こんにちは。ブログの更新がだいぶ空いてしまいました。
今回はその原因の一つでもあるイベント、フリゲ2023について書きたいと思います。

この企画は2008年から赤松弥太郎さんが毎年開催しているもので、その年に公開されたフリーゲームの人気投票を行うというものでした。投票数に制限はなく、またコメントをつけて投稿することができるというシステムを取っており、人気作品を決めるというよりはプレイヤーに広く好きな作品への愛を語ってもらう場になっていました。私はこの考え方には割と賛成なので、企画を知った2017年あたりから毎年投票を続けていました。(ログインして投票しだしたのは2020以降なのでそれより前の記録はないですが)

しかし今年の10月下旬、長いこと運営を続けてくださった赤松さんがこの企画を2023で最後とすると宣言。今年が最後の開催となることに伴い、これまでその年に公開or更新された作品のみが対象であったところ、これまでに公開されたすべてに作品を対象にするというアナウンスがありました。

企画がなくなってしまうのは大変残念ですが、過去の作品への愛を語る格好の場になるので今年は気合を入れて参加するぞという気持ちで投票開始を待っていました。

さて、これまでに私がプレイした作品で好きなものと言ったら相当な数があるはず。それらをリストアップしてコメントまでつけて投票するとなると相当な時間を要するはず、ということで11月ころから投票候補のリストアップをはじめました。その結果200を超えるフリーゲームが投票候補として浮上。せっかくなら全部好きだと言葉で伝えたいので空いた時間を見つけてはコメントを書き、プレイしたのが昔すぎる作品は部分的に再プレイするなどして思い出し…なんてことをやっていたので12月にブログ記事を書いている余裕がありませんでした。

12月も下旬になり投票期限も迫ってきたのですべてのコメントは書き終わっていませんが少しずつ投票していくことに。合間に作品審査表(投票された対象の同定・規約に沿っていて有効かの確認)を見ると数千の得票作品が並びます。知らない作品の方が圧倒的に多い中、自分も好きな作品を目ざとく見つけて喜んだり、古いflashゲームの名前なんかを見つけて懐かしんだり。こんなことをしているとさらに時間がつぶれます。
結局最終日の23日は丸一日コメント執筆と投票に費やしました。

そんな私の投票対象とコメントを以下の表にまとめました。
全部丁寧にコメントを書く時間は到底なかったので、私が過去に書いたフリゲ20xxのコメントや感想ツイート、本ブログの記事や各種プラットフォームへ投稿したレビューなどを一部流用しています。コピペミスや誤字等もあるかもしれませんがご容赦ください。
焦りすぎもあり一部作品のタイトルが正確でない投票をしたりもしてしまいそこは申し訳なかったです。この表では修正済みのはずです。

ちなみにブラウザゲーム→DLゲーム、
作者の五十音順→作品名の五十音順という風に並べています。

(1/1追記:全作品へのリンクが完了しました。現在ページが生きていないものは公開終了と書きましたが、Ruffle導入やWeb Archiveの利用でプレイできないこともない作品も含まれています。
また、リンク先でさくらインターネットのエラーメッセージが表示されてしまう場合、Firefoxでアクセスすると成功する場合があるようです(Chrome、Edgeの最新のバージョンでhttpが自動的にhttpsへリダイレクトされるようになったため)。
また、リンク追加に伴い記事の文字数制限に引っかかったため、表を分割しています)

ブラウザゲーム一覧

クリックで展開、めちゃくちゃ長いです
作品名 作者名/サイト名 コメント
ヨコスクアクション
(公開終了)
AM902 敵も罠もない超シンプルな横スクロールアクションゲームですが、ハイスコアを目指してマップとコインの出現場所をすべて覚えるまでやり込みました。私のアクションゲームやり込みの原点です。
ロボットにこころを corge.net 交互に進むパズルパートとストーリーパートが上手くかみ合って、ロボットに心が芽生えるというテーマを表現した作品です。パズルパートをクリアしていくことで行動の幅が広がり、ストーリーパートでは次第に人間に近い感情を手に入れていきます。
パズルは直感的に答えの見えにくいステージが多く難しめですが、その分達成感は倍増。STAGE68をクリアするとみられるエンディングはなかなかの感動ものなのでぜひそこまで頑張ってください。
オタク年齢診断 CURIOSIST ゲームに限らず漫画やアニメ等の知識が問われるクイズゲーム。古いものは戦前から新しいものは2021年まで、幅広い年代からの出題によってプレイヤーの詳しい年代を診断してくれるので話のネタにもしやすい作品でした。
激打 餅衝大會
(公開終了)
daina's world 杵で素早く餅をつくシンプルなアクションゲームですが、その豊富なゲームオーバー理由に笑いました。
スコアを極めようと思うと、最適な力加減をフレーム単位で狙う必要があり大変難しい。ちょっとミスるともち米が飛び散ったりするのみならず人が死んだり大爆発したりの恐怖の大会へ一直線です。
しりとりクエスト
(公開終了)
Dominion's Rest しりとりで部屋を脱出するという突飛な発想ながら、あのゆるい雰囲気にいつの間にかハマっていました。一つのアイテムに複数の読み方があり、とったアイテムによってエンディング分岐もあるため当初の想像よりもずっとやり込みがいのある作品でした。シリーズ化したその後の作品もすべてプレイした、とても大好きな作品の1つです。
しりとりクエスト外伝4・もりもり鉱山の一番長い日
(公開終了)
Dominion's Rest しりとりクエストシリーズの外伝でこんな感動をすることになるとは、と感じた作品です。これまで隠されてきた勇者くんの過去が少しだけ明らかになる回でもあり、その師匠との複雑な関係に驚きながらもなんだか涙が出てしまうようないい話にとても温かい気持ちで胸が満たされました。
丸投げクエスト
(公開終了)
Dominion's Rest RPGからパーティー編成という部分だけを取り出してきて一つのゲームとして完成させた作品。30人いる勇者候補はみんなステータスが偏っていたり厄介な特性を持っていたり面倒な性格だったり。そんな中から上手くいく5人を選ぶのはまるで論理パズルのようで新しいゲーム性を生んでいるなと感じました。失敗パターンもたくさんあるため、正解以外のメンバーや装備を選んでも毎回の報告書を読むのが楽しかったのがすごい。その後いくつもの外伝作品も出て、そのたびに遊びたくなるような作品でした。
僕の紙飛行機
(公開終了)
EASY GAMES なぜか自機が紙飛行機の育成シューティングです。シンプルながら経験値を溜めてレベルアップするたびに少しずつ強くなり、新たなステージに挑んでいく楽しさに夢中になりました。結局リンカーネイト後レベル100までやり込み、ノーミスマスター称号も手に入れました。おそらく初めてやり込んだシューティングゲームであり、思い出の作品の1つです。
僕紙レーシング
(公開終了)
EASY GAMES 育成レーシングゲーム。最初の頃はコースも簡単でスピードもゆるいですが、ランクが上がっていくにつれて複雑な形のコースや強い敵と戦っていくことになります。何度もレースに出て効率的な位置取りを覚えて勝ち、自機を強化していくというサイクルを回すだけですごい達成感の得られる作品でした。最終的にはランクXXXの巨大な敵にもほとんど勝てるくらいまで上達するほどやり込みました。
DIET EYEZMAZE ダイエットを成功させることで今まで通れなかった細い道が通れるようになったり、死角が減ったりといったギミックが上手くて感心しました。説明なしでも直感的に理解できるゲームデザインも素敵で、このシンプルなシステムの中でこんなに多様な仕掛けが入っているとは驚きました。黄色の部屋をクリアしたときの爽快感は素晴らしかったです。
GROW CUBE
レビュー
EYEZMAZE この作品からGROWシリーズを知ってファンになりました。パネルを選ぶ順番を少し変えるだけで生まれるあんなに多様な展開。レベルアップのアニメーションがとてもかわいらしいので不正解ルートでも眺めるのが楽しい作品です。アイテム同士がどう相互に影響し合うかを観察し、LEVEL MAXまで上げるにはどんな順序で選ぶのが正解なのか、その推理が当たってエンディングを迎えたときは達成感と同時にほっこりした気持ちを味わうことができます。
ドワーフCOMPLETE EYEZMAZE 隠し通路を探したりパズルを解いたり、いろいろ頑張ってようやく脱出できた時の喜びは忘れられません。水路をつないで木が生えたりといったギミックもどこか心温まるようです。最終的にはRTAをするほどやり込みました。
ハム将棋
(公開終了)
Fゲームズ 初心者のお供として有名で、全く将棋が分からなくてもとりあえず遊べる親切な設計が良かった。いつの間にかドメインごと消滅していて残念です。
2048 Gabriele Cirulli マージ系パズルの代表作で、私もずいぶんやり込みました。ソースが公開され、パネルを数字から画像に変えたり少しルールを変更したりした亜種が大量に発表されたことから1つのジャンルと呼べるレベルに発展しました。ルールを変更した作品の中では、144を作るもの、20ユーロ紙幣を作るもの、常に意地悪な位置にパネルが出現するもの(Evil 2048)が好きです。
マモノスイーパー
レビュー
Hojamaka Games Windowsに付属していたマインスイーパに”敵の強さ”という概念を加えることで新たな戦略性を生み出した作品。盤面のヒントや残り敵数から頑張って安全なマスを導き出し、HUGE×BLINDをクリアしたときの達成感はこれまでプレイしてきたゲームの中でも最高のものの1つでしょう。
cursor*10 Nekogames 過去の自分と協力して進んでいくというコンセプトが面白い作品でした。事前に何回も挑んで最適な移動タイミングを覚え、完璧に操作できるまで何回もやり直した思い出があります。
星探 Nekogames ステージに隠された星を探すだけのシンプルなミニゲームですが、本当に意外な所から出てくるので毎回新鮮な驚きがあります。シリーズ化して多数の作者による合作も出るなど、一フリーゲームを超えて一つの大きなコンテンツだなあと感じています。
EightDefender's
(公開終了)
Nes 村を魔物から守る防衛ゲーム。ユニットは初期配置の8人から増やせないシステムが独特。レベルアップだけでなく転職の概念もあり、スキルツリーを見ながらどんな構成にするのが最適かを考えるだけでもいつの間にか1時間経っていたほど夢中になりました。
ELEMENTS
(公開終了)
Neutral かなりボリュームの多い脱出ゲームで、クリアするのに相当苦労しました。A4の裏表をフル活用してメモを取り、謎を解いて脱出できたときの達成感は最高でした。通ってきたすべての部屋に最後の脱出の鍵がちりばめられていたことに気付いた時はそのギミックのうまさに感動しました。
寿司打 Neutral 今でも時々プレイしてタイピング速度の向上に励んでいます。流れて行ってしまうまでにタイピングで寿司を取るという分かりやすいルールとちょうどいいゲーム性が良いですね。ハイスコアを取れたときの達成感といったらないです。
夜の森タイピング
(公開終了)
Neutral このゲームをクリアするために必死でタイピングを練習しました。当初はEasyのStage2くらいで詰まっているレベルでしたが、最終的にNormalを苦戦することなく全クリできるくらいまで上達しました。仕事にも役立って感謝しています。
散歩中にいなくなってしまった飼い犬を探す途中で見舞われる怪奇現象の数々。頑張ってクリアして続きを見たい! と思わせるシナリオも良くできていました。
B100
(公開終了)
NussyGame 装備を選んだらあとは完全自動戦闘で見ているだけでしたが、どんな能力を付けたら戦闘が有利に進むのか、効率的に装備の合成ができるのかといったことを考え出すとめちゃくちゃ時間が溶けました。シンプルな放置戦闘系のゲームで一番やり込んだと思います。
DeckDeFantasy
(公開終了)
NussyGame かなりやり込んだ思い出のカードゲームです。キャラのスキルと装備をうまく調整してボス対策をし、戦略がハマった時の気持ちよさは忘れられません。デッキ構築とキャラの育成を両方考えなくてはならないので、いろいろ試すうちにあっという間に時間が経ってしまいました。
囲碁オンライン Online Labo 気軽にネット対局をするときによく使っています。持ち時間の設定も細かくできて使い勝手も良いです。日本ルール対応や死活判定への異議申し立て機能も嬉しいところ。
Cookie Clicker Orteil 現在一大ジャンルとなっている放置ゲーム流行の走りとなった作品だと思っています。特別なゲーム性や演出がなくても、数字が増えるところを見ているだけで楽しいということを我々に教えくれた作品です。現在でも不定期にアップデートが加えられ、もはや初期とは別物と言えるほどに進化しているので、昔やったデータをずっと放置しているという方は久しぶりに起動してみては?
数字パズル『ウヌムマキナ』 Ruたん マージ系のパズルですが、隣り合う同じ数字のものがすべてくっつくのが珍しくて慣れるまで苦労しました。常に手詰まりに気を付けながら進めるのが高得点を目指すには必須です。いい形を保ちながら進めて目標の数字を作れた時の達成感は大きいです。
パズルだけでなくシナリオパートもある本作。終盤でまさかの展開を見せます。エンディングまで見て初めてこのBGMがぴったりだなということに納得がいった覚えがあります。
デュエルオブレジェンド SDIN無料ゲーム ランクごとに分けられたCPU戦で勝手を掴み、ある程度カードを揃えたら今度はオンラインでの対人戦ができるのが嬉しい。カードの種類は数百種に及び、本当にいろいろな戦略が可能でした。
必死になって上級神を集めた思い出がよみがえります。
TheHOUSE SINTHAIstudio 突然破裂したり首が降ってきたりととにかく怖かったです。でもリタイアするのは悔しくて、めちゃくちゃビビりながらも何とかクリアしたのを覚えています。
うねりの塔 SKT 竜巻に程よく近づいて粒状の物質を吸わせることで竜巻の消滅と被害の軽減を図るゲーム。お金を稼いで研究したり部品を改良したりといった育成要素と実戦のアクション要素が混ざって攻略しがいのある作品でした。最高評価でのクリアはめちゃくちゃ難しかった覚えがあります。
マグウサギ SKT 直接触ってはならず、磁力を発生させることで間接的に金属を集めるゲームです。その独特の操作性とパズル感が気に入って全クリまでやり込みました。ユーザー投稿ステージなんかもあってたくさん遊べる作品でした。
赤白黄色 SKT 落ちものパズルに音楽の要素をプラスしたらこんな時間泥棒の完成とは驚きました。
連鎖してブロックを消していく快感とBGMがつながる快感が連動して新感覚を生み出しています。
赤い部屋
(公開終了)
THE 冷蔵庫の中身 初めてプレイしたホラーゲームで忘れられません。当時小学生だったのでビビりまくってました。最後にホップアップしてくるあの仕掛けもブラウザゲームならでは。
ピヨピヨの大冒険PLUS アーケー道 「同じ数なら消える」「違う数なら合計になる」というシンプルな仕掛けからいろいろなことを考える必要が出てきて思った以上に夢中になったパズルゲームです。うんうんうなりながら試行錯誤してもクリアできず、翌日にまたやってようやく全クリしたときはめちゃくちゃ気持ち良かったです。
こころのアリカ アリカプロジェクト 光る玉のような物体を出せる”チカラ”をもつ主人公のお話。単にきれいだね~となるのではなく、”チカラ”の持つ危険な側面や家族関係にもつながってきて感動的な展開を見せてくれます。ヒロインありかとの特訓の場となった神社は徳島に実在しているとのことで作者さん本人が紹介FLASHも出しており、行ってみたくなりました。
人生オワタの大冒険 王の巣窟 一度でも攻撃を食らうと死ぬ紙装甲のオワタ君を操作して理不尽な即死罠の張り巡らされたステージを進んでいく元祖死にアクションゲー。とにかく回数をこなすとだんだん罠回避できるようになっていくこの感覚が楽しくて、いつの間にか5時間経っていました。
現在はRuffleで復活したのでまだプレイできます。
漢字迷路三国志
(公開終了)
カサハラン.COM 難読漢字の迷路をしりとりで抜けて中国統一を目指すオンライン三国志シミュレーションゲーム。この作品に出会って初めてオンラインでほかのプレイヤーと協力したり対戦したりする楽しみを知りました。
カラータイル ゲーム菜園 超シンプルなルールながら暇つぶしにちょうど良く、パネル全取得一歩手前までやり込みました。しかし最後に1個残ってしまうのが超えられず。無念。(事後コメント:全消しに成功しました。次なる目標はタイム短縮です)
フルーツボックス ゲーム菜園 合計が10になるようにリンゴを囲って取っていくパズル。やり込んだおかげでちょっと計算が速くなったような気がします。高得点を取ろうと思って目標合計値を10から変えてみても結局10の時のスコアを超えられず、いかに普段から10を基準とする計算に慣れているかを教えてくれたゲームでもあります。
Pixel Room コトリノス 解像度というメタ的なシステムを取り込んだ脱出ゲームでとても斬新に感じました。このシステムのために、たった一つの部屋しかないのにその数倍のボリュームと攻略しがいのある作品でした。一度使ったあのアイテムを再度よく見てみると…みたいな仕掛けも大好きです。
おいしいコロッケをつくろう! 私的似非ベジタリアン 最も理不尽なゲームは何かと言われたらこの作品を挙げるでしょう。コロッケを作ろうとしていたはずなのにメンチができて、死刑になって胡蝶の夢がすっぺらぴっちょん! ジャガイモの中に偶然あなたがいた!
結局このゲームは何だったんだろうか。今になっても一ミリも理解できませんが忘れたこともありません。
テンミリRPG シフトアップネット 初めてやり込んだRPGはこの作品だったと記憶しています。シンプルなシステムながら更新ごとにやり込み要素も増えていき、とても長く遊べました。何度も何度も転職してお試しダンジョンに潜ってステータスを底上げし、竜王にも10回以上勝った思い出の作品です。現在はスマホアプリ版が出ています。
テンミリオン シフトアップネット 初めてプレイしたSRPGでした。本編をクリアした後もクリア後ダンジョンを回って再度魔王に挑んだり、拡張版でユーザー投稿ステージを遊んだりといろいろな思い出の詰まった作品です。
コーラムバイン たんしおレモン 長いことプレイしたオンラインRPG。レベル上げに装備強化にスロット拡張、猫強化に種族研究と強くなるためにやることがたくさんありながら、チュートリアルが親切で自然にのめり込むことができました。ダンジョンを攻略しつくしてからは魔王討伐や神器争奪、猫山や火山の登山で対人戦勝負。勝った時の気持ちよさがたまりません。
すいかが食べたい たんしおレモン 最も周回したゲームと言えばこれでしょう。どんなに急いでも1周(第3部クリアまで)30時間はかかるボリュームがあるのに20周以上やりました。すいかが食べたくてたまらない主人公、ニンジンを求めて世界中を旅していたうさぎのうな、とにかく食い意地の張った少女かるびのドタバタ冒険劇には何度も大爆笑しました。それでいて過去イベントが現在のイベントにつながってくる伏線回収の驚きもあり楽しい作品でした。戦闘面では勾玉によりアビリティを習得していくシステムが特徴的で、どんな順番で装備するのが最適かいつも考えていました。りんご夫人、かげ魔王に赤鬼などの強敵に何度も倒されながらも夢中になってプレイした思い出の作品です。
突撃!隣の赤ずきん たんしおレモン 超大作RPG。とにかくふざけたシナリオがまずインパクトがあります。主人公の赤ずきんは悪気はないのに行動だけ見れば極悪人。最終的に12人にもなる赤ずきん一行には誰一人ツッコミ役がいないため毎回お話はとんでもない方向へ。「すいかが食べたい」をプレイしていればニヤリとできるポイントも多数。漫画やアニメのパロディネタも枚挙に暇がありません。戦闘システムでは12人からうまく9人とその配置場所を選んで戦うシステムが面白い。プレイヤーの操作テクも問われる意外と硬派な戦闘です。
PuzzleRPG 作っちゃうおじさん 狭い画面と単純なルールから生み出される多様なステージが魅力的。初見ではまず突破できないであろうあのギミックを解いてからが本番です。
君は真のエンディングを見ることができるか!
黄泉からの帰還 作っちゃうおじさん 基本1階1戦闘の塔を上っていくカードゲーム。戦闘以外に「示談」という方法で上ることもでき、それによってデッキを強化していけるのが独特。高難易度に挑むには初期デッキをあらかじめ育成しておく必要があり、やりこみのモチベーションにもなりました。敵のステータスや特殊能力があらかじめ開示されているのも親切でプレイしやすい作品です。
キングタワー戦記 デジタルコウボウ どんどんインフレしていく敵の強さに対抗するために必死で最適なパーティーを考えて金策してレベリングしてとひたすらやり込みました。もはや理不尽だろうとも言えるほどの敵の攻撃力と体力の前に諦めようとも思いましたが、やっぱりクリアしたときの快感が忘れられずに何度も何度も挑んでいました。掲示板での情報交換も行われ、同志がいる事にも嬉しくなりました。
ぷにぷにの星 ぱんぞう屋 初期からずっとプレイしていて、アップデートごとに行ける範囲が広がったり大会が開催されたりと新たな要素が解禁されるのを毎月楽しみにしていました。ずっと育成と練習に励んでやっとぷに師匠に勝ってPLUS2になり奥義を習得した時の喜びとワクワクを超える物にはなかなか出会えません。
CAELESTI SAPPHIRE マサムネゲエムス 職業にスキル、装備に所属国など多数の要素のあるオンラインRPGで、かなり長い期間やり込みました。スキルを習得するにつれてダンジョンを効率よく回れるようになったり、他プレイヤーと有利な取引ができるようにいなったりするのが面白く、これがオンラインRPGの原体験だったと思います。
スターダストディフェンス マサムネゲエムス 宝石と星座がモチーフの防衛ゲーム。宝石のビジュアルやエフェクトが美しく、BGMもまとまってきれいな世界観の演出に成功している作品だと思います。DL版へのアップデートに伴いエンドレスモードや宝石の配置場所や種類の限定されたチャレンジモードなども解禁され、やり込み要素も十分です。苦手な人でもデイリーボーナスを積み重ねれば次第に序盤がゆるくなっていくシステムも良いですね。
隣の部屋にラスボスがいる。 マサムネゲエムス タイトル通り、入り口のすぐ隣の部屋にラスボスがいるため初手で戦闘を挑むことができます(倒せるとは言ってない)。
真面目に攻略するには適度にレベルアップしてパラメータを強化し、武器も集めつつ使い方に慣れていく必要があります。効率的に進めるには攻略サイトを参考にするとよいでしょう。
グラフィックが大変綺麗でマップも攻撃エフェクトも美しいです。やり込みがいも満点なので気に入ったら達成率100%目指して頑張ってみてください。
らぶりんハート
(公開終了)
まつくい ステージ内にあるハートを取ってゴールへ行くという単純なルールながら、ブロックを5秒だけ持ち上げるという1つのアクションを追加しただけで驚くほどたくさんの行動パターンが可能となったアクションパズル。ゆるい名前ながら要求される操作の正確性は驚くほど高く、完全攻略には苦労しました。
PROTOCOL
レビュー
まんまるくま 立ち絵も背景もアニメーションもすべてが美しいSF脱出アドベンチャーの大作です。主人公以外はフルボイス!
AIのレアと協力しながら事故のあった宇宙船からの生還を目指せ!
ボリュームもギミックの完成度も申し分なく、特にEPISODE-3で直面することになるあの問題とその突破口は大変感動的でした。
Normalize Human Communication むきりょくかん。 写真が趣味の主人公佐古が病気で死ぬかもしれない少女鈴乃に頼まれて遺影を撮影していく闘病ものノベルゲーム。
闘病ものにしては病院のシーンが少なく、その分写真撮影やそれに付随する会話シーンが大部分を占めており、それぞれの考え方や相手への思いが読者にまっすぐ伝わってきます。亡くなりゆく本人に対して周囲の人間が何をできるかといった部分の描写に力が入っており、類まれなる感動作品となっていると感じます。
スマホアプリ版では後編が有料となりますが、高校生離れした諦観に支配された鈴乃の死亡をどうしたら覆すことができるのか、そこが新たなポイントとなっており見逃せません。
ごがつのそら。
レビュー
むきりょくかん。 近所の神社で延々と女子高生巫女さんとだべる雰囲気ゲー。
ヒロインみのりがピアノを弾くという設定もあり、ピアノ曲中心に選定されたBGMの素敵な作品。舞台となった神社は神奈川県川崎市に実在しており、私も何度か訪れました。
五月病の主人公溝口さんがみのりのペースに巻き込まれながらも元気と潤いを貰っていく姿を見て、私も現実を生きるエネルギーを貰っているのを感じます。
ほしのの。
レビュー
むきりょくかん。 田舎で従姉のお姉ちゃんと過ごすほのぼのギャルゲー。
空気感や雰囲気の描写が素晴らしく、背景写真や効果音も含めて田舎生活の実感がわく作り。両親との死別という導入のため最初は反抗期真っただ中といった感じの主人公結城が時間をかけてヒロイン榛奈と打ち解けるさまも丁寧に描写され、後半では糖度高めな描写に悶えながら読んでいました。
エンディングテーマは本作のシナリオと雰囲気にピッタリでダメ押しの感動を与えてくれました。
演劇少女は古都鎌倉を雪で潰す むきりょくかん。 冬の話だったはずなのに読んでいるこっちまで熱くなってくるような熱量高めの演劇部物語。部活に青春を注ぎ込む学生の話って、なんでこんなに私たちを熱く感動させてくれるんでしょうか。演劇部には打算で入り、全くの初心者だった穂波が立派な演劇バカとなるまで、そのすべてが過不足なく描写され説得力がすごい。
そんな青春部活物語に加えられた一つまみのファンタジー要素がまたロマンチックでよい。演劇の世界に興味を持たせてくれる名作でした。
世界で1番大きなスライム ゆきだルマ式住居 シンプルなルールながらもかなり夢中になった思い出のある作品です。どれだけスライムを成長させられるかを兄弟で競い合った覚えがあります。色が変わるときのボイスもかわいい。
白ぬり黒ぶち ゆきだルマ式住居 あらゆるアイテムが消耗品にも装備にもなるシステムが特徴的なRPG。行動回数というパラメータの導入により、主人公一人でありながら多人数パーティー戦のような行動パターンを可能にしています。
だんだん不穏になっていくアイテム名やラスボスにご注意!

ダウンロードゲーム一覧

クリックで展開、さらに長いです
作品名 作者名/サイト名 コメント
ありすえすけーぷ
レビュー
(猫)milkcat なぜかトイレの消滅した夜中の学校から脱出するゲーム。主人公ありすちゃんの可哀そうで可愛い姿を眺めながらギミックを解いていきましょう。
やり込み要素はRTAが熱い。私の最高記録は62秒です。挑戦者、お待ちしています。ボイス収集も忘れるな!
ありすすとーりー
レビュー
(猫)milkcat かわいそうかわいいでおなじみありすちゃんがシリーズ一の長編になって登場。なぜこれをノベルゲーム制作ツールで作った? と聞きたくなるほどの完成度のアクティブタイムバトルを搭載したRPGです。3段階の難易度で初心者から上級者まで楽しめる作り。万単位のプレイ数の中から未だ3名しかクリアが確認されていないExtremeモードの難易度は半端じゃありません。この高難易度とまたまたシリーズ一シリアスな展開がマッチしていて良いですね。もちろんアレなスチルも大量搭載。紳士の皆様見逃すな!
臨界天のアズラーイール →Quantize_ 平凡な社会人の恋愛ゲームかと思いきや、後半で物語は全く想像しなかった方向へ。ご都合主義と思われた箇所もすべてが真実への伏線。その驚きと感動をぜひあなたも受け取ってください。
カルマの願い箱
レビュー
★Blue Comet 願いが叶う怪しい箱を何に使うのか。怪しみつつも親友の緊急事態を前に使わない手はありません。しかし怪しい箱はそんな簡単に思い通りには動いてくれません。その代償は何なのか、主人公を応援しながら読み進めることができました。
ピアノや吹奏楽の経験者なら通じるポイントも仕込まれています。音楽好きもぜひプレイしてみてください。
クロノスの箱庭
レビュー
★Blue Comet サクサク動く演出が楽しいループものノベルゲーム。シナリオ自体は暗めなのですが、キャラと演出がとても明るいので楽しく読めます。クリア後のおまけも充実。大量の登場人物それぞれに活躍の場があり、計算されたシナリオだったんだなと感じました。
砂山のパラドックス ★Blue Comet 砂山のパラドックス(すなやまのパラドックス、英: paradox of the heap)は、述語の曖昧性から生じるパラドックスである。古典ギリシア語で"heap"を意味する……
なんてうんちくは置いといてとりあえず男の子と女の子が可愛いのでヨシ! もう付き合って爆発しろ! あ、肉片にはならなくていいですよ。
19℃ 19may 就職活動中の大学生が主人公の乙女ゲーム。バイト先の後輩の高校生から就職後の上司のおじさんまで攻略できるこの幅広さが驚き。どのルートもとてもよくできていますが一番印象に残るのはやはり彼らを全員攻略した後に入ることのできる隠しルートでしょう。イラストも大変可愛らしいしシステム面での出来栄えも言うことなしで感心する作品です。
ねこの帰り道 3色ぱん 学校帰りに思わぬ大冒険をすることになるコメディで、いろいろな方向から笑わせてもらいました。短編なのに立ち絵やスチルの枚数が半端ない!
完全に運頼みの選択システムなども斬新。おまけシナリオを読めるかはシンプルに48分の1の確率にかけるしかありません。
ときどきメモリーズ2 773project 1対1の学園恋愛シミュレーションをまさか8人分同時並行でプレイするゲーム。ついに人類はここまで来ました。画面だけでもそのインパクトは分かります。
1対1ではシンプルすぎてゲームにならないような内容でも、これを1対8にするとゲームとして成立しているのが不思議。最高評価を取るのは結構難しいので頑張ってみてください。
残懐 8Piece 殺人犯の取り調べを行って動機を解明するゲーム…、そう思っていました。捜査を進めるうえで明らかになっていく不可思議な現実。途中からはファンタジーな雰囲気が強くなりますが、常に緊張感あふれる展開で目が離せません。
TABOO.
レビュー
AZULDROP; 行方不明者の幽霊が出るなどと不気味なうわさの広がる図書館で友人の捜索を行うティア。管理人のヴィンスと協力して過去にこの図書館であった悲劇を解き明かしていきます。図書館のあちこちにあった不老不死に関する記述や不気味なメモ書き。それらがTrue Endでしっかりと絡み合って真実を教えてくれるのが気持ちいい作品でした。
神無月の遣い AZULDROP; 良く動く綺麗な立ち絵にフルボイスととてもクオリティの高い乙女ゲームでした。UIや背景を含め和風で統一された雰囲気も良いですね。途中のミニゲームで間違えたのが悔しくて何度もやり直したのを覚えています。
いちごみるくとあそぼうよ
レビュー
bbboxxx 「ふわふわ*どろどろ*白昼夢系ADV」と説明書に書かれている通り、本当にドロドロした描写に気合が入っていて印象的でした。多数の周回を必要とするシステムのため、プレイヤーには真相の察しが付くけれども主人公は気付かない、という展開も多くて非常にじれったく、それがこの白昼夢的な雰囲気を強烈に演出しているんじゃないかなと感じました。本編プレイ開始前に一度おまけ画面を見てからプレイ開始することをお勧めします。あのショックは忘れられません。
彼女の嘘の止まった世界 CALMFLAP なぜか何度も同じ日を繰り返すようになってしまった主人公。変わらない日々に絶望していたところ、クラスメートの女の子が同じ境遇であることに気付きます。ループの原因解明と脱出のために毎日作戦を練って、次第に距離を縮めていくのが微笑ましい。イラストも大変可愛らしくて魅力的な作品です。
私は女優になりたいの Chloro 動画を多用した独特な演出と雰囲気が魅力的な作品でした。ストーリーの方も、とにかく女優になりたいアカネとやる気の空回りする演劇部の話かと思いきやとんでもない狂気をはらんでいて常人には理解できないんじゃないかと思いましたが、そんな話が雪崩のように押し寄せてくるのもこの独特な雰囲気づくりの一環なんじゃないかなと感じました。
コミュ障女子の告白 comodo コミュ障…で説明するにはちょっと無理があるような恋する乙女と、とにかく愛情表現がストレートで何度ぶっ飛ばされても同じように近づいていく残念(?)イケメンの2人が織りなす爆笑コメディ。妄想の中までフルボイス仕様。声優さんの演技がこれまた勢いがあって笑えます。どう見ても両想いなのになかなかくっつかないバカップルに周りもあきれ気味。これぞラブコメ!なインパクト抜群の作品でした。
つばさヘブン cream△ 最終的に起こることを見たら全員アウトだし相応の報いを受けるべきでしょう。唯一純粋な被害者のおとめだけが可哀そうです。しかし一体彼らがアウトな領域に踏み込んだのはどのタイミングだったのでしょうか。私が彼らの誰かだったとして咄嗟に正解を選べる気がしません。完全な悪人と断罪できない分余計に悲しいお話でした。
芥花 CUNERIA 敵を倒す(殺す)のではなく、「心を折る」ことが目的の珍しいシステムを採用した珍しいRPG。生き返りをかけて自らの「死因」を奪い合い駆け引きを続ける少女たち。戦闘の無い推理パートもあったりして、ダークな世界観をじっくりと味わえるようになっています。
ヒトナツの聖地巡礼 CURIOSIST 全国を飛び回りながら漫画やアニメの聖地巡礼をしていきパズルのピースを集めるお話。やっぱり実際の舞台に行ってみるのっていいですよね。クイズパートでは一般常識的な内容に加えてある程度のオタク知識も問われます。なかなか難しいですがぜひゲーマー諸君にはクリアしていただきたいです。
学ぼう! 精神医学 ーうつ病編ー
レビュー
DanQ 真面目な内容でありながら、かわいいイラストと明るい雰囲気で非常に取っつきやすい作品でした。身近な病気であるうつ病についての基本事項を気軽に学べて助かりました。出展も明記されているので信憑性の意味でも安心。
おみコン!
レビュー
ENTRANCE SOFT 「変態だから入院させる」というトンデモな理由で入院させられ病室に監禁状態の圭吾のもとには、毎日のようにお見舞いと称して騒がしい面々がやってきます。この登場人物のキャラの濃さが半端ない! そして都合がいいことに全員圭吾に好意を持っている様子。
これだけ見るとよくあるラブコメのようですが、本作は終盤で入院の真の理由が明らかになるのが感動度合いをアップさせているでしょう。まさかそんな理由があったとは。その後は一気に熱血展開でエンディングまで一直線。エンドロールも面白い形式をとっていて印象的です。
ギャグの密度が大変濃い本作、4時間弱のプレイ時間が一瞬に感じられるでしょう。ぜひプレイしてください。
ビューティフルパフォーマー ENTRANCE SOFT お笑いにかける半端なく熱い思いがプレイヤーにもひしひしと伝わってきました。自分がお笑いの世界に入ったことがないので考えたこともなかったのですが、芸人さんたちはこんな風に必死に自分たちのネタを練り上げているのですね。
恋愛要素の絡め方も、単にそういう描写を入れるとかではなくしっかりと本筋に活きていて大変うまい。たっぷり爆笑しながらも胸が熱くなること間違いなしな作品でした。
かたわ少女
(18禁)
Four Leaf Studios 起動してプロローグを読んだあたりでもう本作のすごさを感じ取ることができました。きれいなイラストにオープニングムービー、書き下ろしBGM。親切なシステムも搭載して本当に無料かと驚くほどです。
シナリオの面では主人公含め身体障害を負った生徒のみが登場するのが特徴的。障害を安易に「恋愛をする上での壁」のように扱わず、どうやってノーマライズするのかとか人生観などの大きなテーマとして捉えていて非常に読み応えのある内容でした。18禁シーンもヒロインと結ばれるうえで欠かすことのできない意味のあるシーンとなっており、エロゲゆえに描ける内容に踏み込んでいるのが素晴らしいと思います。特に華子ルートでのセックスの持つ意味、そして最後に一皮むけた笑顔を見せてくれるエンディングが大好きです。
おもいをつたえるプログラム
レビュー
Gigabit Million 選択肢を先に選んでおくという独自のシステムから自然とシュールな展開が発生して笑ってしまう作品でした。ヒロインであるちふるとピア3Dモデルを活かして様々なポーズをとって勢いづけてくれます。最近はやりのAIに関する話題を取り入れ、AIであるピアの感情の芽生えにプレイヤーの心も動かされる展開。30分で幸せになれます。
ロイヤルベルを鳴らして
レビュー
HACKMOCK テンパって追い詰められた主人公ユーリのとんでも発言にたっぷり笑った乙女ゲーム。ミドリムシに国家機密に貧乏神、その突拍子もなさはいったいどこから出てくるの?乙女ゲームの主人公とは思えないような顔芸もたっぷり見せてくれます。
国の貧しさから王族であっても庶民的な感覚を持っているユーリは単に天然なだけでなくどこか応援したくなるような存在で、大きく3つあるどのルートに進んでも楽しめます。しかし一番はやっぱりアルト様ルート! 公務での品行方正なふるまいはどこへやら、実の顔は俺様系。ぐいぐい攻めるアルト様に、対するユーリの慌て具合が際立って大爆笑。最後にはしっかりと恋愛のツボを押さえたあの展開とエンディングタイトルにうならされました。
恋するペコラはまちがえない HACKMOCK とてもかわいらしいファンタジー乙女ゲームです。本作はボイスがとても良くて、普段すべては聞かない私も一つ残らず聞きこむほどでした。隠しルートも用意されており、あの人の問いかけにハッとさせられたのを覚えています。
コンプリート時演出やおまけ要素も用意されているのも嬉しいですね。
らぶいずふぉーえばー? Jewelry Princess 全体を通してとてもかわいらしい短編RPGです。登場人物はみんなお菓子の名前。
最初のうちは、先生にぞっこんなちょっとおかしな女の子のラブコメといった感じですが、終盤に近付くにつれシリアスな色が見えてきます。最後はしっかりいい話で泣けます。
猫になりたい kaza タイトルから電波な作品なのかなと思っていたらバリバリのSFでした。本編を周回するごとに明らかになっていく物語の背景が切ない作品でした。おまけへの入り方が変わっていて面白かったです。その名前は確かに…
マイ・スイート・トマト
レビュー
KITTENS 全編が一枚絵で構成され、台詞はもちろん地の文まで全てボイス付きという豪華な作品。
シナリオは主人公のエミがかつて描いていた漫画に関するお話。文字通りキャラクターが生きていて、悲しいながらも優しい気持ちにさせてくれました。創作に関わる方には特にプレイしてほしい内容です。
プレイするときはオートモードでの鑑賞をお勧めします。まるで絵本の読み聞かせを聞いているようで、どんどん作品世界に入り込んでいけるでしょう。
Ib kouri 説明不要の超有名ホラーゲームですね。美術館内の絵画や彫刻一つ一つが作り込まれていて、なおかつホラーとしての仕掛けにもなっている点がすごい。攻略情報を見てでも全エンディングを回収してほしい作品です。True Endの爽快さは特筆に値するでしょう。怖がらせ方もどこか上品さを感じる不思議な作品です。
ココロ、そらいろ。
レビュー
mint wings 小学生の素朴な悩みにクローズアップした作品で大変胸が温かくなりました。短いストーリーごとに分かれていて読みやすく、視点人物がそのたびに変わる仕掛けも良かったと思います。無事に卒業してあんな笑顔が見られてよかったね、と自分の子供のように嬉しくなりました。
私は今日ここで死にます。 mint wings たまたま自殺の現場を目撃して咄嗟に川から引き揚げた京介。そこから自殺志願者の少女由香との不思議なかかわりがスタートします。無理に励ましたり無責任に生きろと言わない京介。そんな姿に由香は再度自殺を決行するのでしょうか。
しかし本作の真のテーマは京介の成長でした。Episode2によって明らかになる京介の思い。相手が由香だったからこそ打ち明けられた過去。それらが上手くマッチして大変感動的な作品でした。エピローグにおいても少し影を残すあのスチルが本当にリアルさを醸し出していて印象的です。
じごくのインターネッツ
レビュー
misosio デマだったりくだらない悪口だったり、そういった情報も氾濫してきれいとは言えないインターネットの世界だけれども、だからこそ楽しいものでもあるというメッセージを受け取りました。フリーゲーム愛好家ならきっと同意してくれるでしょう。何でも自由に投稿できるインターネットの世界。当然自分の発信に責任を持って使う必要はありますが、自由であるからこその魅力は非常に大きいのです。日頃ネットに触れる方なら分かるであろうネタも多数。ぜひプレイしてほしい作品です。
ゆめいろの空へ NaGISA ある日天界からやってきた天使とひょんなことから同居することになるボーイミーツガール系ギャルゲーです。登場人物たちの素直なやり取りが魅力的で、イベントごとの心情の変化や距離が縮まっていく様子なんかが良く伝わってきます。12話に分かれている各シナリオは季節感を意識した構成となっており、細かい雰囲気の演出に力が入っています。最終話ではこれまでの問題をしっかり解決した後味の良いエンディングと世界観ぴったりのエンディングテーマが味わえます。
空のかけら、太陽のうた。 Nonlinear 女の子たちのゆるい学園物語かと思って楽しく読んでいたら、物語も後半になってようやく明らかになる登場人物の背景に驚きました。まさかそんな話だったとは。
立ち絵の表情の描き方が細かくて好きな作品です。最後に10年後のサキとひとみが幸せそうにしていて救われた気分になりました。
虚ろ町ののばら
レビュー
Paper Moon 圧倒的なビジュアルの美しさが印象に残っている作品です。和と洋の雰囲気の混ざった世界観となっていますが、どちらも大変綺麗に表現されていました。”虚ろ町”に迷い込んだのばらが現世に戻るためには、彼女自身が現世に帰りたいと強く願えるかが鍵。そのための過去回想の挿入などの仕掛けもうまい。ぜひED4到達までプレイして現世で一歩踏み出すあのラストシーンを見届けてあげてください。
1999ChristmasEve
レビュー
(公開終了)
PIA少尉 大量の選択肢や単語入力システムによってほかのノベルゲームとは一線を画すほどのゲーム性を有するホラーノベルの傑作。文章を読んでいるだけでありながら、まるでTRPGをプレイして自分でキャラクターの行動を考えているかのような臨場感があります。難易度はかなり高いですが、最終章目指してぜひ試行錯誤してみてください。
きらきら星の道しるべ POPODOT とっても可愛いRPG。キャラクターの動きだけでなく、マップ上の建物や宝箱、ゴミ箱に至るまでかわいらしさが追求されています。攻撃ごとに喋るボイスもGood。
おばけを星にしてあげるための冒険は一体どこへ向かうのでしょうか。最後の選択肢によって全く異なるエンディングに向かう本作、ぜひ両方のエンディングを見てあげてください。
明日へ踏み出す、僕の物語 Project TKM 引きこもりの主人公が社会復帰のきっかけを見出すまでの物語。鬱々とした暗い雰囲気ではありながらも、このままじゃいけないという向上心が感じられてとても応援したくなる話でした。きっかけなんて本当は些細なもので良いんですよね。
ニュー・スーパーフックガール Qpic 高難易度のワイヤーアクションゲーム。フックちゃんとピックちゃんが可愛くて、このめちゃくちゃ難しいステージを挑むときの癒しの存在です。何度もリトライしてようやくクリアできるようになってもまだそこがスタートライン。今度はタイムアタックのためにたくさん練習しました。全ステージSランククリアを達成したときの気分は最高でした。
アップデートにより挑戦状や裏ステージなどのさらに高難易度のステージも追加。歯ごたえのあるアクションゲームをお求めの方に最適です。
ゆりかごの夢 Rabbit☆Potion おとぎ話のような世界に迷い込んでしまった主人公の短編アドベンチャーゲームです。
夢を捨て挫折してしまった少女は冒険の中で成長していきます。どんな夢だったのかが明らかとなり希望の見えるハッピーエンド。立ち絵はもちろんマップも含めて童話のような雰囲気のあるグラフィックで描かれた素敵な作品です。ホラーでありながらこのような温かい気持ちにさせてくれる作品は稀有でしょう。
ウサミエティモ ~ヲトコなタナ~
(公開終了)
Shadow's Silhouette 乙女ゲーム大好きな主人公は宣伝メールに書かれていたフリーゲームをプレイすることにします。現実の時間に応じて反応が変わるなど凝った作品のようですがどこかおかしい。画面の中で人間顔負けの応答をするかと思えば突然フリーズしたりする攻略対象の柊也くん。しかもプレイ中に現実世界で振ったばかりの川島くんが電話してきて多次元修羅場に!? エンディングでは意外な事実が明かされ、この不思議なタイトルの意味も分かります。
ゲームファイル以外に仕込まれたネタも含めて良くできている作品だなと感じましたが、現在は機能していないようなのが残念です。
めるてぃんぐ♥あいすくりぃむ
(公開終了)
Shadow's Silhouette アイスからネーミングされた3人の登場人物とそのラブコメ具合にいろいろ笑えること間違いなし。しかし裏では同じ学校であんなことが起きていたと思うと素直に喜べないかも…
本作に留まる範囲では平和で幸せな事しか起こらないので安心。攻略されゲーの新鮮さとともに記憶に刻まれました。
乙女ゲームのヒロインになったのに親友が邪魔すぎて攻略ができません!
(公開終了)
Shadow's Silhouette ただの百合ゲーだと思ってたら4週目以降愕然とすること間違いなしです。
単に百合尊いねで終わらない本作。一発ネタのコメディ化と思いきやしっかりとメタ的設定を活かした展開に。周回するごとにタイトル画面のイラストが変化していく仕掛けも良いですね。
彼女の音色に歌をのせて
(公開終了)
Shadow's Silhouette 閉鎖的な女子高で起こるいじめと共依存。その結果もたらされる悲劇。私たちはこの虚しさとやるせなさをどこにぶつけたらよいのでしょうか。幸せそうな顔でピアノを弾く彼女。その心は完全に破壊されてしまったのでしょうか。そのすべてが私の胸に焼き付いて離れません。
僕が魔法使いに捕まって女の子にされたワケ
(現在Ci-enにてフォロワー限定公開中)
Shadow's Silhouette とにかく大好きな作品です。これのおかげで私の性癖は大きくゆがみました。ノイティくん可愛い!マーヤ先生の小悪魔!イヴァンはエロい!しかしミュオちゃんも見逃せない!
ちょっぴりお下品なネタを交えながらも爆笑展開の続くストーリー。まさかそんなシリアスな過去を抱えていたなんて夢にも思いませんでした。ギャグで散々笑わせてキャラへの愛着が深まってからの真相解明は反則だってばよ。おまけモードも見所たっぷりで大満足。作者さん再公開してくださいお願いします。
勇者はG○○gle翻訳で世界を救うことにした。
Shadow's Silhouette 大体の場面において便利だけれど、たまにとんでもない間違いや人間にはありえない言葉選びをしてしまう機械翻訳。それをネタにして、元の依頼文を推測しながらクエストを進めていくなかなか着眼点の面白い作品でした。本作は2020年公開ですが、最近はchatGPTをはじめとする対話型AIも流行しているのでこれもネタにした作品もアリかもしれませんね。
とりとり!+
Sous le Paulownia & カラメテ イラストとボイスがたくさんあって可愛らしいタイピングゲーム。大量の会話差分に声がついていてすごいです。声優さんも上手いと思います。キーを打ち込むごとに表情に反応があったり喋ったりと本当に手が込んでいます。
タイトル画面からあんまりしつこくあのお話をしていると…本当にバイバイされて笑っちゃいました。
ショート・ショート・ショート100 Stories Café 17人もの作者による合作。100本ものショートショートが読めるという豪華な作品。ジャンルや雰囲気も様々なので、きっとあなたのお気に入りとなる1本に出会えるはず。
私が好きなのは、「イモーショナルリアクション」「聖キャラ学園なんでもありか!」「恐怖のしょう斗さん」「あのとき助けていただいた者です」「封印されし魔法書の行方」などです。
牢獄いじめ T753 リアルタイム要素があるのに時刻をいじることができるという仕掛けが斬新だった探索アドベンチャーゲーム。ストーリーの方も単に囚人の話というわけではなさそう。では一体何を表現しているのか。示唆はあるものの初見で見破るのは難しいと思います。ぜひエンディングでその衝撃を味わってください。
コーヒーって、甘いですか?
(おそらく対象外)
tales&Vivid 背景が動く、これだけでこんなにインパクトがあるのかと驚きました。これまでコーヒーに興味がわいたことは一度もなかったのですが、豆からコーヒーを淹れる様子と主人公がおいしそうに飲む様子を見る、これだけでこんなに新鮮に感じられるものなのですね。ノベルゲームの新しい可能性を見せられた気がします。
Doki Doki Literature Club! Team Salvato 海外から有名になったホラーゲーム。私も例にもれずあのシーンでショックを受けました。隠しネタも大量に仕込まれており、考察サイト等まで見てようやく味わうことができたと感じるほどたっぷりの内容が含まれていました。Just Monika.
メイのトバリ Tentenpla 謎の洞窟で見知らぬ少女に監禁されているところから始まる衝撃のアドベンチャー。これがまさかこんなほろ苦いエンディングに泣くことになるとは。
普通にプレイすると何度脱出しようと最終的に少女の手から逃れられないでしょう。特殊なギミックを乗り越えたらそこからが本番。次第に取り戻される記憶と明らかになる村の事情。このころには私は本作に夢中になっていました。
前作「イツツメのセア」をプレイ済みだとより理解が深まります。
私のリアルは充実しすぎている
レビュー
TetraScope フルボイスアプリ化やSwitch移植の発表で最近も話題になった作品。あらゆる面でクオリティの高い学園乙女ゲームで納得でした。主人公含めて個性際立つ登場人物たちと繰り広げられる青春ストーリーが何とも眩しい作品でした。大きく3つに分かれるルートはそれぞれ全く違う展開を見せてくれるので、きっとお気に入りのルートが見つかるはず。スチル枚数も半端なく、さらにOP・EDテーマは無料DLもできる太っ腹ぶり。絶対見逃さないでください。
Brass Restoration
レビュー
Twincle Drop お約束の設定がいっぱいの古き良きギャルゲーといった感じの作品かと思いきや、後半の展開が本当に想定外で面白かったです。特に幼馴染の実梨ルートが好きでした。事故によって片腕を失い、吹奏楽部での活躍も絶望的になってヤケになる主人公は前半は本当にクズ丸出しの思考をしています。その卑劣な内心はしっかりと見抜かれ一時は実梨に距離を置かれてしまいますが、その後どう和解するかというところが過去の描写と重なって素晴らしいと思います。
ユーマを抱きしめて UHMA PROJECT 綺麗なイラスト、音楽にボイスもついてとても豪華な作品でした。幼いころから病気のために怪物扱いされてきたため人との関わりを避けるようになった主人公が、命のリミットの切迫と修学旅行を経てどう変化していくのかに注目です。
バーボンハウスへようこそ
VIPGAMES 古の2chネタがちりばめられたギャルゲー。不意打ちで来るネタに何度も笑わされました。まず今北産業に勤めてる時点で面白い。
ノベコレ版(全年齢)では物足りないという方はぜひエロゲと饗版(18禁)をお試しください。おまけシナリオもついてたっぷり楽しめます。
いただきます VIPRPG あまりにも電波すぎるため人を選ぶだろう作品ですが、私は好きです。
意味不明と思っていた"施設"内の決まりや仲間たちとの会話、ミニゲーム。それらが一つのテーマに沿っていることに気付いた時あなたは驚嘆するでしょう。最後のBGMも場面にぴったり。こんな使い方があるのかと感心しました。
鉄格子の逢瀬 アオイサクラ 森をさまよって雨宿りにいい建物を探していたところ見つけたのはなんと隣国の捕虜を収容した監獄だった。最初のうちは故郷の村を焼かれた恨みを死刑囚に向ける主人公のノエルであったが、戦争の駒に過ぎない敵国のいち兵士に言っても仕方ないことに気付き、また彼にも仕方のない事情があったことも知り同情すら感じていく。最後には自身の手で処刑するか否かの決断を迫られることになるが、その際に明らかになる真実も衝撃的。最良のエンディングは導入の薄暗い雰囲気から想像できないほど気持ちよいものなのでぜひそこを目指してプレイしてみて欲しい作品。
もじクエ
(18禁、対象外)
青くらげ とにかく女の子がおもらしする描写に全力を割いた作品。シチュエーションのバラエティーが半端なく、やむを得ず我慢し続けていたような普通のシーンからファンタジーRPGの世界観ならではのシーンまで盛りだくさん。本編中からおまけまで合わせてその数40以上。作者さんの熱意が伝わってきます。同人でなければ考えられない作品でしょう。
Sカレ、Mカレ アシナガおじさん 行動によってキャラの性格も変わってしまう面白い作品でした。Sカレルートではぐいぐい来るけれどMカレルートではちょっとシャイで遠慮がち。どちらが好きな人でも楽しめるでしょう。フルボイスかつ立ち絵もきれいにアニメーションするなど相当な作り込みで、これが無料なのが信じられないくらいです。
拡散『希望』 あみそ組 SNSのあるアカウントに名前を呟かれると死んでしまう…そんな怪談が現実になっておびえるみんな。怪奇現象に立ち向かうために部活の全員で協力していくのが気持ちいい。本作からでも話が分かるようにはなっていますが、前作「カクサンキボウ。」からの謎も巻き込んできれいに回収されるので、ぜひ前作から通してプレイしてほしい作品です。
女教師・美喜 ~濡れて揺れる禁断の総集編~ アライコウ 影絵によるキレのあるポーズが笑いを誘うナンセンス系コメディの有名作。タイトルはアレですが全くもって健全な作品です。
偽りの夢 イシカワ 現在、高校時代の話、そして修司の書いたファンタジー小説の3つが連動して主人公の心情にぶつかる巧みな構成が印象的でした。唯一の一枚絵も非常に効果的なタイミングで登場します、あらゆる面で計算が尽くされている作品と言えるでしょう。ビターだけれどもその中に一筋の光を感じられるエンディングの後味も素晴らしいです。
ホラー大好きヒミカさん
レビュー
一限はやめ 女子大生2人が部屋でゆるい話を延々と続けるだけですが何回も笑ってしまいました。あの突然の話題転換はズルいですよ!
そして部屋の中だというのになぜか水着サービスあり。そのまま進めると立ち絵と話題のミスマッチが酷くて余計笑えます。
創作活動の神さま 一限はやめ とてもさっぱりとしたやり取りながらじんわりと心が温かくなるような作品でした。イラストも可愛らしくて好きです。創作活動に関わるみなさんにぜひ読んで欲しい作品です。
籠の街 稲海 大人になるということについて考えさせられる作品。いくつかのルートのある本作ですが、やはり旅人ルートが一番心に残っています。タイトルの意味の回収されるあのエンディングは感動的です。そしてタイトル画面に戻ってきてびっくり。つくづくすごい作品だなと感じました。独特な立ち絵や背景も魅力的ですね。
Be alive ~What is your precious~
レビュー
(18禁)
妹れっぐぅおーまー 恋愛を越えた先にある友情を描いてくれる作品です。途中ショッキングな展開がありますが、それを乗り越えるためにこんなに甲斐甲斐しく動いてくれる友人がいることに感動しました。普通のギャルゲーだと思ってプレイしたらとんでもないジェットコースターに乗せられた挙句に全く別の地点に着地してしまうような作品ではありますが、その分プレイヤーの心の揺さぶられようは半端じゃないです。
フリーソフト制作過程 インコ まさかシナリオと演出のミスマッチ具合という笑わせ方があるとは、恐れ入りました。
むしろおまけの方が本編ともいえるような充実ぶりなので、背景を風呂場にしたりハクがつくCMを流したりしてあなただけのオリジナルフリーソフトを作って遊んでみてください。
あなたの命の価値
レビュー(リメイク版)
浦田一香 虐待を受けて育った勇気が児童福祉施設をよりどころにして高校を卒業し就職を果たして立派に親となるまでを描いたスケールの大きな作品でした。「幸せな家庭を築く」という勇気の人生の目標が随所に反映され、作者さんのただならぬ思いを感じます。
経済的な問題や差別・偏見、そして心理的フォローに至るまで児童虐待の影響を多角的に描いた本作のような作品は、なかなかお目にかかれるものではないでしょう。
恋をする生き物だから 浦田一香 序盤のほのぼのとした雰囲気からは考えられないほどの鬱展開。恋ってそんなに恐ろしいものでしょうか。とにかく恋愛が絡んだときの人の汚さのようなものが全力で描かれており、作者さんの本気を感じます。人間関係って難しいですよね。
ゲームで裁判員!スイートホーム炎上事件 大阪弁護士会 まさかの弁護士会が裁判員制度導入に際して刑事裁判の啓蒙のために作成したフリーゲームです。
お堅い作品かと思いきや、豪華なOPムービーあり、大阪のローカルネタあり、キャラクター別エンディングあり、逆○裁判風おまけミニゲームありと超豪華で大変驚きました。裁判員に選ばれたプレイヤーの選択によって無罪寄りにも有罪寄りにも偏る議論。同じ証拠を別の角度で見るだけで導かれる結論がまるっきり変わってしまうことの恐ろしさを知り、だからこそ三審制が必要なのかなと思ったりもしました。
コメット☆キャンディ おばけ あの真実は一度プレイした人は絶対に忘れられないでしょう。みんなもテーマカラーとボイスを吟味して最高にかわいいコメットちゃんをつくろう! そしてむせび泣け!!!
ひとかた お竜 フリーノベルゲームを語る際には決して外せない超有名作。初出はもう20年以上前ですが、私は未だにプロットだったり情報の提示の仕方で本作を超える作品を見たことがありません。牛鬼とは何者か、何かを隠している依絵、戦闘に必要な武器、主人公護の持つ力と、様々な謎が読み進めていくごとに解き明かされては新たな謎を呼び、最終的にパズルのピースが埋まるように一つの真実へと収束していくさまは痛快の一言に尽きます。主人公のこの苦悩と、牛鬼との一進一退の攻防を見逃すな!
愛と勇気とかしわもち カタテマ ホラーパズルと評されるみんなのトラウマの作品。未プレイの方はプレイしてあいちゃんのために絶望してください。
5万点なんて絶対無理だ―と思いながら何十回もやり直すうちに夜は明け、そうして1週間経つ頃には裏EDの20万点も難なく達成できるレベルまで上達しました。私はおそらく現在までに1千回以上はプレイしたでしょう。それだけのめり込んでしまう魔力がこの作品には込められているようです。
魔王物語物語
レビュー
カタテマ 高難易度で有名な長編RPG。何が難しいって、その特殊なエンカウントシステムのためにまるでアクションゲームのようなキーボード捌きを求められる点でしょう。コツをつかむにつれて有利な位置取りで戦闘に入れるようになったり、強敵を避けながら強力なアイテムを回収できるようになるのが楽しい。クリア後ダンジョンも完備され、やり込み派にも大満足のボリュームです。
SCE_2 川崎部 穴を掘り進めるシミュレーションかと思いきや突然ノベルやアクションゲームになったりと本当に不思議な作品でした。PC用フリーゲームだからこそ実現できるギミックがこれでもかと詰め込まれています。sce_2とnot_worldはいったいどのような関係にあるのか、考察の余地が広がります。
リバース・ゲーム
レビュー
川澄シンヤ 「協力者と定期的に連絡を取り合う」という変わったルールのデスゲームに参加することになった主人公智紀。最初のうちはその意図や難しさがピンとこないのですが、読み進めるうちに合点がいきます。リバースゲームのルールの謎に智紀の抱える過去、主催者の目的などが最終的に結びついて感動物語となるのは驚きでした。
女のフリしてゲーム作ったら、女装することになりました 川澄シンヤ 良く動く立ち絵や勢いのあるボイスがコメディ主体のシナリオにぴったりマッチした作品。ストーリーはタイトル通りですが、濃いキャラクターとキレのあるギャグでたっぷり笑えるので読んでいて退屈しません。りんごちゃんかわいいよ!
今日僕は自殺をします 如月燎椰 出だしから鬱々とした語り口でありながら決意に満ちていて、このままだと本当に自殺してしまうという気持ち悪さを最大限に活用した作品になっていると思います。ボイスもこの諦観に支配された状況を嫌でも理解させてくれるような名演だと思います。
ボタンを押したタイミングによって分岐するという仕掛けも珍しく、分岐したエンディングもどれも説得力があります。希望の見える展開はあるのか、ぜひあなたの手でプレイしていただきたい作品です。
セイシュン真っ盛り! 九州壇氏 ”青春”ではなく”セイシュン”真っ盛りなバカ中学生の日常を描くコメディ。下ネタ多めですがそれ以外のギャグも多分に含まれており爆笑しました。委員長の腐バレシーン、ベタですが好きです。
君と再会した日
レビュー
九州壇氏 同窓会を舞台に展開されるちょっと大人の恋愛ノベルゲーム。学校に通っていた当時、子供時代の思い出と現在のギャップが丁寧に描かれ、一粒で2度おいしい作品だと思います。終盤で回収される伏線はまさかの2重仕掛け。大変心に残る作品でした。
僕らのノベルゲーム 九州壇氏 主人公の創作に懸ける熱い思いが伝わってくる作品。メンバーとの関係など合作であるからこその難しさも描かれ、部活動ものとしての見どころもばっちり。
眠れない夜に
レビュー
九州壇氏 夜のドライブデートから始まる物語。序盤のうちから彼女を襲った悲劇が明らかになりますが、過度に暗くはならず大人の雰囲気が続きます。しかし後半で彼女がいなくなってからの展開は衝撃的。あの思い出話まで伏線だったのか! と思わずうならされるシナリオでした。
スレガル
レビュー
(18禁)
禁飼育 前半は真っ当な乙女ゲームですよという顔をしておきながら、次第に黒い一面を見せてくるジドノ先生。最後までプレイしてみれば、一面どころか全面真っ黒けなこの人物によって人生と尊厳をすべて破壊されたキャラを目の当たりにして猛烈な憤りを感じることとなるでしょう。ここまでの異常な執着と悪意、そして狡猾さを描くことができるのだということに衝撃を受けました。
いちばん星の願いごと
レビュー
くまのこ道 今のキャラを演じ続けることに限界を感じたトップアイドルが方針転換目指して試行錯誤するお話。特訓の成果によって多数のエンディングに分岐します。なかでもメインは音楽ルートでしょう。ボカロの使い方も面白い。
そしてほんのり香る乙女ゲームの雰囲気。牧野さんとの関係は一体…
Sample087
レビュー
くろいのうと 怪しげな人体実験施設で目を覚ました主人公が何とか脱出を目指すゲーム。体力・思考力というパラメータが脱出のギミックに影響するシステムが珍しい。最後の最後でくじけそうになる主人公を何とか脱出に導いてあげてください。この仕掛けに気付いた時、頑張ってきて本当に良かったと報われた気持ちになりました。
どとこい 黒城ろこ 美少女の解像度が下がる呪いによって攻略対象がまさかの正方形になってしまったギャルゲー。一発ネタかと思いきやストーリーは王道で親しみやすい内容でした。解像度というメタなネタをストーリー内部に取り込んだこの斬新さが大成功した作品でしょう。
バージョンアップによって登場人物は全員攻略可能に。好感度をMAXまで上げて最高解像度の美少女を見よう!
女子トイレの殺人
レビュー
劇団kolme キャラクターが大変強烈(変態とも言う)な作品。ここまで特徴的なのは見たことありません。そして次々に飛び出すギャグが実は事件解決のヒントになっているなどよく計算もされた作品です。
タイトルから想像されるほど下ネタはないのでぜひ多くの方にプレイして笑っていただきたいです。
明けない夜が来る前に 幻創映画館 交通事故で死んでしまったのに現世にとどまっている主人公の幽体を処理しに来たのはアルバイトの死神、夕美。死ぬ前の最後の願いとして彼女とデートすることになります。「こういうのでいいんだよ」と言いたくなるような素朴で温かいストーリーが素晴らしい。イラストや音楽、ボイスもハイレベルで無料なのが信じられないくらいです。
HAPPY END. 小松 人との関わりに恐怖を覚える女子高生桜が主人公のホラーアドベンチャー。怪しい夢に迷い込んだ仲間とともに、夢の主の説得に挑みます。最終章でようやく桜の抱える過去とトラウマが明らかに。すべてを乗り越えてのあのエンディングは感動的でした。エンディングムービーが大変凝っていて素晴らしいです。
たまごがえり
レビュー
五目 地域の子供が愛や知恵のたまごを集めて大人になるための通過儀礼、それがたまごがえりです。しかしこの祭りには恐ろしい裏の意味があったのです。リナたちたまごがえりに参加した子供たちの運命やいかに。その激闘の様子がSRPGとして楽しめる作りがうまい。戦闘アニメーションなども作り込まれていて細かい部分まで楽しめる作品です。
One week, My room サークル常夜灯 毎日深夜に一つだけ物の配置を動かし、限界を迎えた男の子を救うゲーム。最小限の語りの中で読者に想像させる手腕がすごい。酷い展開も比喩によって表現してしまうことで作内の雰囲気の統一に成功しています。分かりにくいところはおまけでの解説もあるなど親切。
親愛なる○○へ 皐月の夢 ストーカー被害におびえる大学生が主人公のホラーゲーム。純粋に人間の怖さが迫ってくるタイプのホラーで、次第に疑心暗鬼に陥る描写の説得力があります。ミステリー的な展開もしっかりしていて、安易に考えていると簡単に騙されてしまうでしょう。Goodエンドの読後感が良いのでやや難しいですがぜひ頑張ってGoodエンド目指してプレイしてみてください。
TRUE REMEMBRANCE-remake- 里見しば ”セツナ病”の治療にあたる”A級封士”の黒目と重症患者ラのゆるくも心温まるお話。最後に明らかになる真実は本当に虚しくなるようなショッキングなものであるけれど、それを受けてあれだけ優しく応援したくなるようなエンディングに持っていくのは本当に上手い。フリーノベルゲーム不朽の名作といって間違いないでしょう。
RPGスクール
レビュー
知内ひろ 学園ものとしての魅力とファンタジーRPGとしての魅力が見事に融合した作品。ステータスを成長させたりイベントを進行させたりしていく中で同級生と次第に親しくなっていく様子はまさに学園青春もののようです。ラスボス戦では全員の力を合わせて立ち向かうのが気持ちいい。好感度などによる分岐も多数あり、非常に作り込まれています。
1000文字勇者
レビュー
時雨屋 通常のRPGなら、村人にはどんどん話しかけて進行のヒントをもらうのが定石ですが、本作では逆に必要最低限のフラグだけ立てて進んでいく必要があるのが面白かったです。普通なら裏技に位置づけられるような攻略法も使用することが前提になっていて、メタ的な要素も多く挑戦的でありながら楽しい作品でした。
黄昏が落ちてくる街に TWILIGHT FALLING
レビュー
時雨屋 ループという仕掛けとシナリオがマッチしていてとても良かったです。時間経過によって移り変わる天候の表現なども美しい。ラスボス戦はそれまでの知識とスキルの総動員といった感じで大変気持ち良かったです。
みのりびよりに しっぽロボ 夏の田舎でほのぼの系ノベルゲーム…と思っていましたがバリバリの伝奇ものでびっくりしました。いろいろな意味で予想を超えてくる作品です。ヒロインのみのりは幼く、まだ恋愛といった感じではありませんが大変可愛らしい。ボイスもついて大変豪華。
ちょっとしたことでBADENDに行ってしまうので攻略には苦労しましたが、TRUEENDで明らかになる真相はショッキングでありながらすっきりした読後感であり良かったです。クリア後のおまけシナリオで他者視点の補完ストーリーが読める仕掛けも好きです。
ウラメ シャイムの私目 やることなすことすべてが裏目に出るという奇病に冒され、他人との関わりを全て断つことで生きてきたヒロインの美樹。対する智史は一体何ができるでしょう。情報収集に始まり外堀を埋めながら彼女に接近。最後にダイレクトアタック! 最高のツンデレはすぐそこです。
せつなゆ魂 シャイムの私目 独特な演出が強烈に印象に残っているノベルゲームです。立ち絵や背景は漫画のようで、台詞も吹き出しに入っています。現役医師による緊迫感ある救急現場の描写から始まるシナリオも、なんと数学的帰納法と不確定性原理がテーマの超個性派。作内で解説される事項を全て理解するのは大変ですが、そこは漫画的演出が効いていて絵を眺めているだけで何となく展開が理解できる不思議なつくり。とにかく他に類を見ない作品でとても好きです。
二酸化テルル
レビュー
シャイムの私目 中学生と理科の先生の禁断の恋愛物語。きちんとした大人である先生はなかなか取り合ってくれず、本編の糖度は控えめですがおまけシナリオの甘さがすごい! イラストも大変綺麗なので一見の価値ありです。
理科の豆知識も教わることができ、しかも隠しシナリオもあります。普段とはちょっと違う学園恋愛もの、プレイしてみませんか?
BLOCKSUM 生姜 数字の書かれたブロックをつなげて消していくパズルゲーム。最初のうちはすぐにゲームオーバーになってしまうと思いますが、だんだん使える足し算の組み合わせが頭に入ってきてスピーディーにクリアできるようになっていくのが最高でした。
しかしそれだけではまだ終わらない。エンドロール中もまさかのエクストラステージが続行。ハイスコアを極めようと思ったらそれはもう実質前半ステージのRTAの域です。動画サイトに上がっている上級者のプレイを見て感嘆しました。
ちえちゃんは魔法少女 魔法少女が戦う前の、変身するシーンにスポットを当てたアクションゲーム。BADENDに作者さんの嗜好を見ました。ありがとうございます。私の好みはBADEND3です。
本作で満足できなかったら18禁の製品版もあるぞ!
アルティメット・ノベル・ゲーム・ギャラクティカ 人工くらげ 大学生のだらだらした宅飲みの雰囲気がよく再現されています。
「火の七日間」でノベルゲームを作ることに決めた主人公。どんなジャンルにするかでストーリーは3つに分岐します。しかし分岐した先でまた合流して一つの結末に結びつくこの仕掛けがすごい。それぞれのルートで作られ、計3つになる作中作も本編の内容に絡んできて、とてもよく計算された作品だなと思いました。
あと、背景写真にめちゃくちゃ見覚えのある場所が多用されていて個人的に面白かったですw
はこにわのみこ 水温25℃ メルヘンな雰囲気の可愛い短編ノベルゲーム。悪魔との交流は禁じられているのですが、むしろ彼の方が様々なことを理解してくれそう。何もかもうまくいくわけじゃないけど、全体的にはとても温かい気持ちにさせてくれる作品です。
システムや演出も大変凝っているので、バックログに隠されたちょっとした表現なんかもぜひ味わってほしいと思います。
たゆみ。
レビュー
ステッパーズ・ストップ なぜかゼロ除算について考え続ける少女を眺めて進んでいくストーリー。すごろくのようなゲームブックのような不思議なシステムをクリアすることで物語は新たなステージへ。そうして最終章で少女の意図はすべて明らかになります。一貫して独特な雰囲気に包まれた変わった作品ですがどこか印象に残っており好きな作品の1つです。
MY HOBBY IS 短編版
レビュー
晴好雨奇一丁目 絶対に死なない無敵女子高生と絶対に殺したい脳筋殺人鬼による掌編ドタバタコメディノベル。とにかくギャグのキレがよく、また怒涛の演出によって視覚的にも楽しませてくれる傑作。絵が可愛いし本当によく動く。テンポの良さと軽快な演出で本当に一瞬でプレイし終わってしまうような感覚になりました。
アフターワーク 晴好雨奇一丁目 タイトル通り、仕事終わりの男女がなんやかんやするお話なのですが、2人の性格と演出手法にキレがあって面白い。背景には写真が使われていて全体的におしゃれな見た目ながらも随所で笑ってしまうような勢いのある作品でした。
カッテナキミヘ
レビュー
晴好雨奇一丁目 アニメ、漫画、同人誌etc...フリーゲーム以外のジャンル含め、何らかのオタクなら絶対にプレイして損のない作品。オタク世界の解像度が高すぎて共感の嵐。この文化の持つ力を猛烈に表現したエンディングと音がクリアになっていく演出。何をとっても完璧。
30分でここまで心を動かしてくれる作品にはそうそう出会えるものじゃありません。
箱庭のうた タクティカルシンパシー シナリオ、グラフィックに音楽とあらゆる面でハイレベルなSF青春ストーリーでした。10人もいるメインキャラクターが誰一人腐らずに活躍しており、さらにそれが本筋のストーリーである”敵”との戦いや考え方の対立の描写に繋がっていてとても丁寧に作られた大作だと思います。最後の最後で主人公が大活躍する仕掛けも良いですね。前日談に当たる「牢獄の庭」をプレイ済みだとより深く楽しめると思います。
ランナーズ・エクリプス 田中 一定の範囲内で自由にパラメータを振り分け、敵と戦っていくシンプルなルールですが、そのシンプルさゆえに詰将棋のような理詰めの思考が求められる作品でした。あらかじめ敵のステータスを確認して作戦を練っておくことでレベル差のある相手にも立ち向かえる、そんな気持ちよさを感じさせてくれました。この運の介在する要素の無いかっちりとした戦闘がSF的世界観ともぴったりマッチしており良かったです。
ネガイノ屋上 たぶんおそらくきっと 深夜12時に学校の屋上から飛び降りると願いが叶う。たった一つの怪談ともいえるような言い伝えから広がる6つの全く異なるエンディング。他のエンディングを見て初めて気持ち悪さが理解できる展開もあったりして、一つの作品としてよくまとまっているなと感じます。心温まる話と背筋が冷える展開を両方求めるあなたに、おすすめです。
奥様は惨殺少女 たぶんおそらくきっと 「ご飯にする? お風呂にする? むしろ私? それとも、みゆきにする?」という衝撃のオープニングが印象的なホラーギャルゲー。みゆきを選んだ日には死亡は避けられませんが、この出オチネタのような展開すら真のエンディングのための伏線であったという事実に唖然とさせられました。なぜさゆりは中学生なのか、包丁を持っているのか、みゆきとの確執は?、どうして脈絡なくみゆきがでてくるの? 本作をプレイして感じるであろう様々な問いに答えを与える一つの真実がエンディング回収ごとに明らかになっていき、想像を超えるシリアスなストーリーに驚愕したことは忘れられません。のちに小説版も購入した大好きな作品です。
暑いから たぶんおそらくきっと 暑いから怪談をして涼しくなろう、一方的にそういわれて展開していくストーリー。プレイヤーの選択によって計10個に分岐する怪談は、どれも違った不気味さと後味の悪さをまとって妙な圧迫感を与えてきます。要所で出てくる実写背景が本当に怖い。
そうして10の怪談をコンプリートしたとき、あなたの置かれた状況が初めて明らかとなるでしょう。
雨雲 ちゃんとする 良く動く演出によってまるでサスペンスドラマを見ているかのような臨場感のある作品でした。章ごとに全く違う登場人物の間で起こる事件。解決編でそれらが一つの筋で説明されるのが大変気持ち良かったです。
蒼の屋敷 ちゃんとする 森で怪我してさまよっていたところを保護してくれた屋敷の主人。ほのぼのした展開に見えますが徐々に不穏な影が迫ります。あの可愛らしいイラストからは考えられないような出来事。メイドに捕まった時のトラウマは忘れません。
あべこべりーちゃん 電脳詐欺 とにかくビジュアルの表現力がすごい。モノクロな世界が色づいていく様子。心象風景を表現しているかのようなアニメーション。ショッキングなシーンまでも幻想的に表現してしまうその手腕。画面に飲み込まれるような思いでプレイしました。
何がどうあべこべなのか。対比が効いた選択肢とその表現にも注目。
高対称のi
レビュー
冬至 幾何学図形が攻略対象の乙女ゲーム。出オチネタかと思いきやしっかり練られたキャラ設定にセリフ回し。そして容赦なく襲い掛かる専門用語ネタ。数学や物理に詳しい方ならうなずける事間違いなし。
何も事件は起こらなかった
レビュー
鳥籠 お姉ちゃんと家に帰ると、謎の幽霊が「お前の居場所はここじゃない」と告げてきます。しかしすべてを素直に受け入れているとBADEND直行でしょう。真実を明らかにするにはあの特殊なギミックをクリアしなければいけません。タイトルの意味も回収されてとても上手い仕掛けでした。
ジェイルアイランド 監獄島からの脱出 ***!☆♪**
(18禁)
鈍なくら & RNAぷろと コンピューターゲームであることを活かし、プレイヤーに大変親切に作られたゲームブックでした。物理の本では面倒になるページ探しも一瞬。
さらにはそのボリュームやイラストの量も半端ではありません。エンディングは13種にHシーンはなんと40種。ミニゲームや謎解きも多数。これが無料なのが嘘のようです。
人間裏街道
レビュー
成瀬紫苑 死にたがりのアリスが連れ込まれた裏街道で出会ったのは生きたがりのガラク。この対照的な2人の組み合わせがとてもよく、ささやかな生きる理由を得ていくTRUE ENDは本当に気持ちいいです。きれいなグラフィックも実はギミックと結びついていることが明らかになるなど、全体としての完成度がとても高い作品だと感じます。
死に至る病 西 邑倖 食糧難の世紀末が舞台のサスペンスノベルゲームです。とにかく印象に残っているのは物語前半の刑務所で起きるあの騒動と、中盤で明らかになる本作の中核を担うあの設定です。「絶望は死に至る病である」とキルケゴールは言います。本作における死に至る病とは一体何だったのでしょうか。それを理解したとき私は衝撃とやるせなさに打ちのめされました。
グロテスクな展開が苦手な方はプレイしない方が良いかもしれません。
七ツ怪 箱庭ゾーイトロープ 学校で起きる不可解な現象に対処していくホラーアドベンチャーゲーム。主人公のひよりが可愛らしく、珍しい着替えシステムを搭載しているのでいろいろな格好で進めたりしていました。ギミックもかわいいものが多く、ホラー度合いは控えめ。収集要素も用意されているのでコンプリートまで遊びたくなる作品でした。
ずっとそばにいるからね 箱庭のイデア 1プレイ3分以内の短編ながら、どうやって”大切な人”を守るのか、何度も試行錯誤して気付けば10回20回とプレイしていました。
直接人物にアクション出来ない幽霊がポルターガイストを介して人を守るという着眼点が大変斬新で、大成功の仕掛けだと思います。エンディングをコンプリートすれば、きっとあなたの予想外の真相が見えてくることでしょう。
かえりみち
レビュー
ばするぅむ 背景写真やBGMを含めた田舎の描き方がとてもよく、ノスタルジックな気持ちにさせてくれます。現実の市町村合併が作内で扱われるなど、そのリアルで生活に寄り添った描写ゆえだと思います。誰しも放課後におしゃべりしながら帰ってきた経験はあるでしょう。そんな思い出をきれいな形にして表現してくれたような作品でした。
胎児にのぞみを ハム・マンヂウ 胎内での戦闘をアクションゲームにする発想が面白かったです。ミスっても簡単にリトライできる仕様のおかげで手軽にクリアまで進められました。
決戦前のヒトリ ~主人公以外全員『カップル』がいるアドベンチャー~
レビュー
パルソニック 登場人物がみんなカップルになっている世界で誰と誰が付き合っているのかを探り当てるゲーム。単純に聞き込みをするだけでは分からないものがほとんどで、RPGツクールのシステムを使ったヒントや間違えるとループする本作の設定を用いないと見られないヒントなどが多数含まれており、上手い作品だなと思っていました。2種類あるエンディングでは展開が180度変わるのでぜひTRUE END目指して頑張ってください。
交響曲第十番「融合」 ハルノサクラ 音や背景の演出に統一された意図があると気付いた時は上手い仕掛けだなと思うと同時に一気に作品世界に入り込めるようになったのを感じました。交響曲というタイトルの通り全4楽章に分かれる本作は第3楽章で大きく展開し、第4楽章でクライマックス(種明かし)を迎えると同時にfine(終わり)へと収束。きれいな構成の作品でした。
まぢちる 春紫 魔法少女×サスペンス。このかわいらしいキャラクターでプレイヤーを魅了してから起きる悲惨な事件。しかも真相は予想をはるかに超えて根が深く苦いものでした。各々の使える魔法にしっかり定まった能力と制限があるからこそ可能になったミステリーとその残酷な結末をぜひ見届けてください。
コスピ~青空に浮かぶ星~ パン 少年漫画的な熱い展開が大好きだった作品。登場人物が皆自分の信じる道を全力で進んでいきます。要所で挿入されるムービーも凝っていて、主人公を全力で応援したくなります。システム面ではコスチュームによる転職のようなシステムが独特で、難易度調整もできるなど親切でもあります。
煉獄の煽り運転(BROKEN HEART SERENADE) ピュアシンプル亭 動画をふんだんに使った理不尽死に覚えゲー。フリーゲームでなきゃ許されないでしょう。だがそれがよい。これだけ体(?)を張ったフリゲ作者も珍しいでしょう。
邪策の枷
(リンク先はウディコン結果発表ページ。リンク先OneDriveからDL可)
フォジョリン 音ゲーとパズル・RPGの要素を掛け合わせた独創的な作品。グラフィックが非常にきれいで立ち絵が動いたりもします。シナリオは最後で明らかになる事実が衝撃的。だからステータス画面で???だったのねと納得がいきました。
魔女の家 ふみー イヤイヤ進めないといけないようなギミックが多く、単に突然怖い画像が出てくるようなやり方とは違ったホラーの魅力のあふれる作品だったと思います。雰囲気でここまで怖くなるんだなと思いました。そしてあの救われないエンディングも忘れられません。
そのサークル、地雷ですよ?
レビュー
ぷらちなクリエイティブ コメディ好きにはぜひプレイしてほしい作品。天然の主人公に毒舌の妹、中二病だったり姫体質だったりするサークル員たちなど、どの人物もしっかりキャラが立っており大変賑やか。
最終章の展開は怒涛。まるでかつて敵だったキャラがラスボス戦で味方になるような少年漫画風熱血展開に胸が熱くなります。そして制作活動にかかわったことのない私でも、同人制作楽しそうだなあと感じられる温かいエンディング。本作がフリーゲームであり、ある種メタ的に語られるからこそこの感動が生まれるのでしょう。この手作り感がたまりません。
更け行く秋にサングラスをかけて フリーゲーム讃歌 ネット小説が原作のノベルゲームだけあって文章がとても良かったです。ちょっとしたこだわりだったり素直になれない所だったりが共感できるような形で描写され、主人公を応援したくなります。対する一之瀬はとても大人な雰囲気。夢に対する考え方など、とても印象的なセリフが多くて素敵です。イラストもきれいでボーカル入りのエンディングテーマはシナリオと歌詞がぴったりマッチしています。爽やかな短編乙女ゲームといった感じで好きな作品です。
バレンタインテロリズム ペットボトルココア バレンタインがテーマのラブコメ。ヒロイン冬菜のことを女の子扱いしていない主人公の颯太。バレンタインの時期を前にして彼女との関係はぎくしゃく。一体去年どんな酷いことをしでかしたのか。しかしそんな私の予想をことごとく裏切るような真相には大変驚き、そして感動させられました。本作に出会うまでラブコメで感動できるとは知りませんでした。ぜひプレイしてたっぷり笑い、そして泣いてください。
夏ゆめ彼方
レビュー
ペットボトルココア とにかく主人公の夢への思いの描き方が半端ない作品。テーマになっている将棋はほとんど知識のなかった私でも理解できるような丁寧な戦局解説があり、考慮中の深い嗜好の描写と合わせて物語への没入感を極限まで高めてくれます。
夢の持つ明るい面だけでなく、負の側面も描いた本作。夢を追うことは楽しいことばかりではないでしょう。それでも将棋に賭ける理由、他の人生をすべて捨てても夢を追った主人公の結末。納得の展開です。ある程度将棋の知識のあるプレイヤーなら、より本作の戦局解説とその時の主人公の思いを明確に読み取ることができるでしょう。
人は見た目じゃないっ!
(18禁、公開終了)
辺戸胡桃 「人は見た目じゃない」よく言われることです。しかし恋愛市場において容姿が非常に大きなファクターとなることは間違いありません。キモオタ主人公の前に突如現れた美少女は一体何を考えているのでしょうか。行為に及んだ後に明かされる真実とは?
何ともいえないほろ苦さとほんのちょっとの爽快さのあるあのエンディングは印象的でした。
Chloe ベルカゲ 「恋人を選ぶか、その他大勢を含む世界を救うのか」というテーマを含む作品は多くあるでしょう。本作は最初から最後までこの問いに尽きます。魔王の娘を倒すために生まれて育てられてきた勇者の娘。その運命づけられた2人の出会いには最初から悲しい別れも定まっていました。こんな絶望的な状況での百合にはここでしか味わえない栄養がありますね。
星屑の声 ベルカゲ 和の雰囲気で統一されたBLノベルゲーム。星神様の儀式のために山頂の屋敷に向かった夜と明。仲良く過ごしていた2人でしたが、儀式の最終日を前にして夜はよからぬ気配を察します。エンディングに至るまでに酷な運命を乗り越える必要がある本作ですが、それが可愛らしい絵や世界観とともにはかなげに演出されていて素敵な作品でした。
泡沫の花が散る
レビュー
ベルカゲ 百合×推理ゲー。演劇部の合宿に撮影係として同行することになった主人公たち。会場は山中の別荘。なんだか違和感のある別荘の部屋割り。女子高のドロドロした人間関係。皆の尊敬の的であったはずの先輩の苦悩。これらはどう犯行の手口、そして動機に結びつくのか。
ミステリーとしての魅力と百合の尊さが融合した、独自性の際立つ作品。クリア後のおまけも充実!
SheSeeCrisis!
レビュー
ほりん チェインコマンドによるスピーディーで爽快感溢れる戦闘が魅力の短編RPG。ハイスコアを目指すためには敵の行動パターンから逆算して最適なコマンドを選択していく必要があるぞ!
…そうそう、おしがま要素も忘れられません。アップデートでボイスもついたフララちゃん。紳士の皆様はちょっとかげきモードを解放してプレイすべし!
はこおしがま ほりん ぷるぷる震えるなぞの箱が敷き詰められたパズル空間に閉じ込められ、トイレに行くのを妨害されたシズク。でもそもそもなんでそんなにトイレに行きたいんでしたっけ? ステージが進むにつれて明らかになるシズクの周辺環境と過去。最終的にちょっぴりいい話に落ち着くのが意外で印象に残っています。
パズルパートの難しさはちょうどよく、サクサクと達成感を得られるバランス。難しければヒントももらえる親切設計です。
道徳ビデオ
レビュー
ポロンテスタ いじめ撲滅のための教材”道徳ビデオ”の撮影中になぜ悲劇は起こったのか。視点人物と時系列の頻繁に入れ替わる群像劇で次第に核心へと迫っていきます。この重い主題でありながら希望を感じさせる結末を導く力はお見事です。どう考えても”嫌な予感”が漂うタイトル画面や導入ですが、それをこんな爽やかなエンディングに持っていくとは想定外、そして現実に起きるいじめその他の事件も考えさせられる内容です。
1時間で本当にいろんなところまで思いをはせることのできる作品でした。
静かに翳る ぼんやりクラブ 序盤から不穏さがぷんぷんと匂うホラーノベルゲームです。ストレートに怖いことを書くのではなく、文章以外の雰囲気での演出が非常に巧みだなと感じました。立ち絵もなしに背景や抽象画、システム要素でこんなにビジュアル面での表現力があるのは衝撃的です。視点人物の異なる4つの章からなる構成も良く計算されていて、最後まで読めばきちんと一つの筋が浮かび上がります。なかなか他の作品ではお目にかかれない不思議な魅力のある作品だと思います。
牢籠-ROUKAGO-
(公開終了)
まちばり飴子 3日後の死刑執行を宣言された記憶喪失の主人公ヤミが自身の無実を示すべく留置場内を探索する短編アドベンチャー。ジキルとハイドを意識したシナリオやネーミング、そしてミスリードを誘う展開。良く計算された作品だと思います。最良のエンディングを見たときの感動は忘れられません。
うるさあに!
まっぷ 乙女ゲームでありながら、メインで対峙するのは攻略対象ではなく色恋を邪魔してくるシスコン兄! その説得を題材にしたストーリーが新鮮で適度に笑いもあって面白かったです。全員ハッピーなエンディングから誰かが病んでしまうエンディングまで幅広く、おまけも充実。短編ではありますが全部見ようとするとボリューム感もあって満足です。
ororor!
まゆげ 大爆笑した現代乙女ゲーム。葵くんが思った以上に天然で、それに対して詩織は強かで、それでも最終的には王道の感動展開に持っていくのはさすがです。おまけも充実しており大満足です。
Strange meeting!
レビュー
まゆげ 不穏と爽やかが交互に来る乙女ゲーム。すごくゾクゾクしました。作者さんの持ち味を存分に生かした作品だと思います。これだからまゆげさんの作品はやめられない。
あなたもぜひプレイしてください。そして騙されろ!
まい、ルーム
レビュー
まゆげ 病弱な少女のちょっぴり幸せな日常のお話…と思いきやとんでもない運命に打ちのめされる話でした。読者にだんだんと疑問を募らせていって、4周目以降で初めて明らかになる物語の舞台設定。双子の置かれた状況を悟ったうえで当初の”幸せな物語”に回帰する瞬間のぞくぞく感は強烈でした。
身勝手ではあるけれども悪人とまで断ずるには躊躇する登場人物たち。彼らの思惑が交差し初めて生じる最悪の結末。彼らの物語であるからこそこの展開と結末あり、と納得できる展開でとても好きです。
まゆげ 着物の女性に色々問いかけていくという内容ですが、最後まで来て突然行為の主体が入れ替わってしまうあのギミックには驚きました。短い作品なのでぜひ2回プレイしてください。冒頭から計算の尽くされたうまい作品であることに気付けるはずです。
囲碁RPG
レビュー
水先 タイトルの通り囲碁がテーマになっているRPGで、キャラ名や地名といった世界観のみではなく、本当に詰碁の問題を解いていくギミックがあるのが大変特徴的な作品です。作内に登場してクリア報酬もある「いごまる詰碁帳」はRPGツクールのイベントを3000以上組み合わせて作った問題集らしいですよ。
ラスボスは最近の囲碁界を知っている人なら納得のアイツだ!
君とサクラを
(リンク先はウディコン結果発表ページ。リンク先OneDriveからDL可)
水無月恵 どこかがおかしい閉鎖病棟からの脱出を目指すサスペンスノベルゲーム。特殊なループ形式をとるこの作品はとにかく序盤から緊張感と伏線の密度がすごい! 最終章ですべての謎を解き明かして一致団結して脱出へ向かうあの展開の気持ちよさといったら言葉では言い表せません。SF的設定とループの原因があの真実によってこんな風に説明されるのか、というところに心地よい驚きを感じます。
絶対に仲間を見捨てない熱い思いと責任感を持ち合わせていながら卓越した推理力を発揮する主人公には舌を巻くばかりです。そして最後にちょっぴり切ないあのエンディングも忘れられません。
「××××」 みやの 超短編ながらとても温かい気持ちにさせてくれた作品。2周して完結するこのシステムが存分に生かされてます。このタイトルは一体何と読むのでしょうか。それに気付いた時、きっと私の感動も伝わるでしょう。
あなたの殺し方 みやの この物騒なタイトルから想像できないほど生命讃歌にあふれています。フリーゲームでしか実現できないであろうギミックを解き明かし、希望を感じることのできる稀有な作品だと思います。ややグロテスクなシーンがあるのでそこだけ注意。
おねがいきづいてたすけてよ みやの 極小ワンマップ、5分ほどの掌編でこれほどまでに人の感情を揺り動かせるのかと驚いた作品。ぜひあなたの手で特殊なギミックを解き明かし、込められたメッセージを受け取ってください。笑顔の彼は本当に素敵です。
夜にまようの みやの PC向けゲームであることを存分に生かしたギミックが印象的でした。さらにこの仕掛けがストーリーの核心と言える部分に直結していて上手い作りだなと感じます。手描きとおぼしきマップも独特で幻想的な雰囲気を演出しています。DLしたら絶対に説明書を読んでからプレイしてください。
私の名前を呼びなさい!
レビュー
もりのしあ これ15禁で公開できるんだと驚いた作品。主人公が悲惨な目に遭う作品は数あれど、あのレベルの演技力のボイスと具体的なスチルが衝撃的でした。脱出ゲームとしての作りは大変親切で、見つかってはいけない緊張感と脱出できた時の達成感を十全に味わうことができるでしょう。
しかし本作は種々のお仕置きとBAD ENDも回収してようやくやりつくしたことになるでしょう。目を覆いたくなるようなお仕置き4、そして変わり果てたEND3が脳裏にこびりついて離れません。
かみさまの心臓
レビュー
らふわーかー 兄弟間のすれ違いがシナリオの核となるホラーゲームです。2人を交互に操作していくことになり、プレイヤー自身もそのすれ違いっぷりにもやもやすること間違いなし。その分Happyエンドの幸せ度合いも倍増。ぜひフルコンプまでプレイしてほしい作品です。
あやかしやま りせ 大学の単位のために教授に出した貰った救済課題は、行方不明事件とそれにまつわる民間伝承を調査すること。なまじオカルトに詳しいがゆえにちょっとした出来事から不穏な連想をしてしまう息苦しさが良く表現されています。教授も現地調査で出会う人たちもみんな揃って癖のある人物ばかり。無事に調査を終えて単位を取ることができるのか、緊張感を持って読み進めることができました。
ジュブナイル・イクリプス
リル こんなにシリアスな性転換ものを見たことがありませんでした。SF設定を活かした戦乱の描写など、その他にも挑戦的な内容を多々含む作品です。フリーゲームだからこそのチャレンジに賛辞を贈りたいと思います。
インビジブル
レビュー
ルピナスパレット 怪しい都市伝説を実行し望まない異能を習得してしまった茉莉花と蓮、そして記憶喪失で自分の正体すら分からないつぐみ。彼らが無事日常に帰ることはできるのか。10時間はかかる長編ですが、謎の提示の仕方と引っ張り方が上手くあっという間に感じられました。異能に本人の抱える問題が反映されるという設定が上手く、各登場人物へのクローズアップが自然に解決への第一歩となる仕掛けに感嘆しました。アクションシーンも手に汗握る展開の連続で、ぜひ一息にプレイしてほしい作品です。
Unknown ろーらちゃんのほけんしつ 不穏な出だしでありながら全体的には爽やかな高校生の青春物語でした。ある秘密を隠している女の子の話と、バカで能天気な男の子の話の2本が入っており、それぞれにちょっとした繋がりがあるという仕掛けも良いですね。
つきのさきで きみときす!
レビュー
んんんんほりごたつ ラブコメ寄りの日常ものかな~と思っていたら推理パートもしっかりしていてとてもいい作品でした。木洩日くんの隠し事とは一体…?
読み終わってとても温かい気持ちになれるような作品です。
周回プレイにおけるスキップのしやすさやヒントの丁寧さなど、プレイヤーへの配慮も多方面で感じられます。そして真実にたどり着いた後に起きるタイトル画面の変化にあっと言わされること間違いなし。
対象外の2作について
「もじクエ」に関してはフリゲ2017の結果発表で名前を見て知った作品なので有効だと思い投票前調査を行わなかったのですが、その時の裁定が間違っていたということで厳密に規約に照らすと無効ということでした。
「コーヒーって、甘いですか?」は今年中公開予定とアナウンスされていたので期待を込めて投票しましたが本記事執筆時点でもまだ完成版が一般公開されていないのでおそらく無効になりそうです。(Ver0.30がイベント参加者限定で無料公開されています)

投票タイトル選定に関しては、なるべく多様な作者さんの作品に票を入れるために同じ作者さんの作品は2本目以降優先度を落としています。逆に言えば2つも3つも投票した作者さんはめちゃくちゃ好きということです。


投票が終わった後は作品審査シートを確認して、有効評価の判定がついていない作品に参考URLを貼るなどしています(現在進行形)。
その中で、これ知ってる人じゃないとタイトルから実際の作品を見つけるの困難なのではないかと感じたものいくつか紹介しましょう。
  • ギルドマスター
    シフトアップネットで公開されていたシミュレーションゲームです。Flashのため残念ながら現在はプレイできません。プレイしたのは10年以上前ですがかすかな記憶をたどって作品の特定ができました。単純に検索するだけだとソシャゲの攻略情報みたいなページばかり引っ掛かり、本作にたどり着くのは相当難しいんじゃないかなと思いました。
  • 川原海背
    かつてたんしおレモンで公開されていたワイヤーアクションゲームです。検索すると魚の調理法に関する標語でありファミコンゲームでもある「海腹川背」ばかりが引っかかる状態でした。これはクリアに結構苦労した覚えがあります。
  • バクテリア
    一般名詞一つだけのタイトルで、これも知らなければ具体的な作品に結びつけるのは困難だと思いますが、アーケー道というサイトで公開されていたFlashゲームがかすかに脳内で引っかかって思い出すことができました。

さて、自分が投票するときには思い出せなくて投票していないけれど、締め切り後に思い出したり得票作品一覧の中で名前を見て思い出したブラウザゲームサイトもいくつかありました。これもまとめるとこんな感じ。
  • ぽけでび
    ココアという名前の熊(?)のキャラクターが登場するゆるいゲームがたくさん公開されていたサイトです。現在もHTML5で作られたゲームがいくつか公開されています。どんなにぼろくそな結果で失敗しても「あうー。おしかったのねー。」と励ましてくれるココアが可愛かったです。このサイトによくアクセスしていたのは小学生の頃のはずなので、自力で記憶から引っ張ってくることができませんでした。
  • Sunflat GAMES
    「入れ歯スケート」というタイトルを見て思い出しました。このサイトではなぜか入れ歯やバナナが登場するゲームがたくさん公開されており、他にも入れ歯バスケとか入れ歯サッカーとかの作品が公開されていたのを覚えています。このサイトで好きだったのは、巨大な鏡餅を作るゲームやイクラを食べまくるゲームでした。
  • ymori.com
    「デンジャラス・ココ」という脱出アクションが好きだった覚えがあります。「割り放題」というゲームでは非常に正確で素早いマウス捌きを要求され、この作品をやり込んだ結果がありすすとーりーExtreme攻略にも役立ったかもしれません。
  • 三流低俗職人の部屋(サイト消滅)
    シンプルなFlashゲームが公開されていました。「石取りゲーム」の必勝法を友人と相談して考えた思い出があります。この時の経験が棒消しボンバー攻略に役立ったと言えるでしょう。「謎の館」は自力でクリアできずに攻略サイトを見てしまったように記憶しています。
また、タイトルを見て何となく聞いたことある気がするな~と思ったものを検索したときにNaGISAさんや道玄斎さんのレビュー記事が出てくることも何回もあって、お2人のレビューにはいつもお世話になっているなあと再度実感させられたりもしました。

今のところこんな感じです。他にも何か思い出したら書くかもしれません。
作品審査はいまだ進行中です。時間に余裕がある方はぜひ情報提供お願いします。(私は運営側ではありませんが)
そして結果発表を楽しみに待ちましょう。