くならず、またしつこくならない範囲でしっかり要所で効いているというところです。日奈太が朝日を引っ張って連れていくシーンで立ち絵もビューンと引っ張られているのを見ると、文章とイラストの両面からそのシーンが頭に入ってくるのですらすらと読み進めやすいのです。


そして重要なシナリオです。本作ではループに至ってしまう条件は日奈太の死亡です。ショッキングな出来事であり、それによって普段は感情をあまり表に出さないタイプの朝日が動揺したり、様々な対策を尽くしても死んでしまうことにあきらめモードになったり、でも先輩や日奈太本人との交流から何とか解決の糸口を見つけようとするのがよくできていたように思います。ややネタバレになりますが、本作のループには、生徒会の"呪い"が関わっています。代々続いてきたこの呪いについて、先輩方が朝日たちよりも情報を持っているというのは自然ですし、過去の事例も明らかになっていくにつれ、徐々に呪いの核心に迫っていく感覚が得られました。多くの登場人物がいる本作ですが、その各人が呪い解決に向けた役割を果たし、朝日と日奈太を救おうとするのは見ていて気持ちよくさえあります。

ところで、この登場人物が多いという点は同時に気になった点でもあります。物語冒頭で朝日と日奈太の2人、その後すぐに会長の緒花、副会長のはじめと計4人が登場。通常なら一度に出てくるのはこのくらいの人数までかなと思いますが、本作ではさらにその後また立て続けに生徒会メンバー5人が登場。流石にこの人数になると覚えられません。例えば、サッカー部と野球部があって…みたいに大まかに属性を分けられると覚えやすいのかなという気はしますが、本作では全員生徒会所属。生徒会の会議ということで大人数が集まるというのは分かるのですが、ここでちょっとついていけないなあと感じてしまいました。
とはいえおそらく作者さんも気にしたのか、人物初登場時には名前、立ち絵、役職や学年の記載のあるカットインが入ります。この演出も軽快で大変気持ちよく、覚えやすくするための工夫だなあとは思いましたが、それでも開始5分以内に9人も登場するのは無茶と感じました。本作のテンポの良さもこの点については災いしているでしょう。

最終的に立ち絵のあるメインの人物は12人にも及びます。これは1時間程度の短編ということをのぞいて考えてもかなり多い部類に入るでしょう。この人数それぞれに活躍の場を与えるのは相当大変だと思うのですが、本作はそれをやり遂げているのも評価したいです。エンディングは2種類ですが、途中の選択肢は多数ある本作、選択次第で同じ結果に向かってはいるが呪いへのアプローチが変わったり、話を聞いてくれる先輩が変わったりなど、周回プレイを楽しみながらキャラクターの魅力に気付いていくことができるでしょう。スキップも軽快でUIもきれいなので、ぜひ全部のルートを巡ってみてください。
学年ごとのつながり、生徒会内の役職での繋がり、石郷岡に入った時期などがだんだん把握できてくると、彼らの個性が感じられて素晴らしいなと感じてきます。エンディング到達後に見ることができるおまけシナリオでは各キャラクターにフォーカスしたコメディ調のショートストーリーが見られます。相当に作りこまれていますよ。私は由香と安純の話が好きです。
ちなみにおまけのキャラクター紹介では、立ち絵をクリックすると短い台詞が出てきます。人物ごとに3種類あるようなのでいろいろクリックしてみるといいでしょう。

細かいですがもう一つ気になったのは、いわゆる心の声が区別しづらいという点です。
本作は地の文がなく、すべてが台詞か心の声で進行します。声に出した時とそうでないときでは一応吹き出しの角が丸くなったりといった違いはあるのですが、台詞にかぎかっこがついているわけではないのでちょっとわかりにくい。このせいで、緒花に心の声を読まれた!みたいな表現が分かりにくい(というかその後で今のは声に出してなかったんだと気づくことも何度も…)という状態です。吹き出しの背景色を暗めにするとかの方が分かりやすいかな。


というわけで今回は「クロノスの箱庭」でした。1時間程度で密度の高い満足感が得られると思いますよ。

こんにちは。

以前ありすえすけーぷにランキングが実装された際、タイムアタックをやりこんで記事を公開したところ割と反響がありました。そして他のゲームでもタイムアタックをやってみようかな~と思ったところ、EYEZMAZEさんのドワーフCOMPLETEがちょうどよさそうに感じたので、今回はドワーフCOMPLETEのタイムアタックをやっていきたいと思います。


まずは本作について簡単に説明しましょう。
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本作はEYEZMAZEさんが(多分2007年に)公開した謎解き探索アドベンチャーです。flash版とiOS版がありますが、私はiPhoneを持っていないのでflash版しかプレイしたことはありません。しかしflashは2020年末でサポート終了。もうプレイできないのかと思いましたが、エミュレーターのRuffle導入によって動かすことができました。


忘れられない本作の魅力の1つは、難易度のほど良さと解けたときの快感でしょう。面白い謎解きゲームというのはみなそうですが、本作はやはりそこの調整が良かったですね。アイテムを集めていけるところを増やし、時には宝箱に入っている素材を集めて道具を作って、それらをうまく活用しながらゲームを進めていくのがとても楽しい作品でした。
初見プレイ時には結構難しくて、数日がかりで攻略したような記憶があります。

しかしもう何十回もプレイしていれば、謎解きの内容もアイテムの位置もすべて覚えてしまいます。さらにはクリア時には分単位ですがクリアタイムの表示と評価があり。というわけでこのクリアタイムをどこまで縮められるかに挑戦することにしました。目標は15分切りです。ちなみに、最高評価の星5を貰えるのは20分以内となっています。星5を狙うだけでも結構大変な設定になっています。


このあたりからネタバレを含むので、未プレイの方は注意ですよ。




まず準備として、5×5のマップのどこにどんな仕掛けがあるかを方眼ノートに書きだしてみました。1階はすべてのマップに行けますが、B1階はいける場所が限られています。これらのマップに40のアイテム、銀と金の鍵、7の素材、10の月の欠片があるので、効率のよさそうな回収順をまずは紙の上で考えます。
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ちなみにマップはゲーム内でも手に入りますが、回収難易度が高いうえにクリアに必須ではないので、今回はスルーしていきます。が、本記事で場所を指定する場合はこのマップに準じた呼び方をすることにします。
白い四角で表されているのが未回収アイテムで、青い丸がその他の回収すべきものですね。


私は攻略の段階を以下のように分けて考えることにしました。
①磁石の合成まで
②つるはしの合成まで
③ろうそくの合成まで
④階段の部屋(1F/B1FのE3)の攻略まで
⑤塔攻略まで
⑥40アイテム回収まで
⑦オールクリアまで


①磁石の合成
まずはスタートからすぐに回収できるアイテムたちを回収していきます。すり抜けられる壁を利用し月の欠片を入手。C2でスイッチを順番に押して銀の鍵を入手。この時、右側のヒントになっているスイッチは押さずとも、正しい順番を記憶しておいてそれに従って押せばOKです。その後B1地点にある宝箱から袋のようなものを回収。D2まで戻り、右下の落とし穴に落ちてアイテムと宝箱を回収しておきます。中央の落とし穴に落ちるとタイムロスなので迂回します。
その後C3で再びすり抜けられる壁を抜けアイテムを2つ回収。B5へ移動。ここが一つの難関です。dwarf3
回転する砲台のタイミングを見計らってスイッチを押し、アイテムを載せた台座を破壊する必要があります。これは個別練習あるのみです。3つのアイテムを外さずに回収できるところまで練習しましょう。
とはいう私も2回に1回はどこかで失敗し、最初からやり直す羽目になりますが。

無事アイテムを回収したら、宝箱の上の小部屋にあるスイッチを2回押します。その後B4の左上のアイテムを回収、その右側の小部屋にあるスイッチを1回押します。その後すぐにB4に戻りワープポイントでB1F/D4へワープ。磁石を合成します。ここでようやく第1段階クリア。ここまでを2分30秒程度で来られると良いペースです。

②つるはし合成まで
すぐに1F/C5に戻り、磁石を使って右上の鉄の箱を動かしてB5へ行けるようにします。B5で1回スイッチを押すと大砲が発動しB4中心にあったアイテムが回収できるようになります。B5中央下の小部屋のスイッチを1回押し、それからB4のアイテム回収へ。A4で上の鉄の壁に向かって磁石を使いアイテムを2つ回収。A5へ移動し、鉄の箱を1つ穴にはめてアイテムを回収。もう一つは穴の二つ右、一つ上の地点へ移動させ、再度大砲を発射させます。月の欠片が回収可能になるので回収した後、部屋を出入りして再度発射。A5のアイテムを回収しA4の宝箱から骨を回収してB4のワープポイントからワープし、つるはしを合成します。ここまで4分20秒程度です。

③ろうそくの合成
つるはし入手後D1へ向かう途中ですべきことが2つあります。まずはスタート地点(C3)へ寄り、↓と↑を壊します。B1F/C3で磁石を使いアイテムを回収後、すぐに1Fへ戻りスイッチを押してから今度はC2の右側へ行き、つるはしで砂山を壊して月の欠片を回収。
D1はとにかくまっすぐアイテムを回収し、一番上の列に隠された月の欠片も回収します。E1に来たらここが難関その2です。
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制限時間内に紫、赤、青のスイッチを押す必要がありますが、この順に回収するより紫、青、赤の順の方が総移動距離は短くなります。しかし制限時間がよりシビアになるので、安定してクリアできるようになるまで練習しましょう。
成功したら左下のアイテムと宝箱を回収し、緑のスイッチは押さずに合成地点まで戻ります。このあたりで気を抜くとD2の落とし穴に落ちてタイムロスしたりするので注意。

④階段の部屋攻略まで
その前に、E4を攻略する必要があります。E5へ行き、右の鉄の箱を磁石で下側に引っ張ることで2つのアイテムが回収可能になるので回収します。左上の出入り口でアイテムを一つ回収、戻って左下からE4へ行き、ろうそくで明かりをつけるとあたりはワープポイントだらけ。避けながらアイテムを回収し、最も左上のワープポイントへ乗ってD4のアイテムを回収。その後E3から階段の部屋です。詳しい攻略は述べませんが、B1Fの右上の鉄の箱をしっかり穴にはめB1F/D3への道を開いておくことと、アイテム、月の欠片の回収を忘れないようにします。その後ワープポイントへ乗り、A3のアイテムを回収して再度ワープしてB1F/E4へ戻ってきます。この時すぐにA3の結果を確かめるのではなく、忘れずにB1F/B3へ行ってろうそくで明かりをつけます。ここまでで9分程度です。

⑤塔攻略まで
B4へ行ったら、まずはA4の月の欠片を回収。これやっとかないと忘れます。
A3のスイッチを押すと木が育ち、アイテムがなっているので燃やして回収。C3のスイッチを押します。人差し指の前に鉄の箱を置いてからA2へ。左の砂山を壊してスイッチを押し、アイテムを回収。右上のワープポイントへ行きろうそくで明かりをつけてから戻ります。戻ると木にアイテムがなっているので燃やして回収。トロッコへ乗ります。ここは難しくないので割愛。
トロッコクリア後、B3の右上の砂山を壊し落とし穴に落ちてろうそくで明かりをつけます。すべての明かりがつくと金の鍵が回収できるので回収してから階段を上り、塔を攻略します。1Fの階段は左上、2Fの階段は右上にあるので、感覚で覚えて素早く攻略しましょう。ここまでで12分を切れば上出来でしょう。

⑥40アイテム回収まで
その後C1へ行き、左下の鉄の箱をワープポイントへもっていきます。途中で右下の砂山を壊して月を回収するのを忘れないように。鉄の箱と自分自身をワープさせ、B1F/C3の穴に箱をはめ、C4の月を回収。C3の残りの砂山には目もくれず1Fへ上り、E3、E2のアイテムを回収します。再度C3に戻った時には木にアイテムがなっているので、右上の植物を燃やし鍵を入れてタイトルロゴを鉄製にしたら、磁石を使って移動し月とアイテムを回収します。

⑦オールクリアまで
ここで出るGAME CLEARの表示は、アイテムたちが動き始めた時点でクリック判定があります。中央下の部分をクリックしてゲーム画面に戻ります。
ここまでくれば残したものは月が1つ。D4のものになります。これを回収後浮遊石を合成し、C4の宇宙船に乗って浮遊石を使えばゲームクリアとなります。


という試行を10回以上繰り返した結果なのですが、15分は切れませんでした……。
秒数が表示されないので、手元に時計を表示して測ったのですが、15分20秒くらいが私の最高記録ですね。14分台のクリア画面を拝めた方がいたら見せてほしいです。
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タイムアタックをする上で難しかった点をいくつか。

  • マウスとキーボードの両方で精密な操作が求められる
    基本はキーボード操作なのですが、アイテム使用や合成の選択はマウスでやる必要がある上に、アイコンが小さめなのでそこそこ精密さが必要です。利き手でないとできなかったので私は左手キーボード、右手マウスを基本スタイルにしました。しばらくアイテム使用機会がないときは右手でキーボード操作をしたりもしてます。そういうタイミングは少ないですが。
  • 意外といける場所がアイテム回収順などに依存しているので、忘れてタイムロスをすることがある
    これ、めちゃくちゃあります。例えば
    • B1F/C3のアイテムを回収していないとB1F/B2へ行けない。C3の↓を壊すのを忘れて階段の部屋攻略へ向かうとめちゃくちゃタイムロスになる。
    • 木の苗は水が通っただけでは成長せず、マップ切り替え後に成長する。これ、階段の上り下りはマップ切り替えに入らないらしく、1F/C3の回収をもくろんでいた時に失敗しました。なお、ワープは切り替えに入るようです。
  • 月をすべて回収したかわからなくなる
    忘れやすいのは、A4右上、C2右上、D4右上でしょう。最初に見えたときにまだ他のアイテムが足りずに回収できないものは忘れやすいです。見えた段階で回収できるものは即回収しましょう。
  • 回収しなくてよいアイテムもある。大砲の部屋の緑スイッチとマップですね。

こんな感じでしょうか。もっと効率的なルート見つけた方はぜひ教えてください。
それでは。

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