フリーゲームの森

フリーゲームのレビューブログです。 ノベルゲーム・アドベンチャーゲームを中心にお勧めの作品を紹介します。
初めての方は、ぜひごあいさつをご覧ください。評価の基準については、レビューについてに記してあります。
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2023年07月

こんにちは。今回はTwitterでもツイートしました(と書いているうちにXとかいう識別性の低すぎる名前になってしまった)、「未来エイゴウ昔のことは」とその元となった「七月革命」をまとめてご紹介しようと思います。

どちらもこのブログでは最多タイの3度目の登場となる晴好雨奇一丁目(静本はる)さんの作品で、「七月革命」は2014年公開です。その後2016年に前日談として「未来エイゴウ昔のことは」が公開されたということですが、当時私はそれを知らず、私が晴好雨奇一丁目さんを知った時にはすでに非公開となっていました。今回それが再公開となったのでプレイしてみたところ、とても良かったのでレビューを書いていこうと思います。


まずは「七月革命」です。
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ジャンル:掌編学園コメディ
プレイ時間:5分
分岐:なし
ツール:吉里吉里
リリース:2014/7

こちらは夏らしく爽やかな短編コメディです。同じ作者さんの「MY HOBBY IS 短編版」も以前レビューした作品で短編のコメディでしたが、本作はあれほどぶっ飛んだギャグなどは出てきません。

教室にエアコンが付いていないことに業を煮やしたミライ川(すごい名前)は、ムカシ田に向かって革命を起こすと宣言。いつの間にか大量の同志を引き連れて職員室へと直訴に向かいます。
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こうやって書いてしまうと話の筋は本当にシンプルなんですが、この作者さんのすごいところは演出法ですね。その他の作品でもそうだったのですが、とにかく軽快に見せる手腕に優れていて、革命を起こそうと燃えるミライ川のエネルギーやそれと対比して冷静なムカシ田の様子が非常に際立っています。
大勢の生徒を引き連れたカットインなどもミライ川の動きとともに右へ左へ動き回ります。こうした見た目の楽しさとお約束のようなギャグがぴったりとかみ合って、笑える作品となっています。
タイトル画面やメッセージウィンドウ右下で回転する扇風機の羽も涼しげでいい感じ。
冷めた目で見ているようなムカシ田も、完全に見捨てているわけじゃなくて最後にちゃんとフォローしてあげる関係性なのも爽やか。



続いて「未来エイゴウ昔のことは」です。
(9/10追記:現在本作品は再度非公開となっています)

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ジャンル:ノスタルジック短編青春物語
プレイ時間:20分
分岐:なし
ツール:吉里吉里
リリース:初公開2016/8、一時非公開後2023/7に再公開


こちらが今週再公開された作品で、私が今回の記事を書くきっかけにもなりました。
主な登場人物は七月革命で出てきたミライ川とムカシ田。それにミライ川のおばあちゃんです。

ミライ川の快活なキャラクターは変わらないのでこちらもコメディなのかと思いきや、本作はノスタルジックでしんみりとした展開が多く含まれています。舞台は2年さかのぼって2人が高校1年の夏休み。

七月革命では全く出てきませんでしたが、ムカシ田は実は野鳥の観察が趣味。オミルリという珍しい青い鳥がミライ川のおばあちゃんの家の近くにいるということで、ミライ川に半ば無理やりおばあちゃんの家に連れてこられます。
北の山にきれいなオミルリがたくさんいると聞いて必死に探すムカシ田。案内をしつつ自分の興味の赴くままに山で遊ぶミライ川。当時はほぼ交友の無かったはずの2人がどのようにしてお互いを理解し、七月革命の時のような確かな信頼を得ていったのかが分かるような描写がうまい。
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そして本作においてもう一人登場する重要な人物がミライ川のおばあちゃんです。
両親不在のミライ川にとっておばあちゃんは唯一の心許せる肉親。しかし村でのおばあちゃんの立場はそんなに良くありません。このあたりは田舎独特の風習がそれっぽく描かれ、単に元気なだけじゃない別の雰囲気を本作に与えてくれます。

このおばあちゃんとのやり取りや関係性を通してミライ川の行動原理や主義が見えてくるのがまた気持ちいい。作中で起こる出来事は決してほほえましいだけではありませんが、後味良好なのはミライ川の明るい性格を行動原理まできっちりと書ききっているからでしょう。

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また、本作は背景が加工なしの写真になっています。「ほしのの。」「かえりみち」や、晴好雨奇一丁目さんの最新作である「永遠と長閑」(現在は体験版のみ)などでも写真背景を使用していますし、田舎である設定を活かした作品って写真が多い気がします。
それでいて本作では晴好雨奇一丁目さんらしい演出も生きています。背景の動かし方や音楽の切り替えなど、すごくノスタルジックな感情を刺激してくるんですよね。短編における演出手法について、この人の右に出る者はいないと感じています。



最後にオチがあって締めくくられる本作ですが、そのオチもまた使い方が上手いです。今度は釣りに興味を持ったムカシ田。そこでタイトル画面に戻ってきて、とても綺麗なまとめ方です。
エンドロールがないのがちょっとだけ寂しいかな。

テキストファイルで後書きも同梱されているのでプレイ後にはぜひ読んでみてくださいね。


というわけで今回は「七月革命」「未来エイゴウ昔のことは」でした。
合計しても30分で読み終わり、すっきりと爽やかな気分になれますよ。この時期にぴったり。

それでは。

こんにちは。今回はぱすてぃぶソフトさんの「魔女をたずねてコンビニバイト」をレビューしていこうと思います。

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ジャンル:魔女っ娘ラブコメノベルゲーム
プレイ時間:1時間半
分岐:1か所。終盤で3つのエンディングへ分岐
ツール:ティラノスクリプト
リリース:2023/6



はい、今回はぱすてぃぶソフトさんの新作です。
あの強烈なデビュー作をプレイしていた私は、本作をプレイするにあたってもいつ事件が起こるのかと警戒しながらプレイする手を進めていたわけですが、本作は安心安全の全編コメディ仕様で広く皆さんにお勧めできそうな作品でしたのでご紹介します。大事件が起きてプレイヤーの期待を裏切ってくるタイプの作品も好きですが、そればかりだとプレイするのも疲れますからね。幸せな作品でエネルギーを蓄えましょう。


本作の主人公は高校2年生の早乙女永一(さおとめ・えいいち)。父親と不仲で実家を出てボロアパートで一人暮らし中なので、生活費のためにコンビニでバイトをしています。ある日バイト仲間の佐藤さんの代わりにヘルプで入ってきたのがヒロインの阿澄莉奈(あすみ・りな)。少し親しくなってきたところ、何と彼女は実は魔女であるという衝撃の告白を受けます。
60年前に魔法の国から人間界へ行ったきり会えていないという妹のニーナを探しに人間界へやってきたというリナ。それを聞いて永一は妹探しを手伝うことを約束します。果たして無事に妹を見つけ出すことはできるのか。なぜリナを置いて人間界へ行ってしまったのか。永一をめぐる恋模様の行方は?
ちょっぴりファンタジーなラブコメ物語が始まる…


本作の物語を簡単にまとめるとこんな感じでしょう。
筋となる部分はもちろんリナがニーナとの再会を目指して調べていく部分なのですが、それ以上に永一をめぐるラブコメシーンや、人間としてはちょっぴり常識知らずなリナのギャグシーンなどが楽しい作品となっています。


というわけでコメディシーンを演じる登場人物たちをご紹介しましょう。
主人公の永一はラブコメのテンプレと言ってもいい激ニブ男。クラスメイトの珠美が明らかにラブラブ光線を送っているにもかかわらず当の本人は「突然の玉泉さんの奇怪な行動にわけがわからない」などと言っています。


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メインヒロインのリナは正真正銘の魔女っ娘。変化魔法が得意だけれども他の魔法はてんでダメ。町で面倒な男に絡まれたときは男をバッタに変えて助けてくれましたが、冷蔵庫の中身を変化させて料理を作った時は大失敗。
また、どうやら魔女たちの住む魔法の国には男は存在しないようで、男女関係についてはほとんど何も知らないようです。見事にギャルゲーメインヒロインの属性を兼ね備えていますね。


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永一の妹麻祐理(まゆり)は小さいころから頭が切れるようで、父親に可愛がられている立場をうまく利用して永一を助けてくれたブラコン気質もあります。
永一が父親を見限って一人暮らしを始めてからは自分も不良ぶっていますが、本性が良い子なのはクラスの子にもバレバレの模様。本作におけるツンデレ担当でしょうか。


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クラスメイトの玉泉珠美(たまいずみ・たまみ)はどう見ても永一が大好き。アルバイトで時間がなかった時にいつも宿題を写させてもらってますが、今日はやってきたから大丈夫だよと伝えるとなぜか少しだけ残念そう。(いや明らかにフラグ立ってるだろ!)


そんな彼らは妹と離れ離れになってしまったリナの事情を聞き、人探し(魔女探し?)を手助けすることを約束します。
しかしどうも全員永一のことを好きなようでちょっとだけ複雑な関係だったりも。
昼休みの教室では、麻祐理と珠美は(頼まれてもいないのに)手作り弁当を持ってきてくれて永一は2食分食べる羽目になったり、リナに”タマタマ”と危ないあだ名をつけられそうになった珠美が全力で拒否したり。
こうした分かりやすくてお約束なギャグ展開が続いて非常に読みやすい作品になっています。


私が好きなのは、使い魔のアルキマによってリナの年齢がバレて慌てるシーンです。
いや、その年齢は(人類の視点では)おばあちゃんとかいう次元を超えてるよ…ロリババアってやつだね…。

あとはリナの無邪気な発言によって珠美が勘違いして倒れちゃうシーンとかも笑いました。
嫉妬に狂うとかじゃなくて、単純にショックを受けて暴走しちゃうのが可愛くて良いですね。チーンという効果音が聞こえるだけでなんか笑っちゃうようになりました。


さて、そんなほのぼのした空気の中で妹探しはつづき、下級生の宮藤静流(みやふじ・しずる)から有力な情報が得られます。彼女の祖父がずっと昔魔女と思われる人物にあったという日記があるというのです。静流の協力を取り付けた永一たちは、皆で魔女の目撃されたという山へ向かいます。

旅館ではみんなで兄弟のフリをしたりイナゴを食べたりと楽しいシーンが続きますが、翌日はちょっぴりシリアス。リナは突然姉である自分を置いて人間界へ行ってしまったニーナが果たして突然会いに来た自分を受け入れてくれるのか悩んでいます。実はリナに不満があって魔法の国を飛び出してしまったのではないかと。
そんなナーバスなリナに対し、永一は自分の経験をもとにリナを励ましていきます。実家で父親とうまくいかず家を飛び出した永一。麻祐理はその影響で不良ぶるように。それでも麻祐理はよく会いに来てくれるし、家族の繋がりが消えたわけじゃない。兄弟とはいっても言葉を交わさなければ伝わらないから変に悪い想像をして悲観することはない。
確かにその通りで、永一本人の経験に基づく分説得力があります。私は以前恋愛ものの高校生主人公はどれくらい一人暮らしをしているのか調べてネタにした記事を書いたりもしましたが、本作では高校生の一人暮らしに単なる物語の都合以上の理由があって、そのためにリナや麻祐理とのやり取りにリアルさが生じているんですよね。


ずっと探していたニーナとの対面シーンでは、リナにとってショッキングな事実と物語の設定が明らかになります。60年もの間ニーナは一体何をしていたのか。なぜリナとのコンタクトを絶っていたのか。それはぜひあなたの目で確かめてください。
驚くような真実ではあるものの、決して後味の悪いタイプではない優しい結論です。最後の最後でこうロマンチックな雰囲気を出してくるのが上手いですね。


そして最後の最後に分岐があります。なんと物語序盤にあった1か所の選択肢で分岐するようです。
どのエンディングも永一が再び希望を見出せるような内容で良かったなとは思いますが、なぜそうなったかの途中経過が抜け落ちていて説明不足な感は否めません。もう少しフォローが欲しかったなという気がします。

しかし分岐の回収のために既読シーンを丸ごと飛ばす機能が実装されていて非常に回収しやすかったです。エンディング以外の部分は変わらないようなので、大変ありがたい機能だなと思いました。



というわけで今回は「魔女をたずねてコンビニバイト」でした。
微妙と書いた部分もありましたが、最後のリナの笑顔が眩しくて素晴らしいのでそんなことはどうでもよくなると思います。ぜひプレイしてみてください。

それでは。

こんにちは。今回はAZULDROP;さんの「TABOO.」をレビューしていきたいと思います。

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ジャンル:ホラー探索アドベンチャー
プレイ時間:エンディング回収までで4時間前後
分岐:4種。他ゲームオーバー多数
ツール:Wolf RPGエディター
リリース:2015/4
備考:12推、暴力・流血描写あり


さて、本作の作者であるAZULDROP;さんは「神無月の遣い」の作者として知っていました(最近Twitterでも呟きましたね)。しかし作風がかなり異なるように感じられ、作者以外の事前情報なしでプレイした私は驚く場面が多数ありました。

では具体的な中身の話に移りましょう。
とある私立図書館で行方不明者が立て続けに発生したといううわさ話から始まります。噂は事実であり行方不明者の数は3年間で4人。そのことを不気味に思った人たちは噂に尾ひれをつけ、彼らは図書館で死んだ、彼らの幽霊が出る、犯人は図書館の管理人だ、などいろいろな情報が飛び交っています。
主人公のヴィンスはそんな図書館の管理人。閉館時間になったので館内を見回って戸締りをします。その過程で不審なメモ書きや幽霊のような人物を見かけます。
一方この図書館に潜んで行方不明者の調査を行っているティアも怪しい書物や幽霊を目にすることになります。果たしてこの図書館で過去に何があったのか、幽霊の正体は、そして行方不明事件との関係はいかに……


と、このように探索ホラーゲームとして王道の導入と言っていいでしょう。
短編和風乙女ゲームだった「神無月の遣い」と全然雰囲気が違っていてびっくりというところです。この違和感はプレイ開始当初私に悪い方向に作用していました。
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マップはあまりきれいに見えませんし(ただし立ち絵は相変わらず綺麗)、ホラー的な初見殺しの驚かし方がワンパターンです。また探索中に手に入るメモなども意味深なものばかりで謎が解決していく様子が感じられなかったので、これは微妙かな~と思っていました。
しかし最後までプレイしてみるといい作品だったなという感想になったからこそ今こうしてレビューを書いています。どうやって最初の印象が覆されたのかについて順にお話ししていきましょう。

まず私は本作のクリアまでの時間を見誤っていました。他の作品の印象から本作も30分以内程度の短編だと思っていたのです。そのため図書館と行方不明事件の謎がエンディングまでに解決する見通しが立たずに微妙かなと感じていました。
しかし実際には本作はTrue End到達まで迷わずに進めても1時間、実際に攻略しながら他のエンディングも回収して…と進めていくと4時間くらいはかかるボリュームがあったので、終盤ではしっかりと行方不明事件の謎についてもヴィンスとティアの関係についても解決していて良かったです。


さて、本作の前半部分では、図書館の戸締りをするヴィンスのターンになります。この段階では図書館内の鍵を拾って部屋に入って暗証番号のヒントを見つけて…と謎解きとしては一直線で簡単な部類だと感じます。アイテムに触れるとたまに幽霊が追いかけてくるのですぐに違うフロアまで逃げましょう。基本的にマップが切り替わればそれ以上追ってくることはなくなります。ほとんどの場合初見殺し的に追いかけっこイベントが発生するため、セーブは頻繁にしましょう。

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戸締りを終えて管理人室に帰ったらティアのターンになります。物置に隠れていた彼女は、この図書館で行方不明になったエレナを探して図書館内を探索します。エレナの幽霊に導かれ、小部屋の奥の迷路のような部屋を探索します。ここでも初見殺しトラップは健在なのでこまめにセーブしましょう。


ティアがヴィンスと合流したら後半戦です。2人が目撃した幽霊の正体を探しに行きます。
このフェーズでは謎解きが本格化し、前半のアイテム探しに比べて脱出ゲーム感が強まります。

4つの石を配置して隠し部屋への通路を発見してからは解決編です。この図書館で起きた事件の真実について、探索中にも匂わせるようなヒントは得られますが、この隠し部屋で明らかになる惨状を見たら驚くでしょう。館内の様々な場所に散らばっていた不老不死に関するメモが、このような悲しい事件に結びついているとは思いませんでした。
行方不明4人のうち2人はまあそうなっても仕方がないというか本人たちが望んだ結果でもあるんですが、残り2人に関しては本当にかわいそうです。そんな真実を知ったティアがどう動くのか。ヴィンスはどうするのか。True Endではこれらの要素がきちんと絡み合ってエンディングに行くのが良くできた作品だと思います。

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本作の攻略についてですが、前述した通り初見殺しが多数あるのでセーブは30秒ごとにしてもやりすぎではありません。慣れていたとしてもセーブなしで本作をクリアするのは至難でしょう。ただしその初見殺しパターンはアイテムを調べる・特定の場所に近付いた瞬間に幽霊に追いかけられるという1つのみですので、怖さ的には大したことはないでしょう(だから私も1人で最後までプレイできました)。
また、特に後半の探索については図書館全体を調べる必要が出てくるので、ヒントが示す場所がどこなのかを広い目で探してみましょう。

エンディング回収も難しいです。本作のエンディングはGame Overを除いて4種。攻略情報なしでコンプリートするのは非常に難しいと思います。というのも、特定の行動をしないという進行条件がある・前半での入手アイテムが終盤で分岐に影響するなどといった要素があるからです。
というわけでエンディング回収できないなと思ったら作者さんサイトの攻略情報を見ましょう…と言いたいところなんですがすでに消滅しているんですよね…。Web Archiveを使えばまだ見られるので困ったら参照しましょう。
このヒントを見てもちょっと分岐に迷ったのでここにも少しだけヒントを書いておきます。
END 03とTRUE ENDの分岐点 公式サイトにあったヒントだけでは分かりにくいですが、どちらのエンディングに向かうとしても後半戦開始時点でヴィンスは人形を所持しています(でないとティアがヴィンスにあう前にGame Overになる)。解決編の後の最後の追いかけっこの時、管理人室の2階にある人形を回収していくことでTRUE ENDに、スルーすることでEND 03へ行きます。

というわけで今回はTABOO.でした。
当初の想像よりずっと深いシナリオと攻略要素が絡んだ作品です。TRUE END後に見られるアフターストーリーもきれいなのでぜひプレイしてみてください。

それでは。

こんにちは。今回はまなとマナさんの「死してなお僕は」をご紹介します。

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ジャンル:ファンタジー探索アドベンチャー
プレイ時間:エンディング回収までで1時間以内
分岐:True,Normal,Bad3
ツール:RPGツクール
リリース:2020/8
備考:12推、要RPGツクールVX Ace RTP


今回ご紹介する作品は、主人公のジェンスが”死の世界”から無事に帰還するために探索して進めていくアドベンチャーゲームとなっています。と言ってもグロテスクな絵が出てきたりといったホラー要素はほとんどなく全年齢対象であり、ホラーの苦手な方でも十分楽しめると思います。
一応暴力的なシーンはあるので12歳以上推奨にはなっています。

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こちらがその主人公のジェンス。頭に包帯を巻いて皮膚はつぎはぎ、心臓が飛び出ていていかにもゾンビっぽい造形ですが、絵柄が可愛らしいので怖さはあまり感じませんね。
そんなジェンスが目を覚ますと、案内役をしてくれるクローバーが、ここは”死の世界”であり、長くいすぎてはいけないから隙を見て脱出するといいと教えてくれます。”死の世界”の住人である”魔ビト”たちは攻撃的な態度をとってきたりはしませんが、脱出を企てていることがバレると全力で牙を向けてくるため、何の気なしの散歩を装いながら情報収集し、脱出を目指していくことになります。



…と書いてきましたが、本作は”魔ビト”に脱出を悟られないように真相を探るサスペンス的要素は薄めです。ジェンスがあからさまな発言をしたりしなければ脱出の企てが露見することはありませんし、推理要素などもなくストーリーが進行していくので気軽にプレイしていくことができます。

代わりに、というわけではありませんが、探索を進めていくと次第に本作の世界観や生前のジェンスのことが明らかになっていきます。ジェンスが目覚めた建物はどうやら病院のようです。”死の世界”に来る前は医者であったらしいジェンスですが、どうも今の彼はその過去を忘れている、あるいは思い出すのを拒否しているように思えます。
さらには病院内の所々から見つかる不穏な文書やメモ書き、ジェンスの断片的な記憶。そしてなぜかジェンスのことを”天使”と呼ぶ魔ビトたち。これらの謎を解明するための手がかりとモチベーションをくれるのがジェンスの元患者・アンジェです。

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アンジェはジェンスに信頼を寄せているようですが、生前の彼らの関係はどのようなものだったのでしょうか。彼女は脱出のためのヒントをくれつつ、ジェンスを見守っていてくれます。

玄関のカギを入手したらここが分岐点。すぐに脱出するか、見かけた怪しい人影を追うかです。ゲームに慣れた方なら大方想像がつくでしょう。即脱出すればノーマルエンド、人影を追って地下に行くとトゥルーエンドへ向かいます。


地下に入るとそれまでの普通の病院の待合室のような雰囲気とは打って変わり、暗い部屋と廊下に粗暴な魔ビト、怪しい薬品類など一気に不穏さを増しホラー味を帯びてきます。とはいっても冒頭で述べた通り怖い絵もプレイヤーを驚かしてくるような演出もないためホラー苦手な方でも安心。
”魔ビト”が言っていた”天使”とはいったい何のことを指すのか、この病院で行われていた怪しい出来事は何だったのか、そしてそれとジェンスやアンジェの関係はあったのか、といった物語の核心に迫っていきます。


ここで明らかになる真実はやはりショッキングなものですが、地上を含めたこれまでの探索時にうすうす察することができる内容なので、私自身あまり辛い気持ちにならずに済みました。むしろジェンスとアンジェが短い時間で築き上げた確かな信頼関係を感じ取ることができ、感動的なエンディングに仕上がっていると思います。今度の”約束”は守れるといいですね。


難易度について。本作の攻略は易しい部類に入るでしょう。探索時にヒントが得られる地点にはほとんど光るマークがついていますし、アクション要素が求められるシーンもありません。謎解きも同じフロア内で完結するように作られているため、さほど迷わずに進められるでしょう。
前半(2階)のイベントは本筋にあまり絡んでこない(アンジェの登場は重要だが)のでややお遣い感があると言えるでしょうか。


というわけで今回は「死してなお僕は」でした。
死んでもまだ叶えたい願いとは何だったのか。なぜそのような願いを持つに至ったのか。あなたの目で確かめてください。

それでは。

こんにちは。今回は攻略記事となります。

boukesi1

攻略するゲームはこちら、iOS/Android向けにリリースされているアプリ、「棒消しボンバー!」になります。以前レビューした「おもいをつたえるプログラム」のGigabitさん作成です。
ダウンロードは以下からどうぞ。
iOS版/Android版

なお当然ですが、本記事はネタバレが多数ありますので、自分で勝ち方を考えたい方は見ないようにしてください。


さて、ルールを簡単に説明しましょう。こんな感じです。
  1. 盤面にいくつかの棒が並んでいる
  2. 2人のプレイヤーが交互に棒を消していき、最後の1個を消した方が負け
  3. 一度に消せる棒の数に制限はないが、同時に消せるのは同じ段にある棒に限る
  4. すでに消された棒をまたいで消すこともできない
  5. (爆弾ありルールの場合)盤面に存在している爆弾に触っても負け
文章だと分かりにくいので、こちらの公式紹介動画もどうぞ。(といってもゲームの途中しか映していない動画なので全体の流れが分かりませんが)


さて、今回の記事はこのゲームの爆弾なしルールにおける必勝法を解説することを目的としています。(爆弾ありルールの場合、爆弾がどこに行くかが不明なため必勝法はありません)
分かりやすい書き方を心がけますが、最低限必要な知識としてビットごとの排他的論理和という概念が必要なので先に解説します。高校の数学か情報くらいの知識があると分かりやすいと思います。
ビットごとの排他的論理和に関する解説(クリックで展開)
2進法の解説 コンピュータの中では、数字は全て0と1のみで表されているというのを聞いたことがある方も多いでしょう。我々が普段使っている数字は10進法で表記されています。1,2,3...と数えていって、9の次で繰り上がりをして10になるため10進法と呼ばれます。2進法は2で繰り上がりが起こります。1の次ですぐに繰り上がりが起こるので10。次は11。その次はまた繰り上がりが起こりますが、さらに次の位も繰り上がるので結局100になります。このような体系で表記された数字が2進数です。 10進法と2進法を比較すると下の表のようになります。
10進法12345678910
2進法11011100101110111100010011010
この2進法の一桁をビットと呼びます。
ビットごとの排他的論理和 ビットごとの排他的論理和とは、2進法で表記してさらに繰り上がりが起こらないような変わった足し算のことです。例えば1+1は我々の慣れ親しんだ10進法なら2ですが、2進法では繰り上がりが起こって10になります。そこで繰り上がりが起こったところを無視すると0になります。これが排他的論理和です。この記事では、記号⊕で表すことにします。ちなみに、多くのプログラミング言語では記号^で表します。
いくつか例を挙げましょう。10進法に直すとどうなるかをかっこ内で記載してます。
  • 1⊕1=0 (1⊕1=0)
  • 1⊕0=1 (1⊕0=1)
  • 100⊕110=10 (4⊕6=2) 3桁目の繰り上がりを無視しています
  • 110⊕101=11 (6⊕5=3) 3桁目の繰り上がりを無視しています
  • 1011⊕111=1100 (11⊕7=12) 1,2桁目の繰り上がりを無視しています
規則性はつかめたでしょうか。
このビットごとの排他的論理和には重要な性質がいくつかあります。まずはxをどのような整数としてもx⊕x=0となることです。また、普通の足し算と同じように、計算の順番を入れ替えても結果は変わらず、0との排他的論理和をとっても値は変わりません。これらの性質はこのゲームを解析するのに大切な役割を果たします。
ここで少しここだけの用語を導入します。同時に消すことができる棒のまとまりを、”塊”と呼ぶことにしましょう。1つのみの棒からなる塊を”孤立した塊”、2つ以上の棒からなる塊を”大きな塊”とします。

さて、これで準備も整ったので結論を述べましょう。本ゲームの必勝戦略は以下の通りです。

  1. 孤立した塊しか残っていない場合
    1つずつ消していくしかないため、既に勝敗は決しています。
    1. 塊が偶数個なら先手必勝
    2. 奇数個なら後手必勝です。
  2. 大きな塊が1つだけ残っている場合
    この場合先手必勝です。孤立した塊の数が偶数個ならば大きな塊から棒を1つだけ残してすべて消せば上の1.iiの状況に持ち込めるので勝てます(後手必勝ということはその時手番の人に勝ち目がないということなので、相手を後手必勝の状況に追い込むのが必勝戦略になります)。逆に孤立した塊が奇数個の時は、大きな塊を全て消せば同じく上の1.ii番の状況に持ち込めるので先手が勝つことができます。
  3. 大きな塊が2個以上残っている場合
    ここでビットごとの排他的論理和が役に立ちます。それぞれの塊に含まれる棒の数を数え、それらすべての数の排他的論理和を取ります。この値をgrundy数と呼ぶことにします(これはもっと厳密な定義のある概念ですが、ここではそこまで触れません)。
    1. grundy数が0である場合後手必勝です。どのような手を打っても勝つことはできません。
    2. grundy数が0でない場合先手必勝です。grundy数が0になるような手を選んで相手に返すことで3.iの状況に追い込むことができ、先手の勝ちになります。


文章では非常に分かりにくいので具体例を見ていきましょう。
boukesi2
これは初期状態です(青のターンとはプレイヤーのターンです。赤がCPUです)。
この状態は大きな塊が2つ以上あるのでgrundy数を計算します。その値は
1⊕2⊕3⊕4⊕5⊕6=7>0
となるので先手必勝です。例えば一番下の段から5個の棒を消すとgrundy数を
1⊕2⊕3⊕4⊕5⊕1=0
とすることができ、必勝手順(の1つ)となります。
grundy数の値を0にする手の見つけ方については下記で紹介します。
boukesi5続いてこちらの場合、大きな塊が1つだけ残っています。
孤立した塊は2個で偶数ですので、大きな塊から1つだけ棒を残して消し、相手に手番を渡すのが必勝戦略になります。
boukesi3この状態は大きな塊が2つ以上あるのでgrundy数を計算します。
1⊕3⊕2⊕3⊕1⊕2=0
となるので、残念ながらこの局面は(相手が適切な手を打つと)必敗です。勝ち目はありません。



以下は上の戦術が必勝法であることの証明になります。
この手の議論に慣れていない方には難しく感じられると思いますが、興味のある方はぜひ読んでみてください。

今回も1つ前提知識が必要になりますのでその解説から入ります。数学的帰納法です。
数学的帰納法の解説 私の時は高校の数学Bで習いました。自然数に関する性質を証明するときの強力な道具となります。ここで、自然数とは0より大きい整数のこととします。
P(n)を自然数nに関する性質(なんでもいい)とします。このP(n)について以下のことが分かっているとします。
  • P(1)は正しい
  • P(k)が正しいとしたら、P(k+1)も正しい
この時、すべての自然数nに対してP(n)が成り立つというのが数学的帰納法です。

例を挙げましょう。
P(n)を、「1+2+4+…+2n = 2n+1-1」という主張とします。
n=1のときP(1)は「1+2 = 4-1」となってこれは明らかに正しいです。
またP(k)が正しいと仮定します。すると1+2+4+…+2k = 2k+1-1が成り立ちますが、
1+2+4+…+2k+1 = (1+2+4+…+2k)+2k+1 = 2k+1+2k+1-1 = 2(k+1)+1-1
が成り立ち、これはまさにP(k+1)が正しいことを示しています。以上のことより、すべての自然数nに対してP(n)が正しいことが示せました。

また、数学的帰納法はよくドミノ倒しに例えられます。
いちばん最初のドミノが倒れる(P(1)が正しい)ことが分かり、さらにk番目のドミノが倒れたら必ずk+1番目のドミノも倒れる(P(k)が正しいならばP(k+1)も正しい)のが分かっているならば、ドミノは止まることなく倒れ続け、全て倒れることが分かるでしょう。
それでは証明に移っていきたいと思います。
まずは孤立した塊しか存在しない場合です。これは明らかでしょう。一気に2個以上の棒を消すことはできませんから、お互いに1つずつ消すほかなく、奇数個の場合先手の人が最後の1個を消すことになり、偶数個の場合後手の人が最後の1個を消すことになります。
大きな塊が1個の場合も簡単です。大きな塊から1個を残すか全て消すかを適切に選べば、孤立した塊のみが奇数個ある状況に相手を追い込むことができます。
難しいのは大きな塊が2個以上ある場合です。次のような段階に分けて証明します。
  1. grundy数が0の場合、次にどのような手を打ってもgrundy数を0にすることができない
  2. grundy数が1以上の場合、上手い手を選ぶことでgrundy数を0にすることができる
  3. iiの手によって大きな塊が1個以下になってしまうことはない
  4. 上の3つから数学的帰納法によって必勝戦略の正しさを証明する
少し長くなるので折りたたみます。
「grundy数が0の場合、次にどのような手を打ってもgrundy数を0にすることができない」の証明 grundy数が0である盤面において、塊に何個の棒が含まれているかを表す数の組を(x1,x2,...,xn)とします。今後このような数の組を、”盤面の状態”と呼ぶことにします。今、適当な手を考え、それが消した山に対応する数字がx1であるとします(そうでなかった場合、適当に山を並び替えて添え字を入れ替えればよいです)。その手の結果x1がy1とy2になったとします(消した部分の左と右に塊が残ることがあるので2つの数になることがあります。塊が1つのままだったり塊ごと全て消した場合には、y1やy2を0とすることで表現できます)。この状態のgrundy数g'を考えてみましょう。
g'=y1⊕y2⊕x2⊕x3⊕…⊕xn
  =y1⊕y2⊕(x1⊕x1)⊕x2⊕x3⊕…⊕xn   x⊕x=0という性質を使いました
  =y1⊕y2⊕x1⊕(x1⊕x2⊕x3⊕…⊕xn) 計算の順序を入れ替えました
  =y1⊕y2⊕x1  元の状態のgrundy数が0であることを使いました
となることが分かります。

ここでg'が0であったとして矛盾することを示しましょう(背理法)
g'=0とすると、0=y1⊕y2⊕x1の両辺に⊕x1して
x1=y1⊕y2が分かります。ここでx1個の棒がある塊から1個以上の棒を消してy1個、y2個の塊になったのですからx1>y1+y2であることが分かります。(この+は普通の足し算です)
ところで、⊕の定義は繰り上がりを無視した足し算だったため、⊕の結果が普通の足し算より大きくなることはありません。したがって
x1>y1+y2≧y1⊕y2となりx1=y1⊕y2に矛盾します。
以上のことから、grundy数が0の状態からはどのような手を選んでもgrundy数が1以上になってしまうことが示せました。
grundy数が1以上の場合、上手い手を選ぶことでgrundy数を0にすることができる」の証明 盤面の状態を(x1,x2,...,xn)として、そのgrundy数をgとします。
gを2進法で表したときの最も上の位に注目します。この位は1になっているわけですが、⊕では繰り上がりがないためxたちのどれかが同じ位で1になっていることが分かります(その位が全て0だとしたらそのビットごと排他的論理和であるgのその位も0になるはずです)。そのうちの1つを、必要ならば添え字を入れ替えてx1とします。
x1⊕g=yとします。この時x1の山の左端からx1-y個の棒を消すことで状態が(y,x2,...,xn)となり、grundy数を0にすることができます。
y⊕x2⊕x3⊕…⊕xn=0の証明 これは⊕に慣れていれば簡単です。
x1⊕x2⊕x3⊕…⊕xn=g
g⊕x1⊕x2⊕x3⊕…⊕xn=g⊕g   両辺に⊕gしました
(g⊕x1)⊕x2⊕x3⊕…⊕xn=0   g⊕g=0という性質を使いました
y⊕x2⊕x3⊕…⊕xn=0   (g⊕x1)を先に計算しました
となり示せました。
x1の山からx1-y個消せる(0<x1-y≦x1)ことの証明 gの一番上の位とx1の同じ位はどちらも1であることが先ほどの議論より判明しています。したがってg⊕x1の結果その位は(繰り上がりがなくなるため)0になります。そこよりも下の位ではいろいろと値が変わっているかもしれませんが、一番上の位で小さくなっているので、x1>g⊕x1=yであることが分かります。この式を変形し、y≧0を考慮すれば0<x1-y≦x1が得られます。
以上でgrundy数が1以上の状態からは1手でgrundy数を0にできることが示せました。
「iiの手によって大きな塊が1個以下になってしまうことはない」の証明 1度に2個以上の塊から棒を消すことはできないため、大きな塊が2個以上の状態からいきなり0個になることはありません。したがって大きな塊が1個の状態にならないことを示せばよいです。
仮に大きな塊が1個のみの状態になったとして、その状態を(x1,x2,...,xn)とします。並び替えることで大きな塊に対応するものをx1としても良いです。残りは孤立した塊なのでx2以降は全て1です。x1は大きな塊(すなわちx1≧2)なので、1の位よりも左のどこかの位で1になっています。この時他のどのxたちもその位は0であるため、排他的論理和の計算規則よりgrundy数gもその位が1になります。これはg=0に矛盾します。したがってこのようなことは起こりえず、iiの手順に従ってgrundy数を0にすれば大きな塊が2個以上の状態を保つことになることが示せました。
上の3つから数学的帰納法によって必勝戦略の正しさを証明する nに関する主張P(n)を、「盤面に残っている棒の本数がn以下であるようなすべての状態に対して、上の必勝戦略は正しい」とします。P(1)が正しいのは明らかです。棒が1本だけ存在している状態というのは明らかに先手の負けです。
P(k)が正しいとします。この時P(k+1)が正しいことを示します。
盤面に残っている棒の本数がk以下の時はP(k)より必勝戦略は正しいので、ちょうどk+1本の棒が残っている場合のみを考えればOKです。grundy数が0の場合、大きな塊が1個になるかgrundy数が1以上になるような手しか打てません。1個以上の棒を消さなくてはならないので、その状況で盤面に残っている棒の個数はk個以下です。したがってP(k)の仮定より必勝戦略は正しいです。
grundy数が1以上の場合、ii、iiiで示した手を打つことによってgrundy数が0の状態にすることができます。この時盤面に残っている棒の個数はk個以下なので、P(k)より必勝戦略は正しいです。以上より数学的帰納法を用いてすべてのnについてP(n)が正しいことが分かりました。これはつまり、盤面に残っている棒の個数が何個であっても必勝戦略は正しいということなので、示したかったことがようやく示せました。
これで本記事で紹介した必勝戦略の正しさを証明できました。
一応気を付けてはいますが、万一誤りがあった場合は教えてください。


ちなみに、本記事の必勝戦略の思いつき方ですが、ニムという有名なゲームからの類推になります。詳細は割愛しますが、ニムは本ゲームからすでに消された棒を飛び越えて消すことができないというルールをなくし、勝敗を反転(最後の1個を消した人の勝ち)としたゲームです。ニムについてはgrundy数が0になるような手が必勝戦略であることが有名な事実なので、それを本ゲームに応用してみました。詳細はWikipediaなどをご覧ください。


今回はかなり理屈っぽい話になりました。
次回はまたゲームレビューに戻りたいと思います。それでは。

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