こんにちは。今回は作っちゃうおじさんの「行方不明の彼女を探しています」をご紹介していきたいと思います。

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ジャンル:カードゲーム+謎解き
プレイ時間:1ゲーム5~10分、エンディングまで2時間程度
分岐:フリー版はなし(後述)
ツール:JavaScript(ブラウザゲーム)
リリース:2025/4


本作は先週の東京ゲームダンジョン8にて作っちゃうおじさんご本人にお会いしてお話しした際に自信作と紹介された作品になります。帰宅後にプレイしてみたところ、ひらめきに頼らない謎解き要素といくつかのカードゲームをクリアしていくことでゲーム本編が進行する仕組みが珍しく、それでいて、ウェブサイト内を回ることでシナリオが進むという形式がまるで20年前の個人サイトに置かれていたゲームのようで懐かしさも感じるような作品だなと思いましたのでご紹介します。


本作の最終目的はタイトルからも分かる通り、行方をくらませてしまったゲーム制作者の彼女の居場所を突き止めて連れ帰ることです。一体どこへ姿を消してしまったのか、過去の思い出から手掛かりを探るために一緒に制作したゲームをクリアしていきます。

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まず最初にプレイすることになるのは、サイコロを振ってお金を増やしていくゲームです。最初はただの運ゲーでプレイヤーの介入の余地がないですが、次第に得たお金を使ってボーナスを得たりサイコロの目を操作したり、ボーナスを選んだりしていくことで効率的に稼ぐことができるようになっていきます。単にゲーム内のシナリオを読んでいるという流れだけでなく、実際にプレイすることになるので作者さんがゲームを開発したり新作の構想を練る流れはこんな感じなんだろうなというのが感じられました。

このミニゲーム自体はさほど難しくなく、有効そうなボーナスが出現したら適宜取得していくくらいでもクリアできるでしょう。
しかしこの次あたりからミニゲームが少しずつ難しくなっていきます。失踪のきっかけを思い出した主人公は、彼女の制作ブログにあった4つのゲームから行き先の手がかりを得る必要があるのです。

この4つのゲームはいずれもカードゲームとなっていて、ある程度の慣れがなければなかなかクリアできないと思います。

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例えばこちらはその4つのゲームのうちの一つで、海難事故で漂流してしまった猫がなんとか本州まで帰ってくるというストーリーのゲームです。毎ターン手札を一枚使用し、満腹度を回復したりいかだを漕ぎ進めたりといったアクションを繰り返すことで飢える前に帰ってこれればクリアとなります。
先ほどのサイコロのゲームもそうでしたが、非常にシンプルなところから初めて少し味付けしたという感じのミニゲームとなっており、正直これ自体に爆発的な中毒性があるというタイプのゲームではないのですが、なめてかかったらクリアできない悔しさに加えてこれが本編のストーリーを進めるためのキーとなっているという点もあって攻略のモチベーションは高かったです。

そのほか、「武装猫ちゃんのモンスター討伐ゲーム」「ゴシック猫ちゃんと宝石の塔ゲーム」「勇者ネコのデッキダンジョンゲーム」があります。デッキを成長させながら目標を達成するという大枠としては同じシステムでありながら、コストの仕組みを変えたり管理リソースを増やしてみたりすることで違った攻略感になっているのが面白いところです。私が好きなのは武装猫ちゃんのモンスター討伐ゲームですね。育成に成功すると一撃で500ダメージ与えたりHPが4桁に乗ったりします。

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これらのミニゲームを攻略したのち、ようやく行方不明の彼女のもとにたどり着くことになりますが、そこでもまた最終決着をつけるためにサイコロゲームをすることになります。
これが最初のものとルールは同じながら達成目標が大幅に厳しくなっており攻略に苦労しました。行き当たりばったりではなくある程度計画的にボーナスを取得していく必要があると思います。
その分狙った形にはまって一気に稼げた時の気持ちよさも倍増していますので、ぜひ皆さんは自分の力で攻略し、彼女を救ってあげてください。

以下は攻略情報になります。


攻略のヒント(クリックで展開) あくまで私がノーマルモードを攻略したときの指針であり、最適な考え方であるかの保証はありませんのでそこはよろしくお願いします。
カードゲーム攻略のヒント 4種のゲームともにデッキ内のカードを使用していきその効果を発動させ目標達成を目指すゲームです。カード使用の制限はゲームごとに異なりますが(例えば漂流猫ちゃんの場合、1ターンに1枚だけ、勇者猫の場合は行動コストの合計が最大エネルギー以下)、いずれも一度使用したカードは基本的にはデッキに残り続け、その後のゲームに永久に影響を及ぼす点は共通です。私は初見で注意書きのないカードの数値アップ系のものは使い捨てかと思っていたのですがどうもそうではないようです。
となるとこれは完全にデッキ構築系カードゲームの攻略法が通用します。同じ作者さんの作品なら「黄泉からの帰還」など、有名どころでいえばドミニオンなどのカードゲームの経験者ならご存じだと思いますが、「弱いカードをデッキから除外する」が非常に重要な行動になってきます。基本的にデッキ総枚数ま少なければ少ないほど強いです。特に漂流猫や武装猫の場合、1ターンに1枚しかカードを使えないため、弱いカードに交じってたまに強いカードが入っているデッキよりはカード枚数が少なくて弱いカードがないデッキの方が圧倒的に強いです。そのため序盤の体力や満腹度に余裕があるうちは弱いカードの廃棄を進めましょう。具体的には2枚のカードの合成を行う行動がめちゃくちゃ強いです。これで漂流猫はクリアできるはずです。武装猫の場合は合成カード自体にカード強化を使えるので、1~2回強化しておくといちいち宝箱をとらずに済みます。慣れないうちは宝箱は必ず取るのが強いと思いがちですが、余計なカードをデッキに増やすのはむしろマイナスなので、デッキの圧縮とカードの強化に必要な分だけ取りましょう。

ゴシック猫はコストの仕組みが異なるため全く同じようには行きませんが、不要なカードを廃棄することの重要性は変わりません。報酬にカードの廃棄が可能なカードが出た場合最優先で取得しましょう。廃棄時に体力全回復のおまけもあるので使わない手はありません。また、使用時に即座に宝石を取得するカードも強いので是非とっていきましょう。これを有効活用するために、戦闘開始時に金塊を得るボーナスもあると心強いです。

勇者猫の場合、いくつかの特殊攻撃カードがあるのでどの種類を採用するかをあらかじめ決めておくと良いです。コンボ系、杖系、暗黒系、強化系などです。私の場合は杖をひたすら強化するルートを採用しました。うまく行くと杖攻撃一回で20ダメージほど入るので、カード廃棄カードを使って不要なカードを捨てていき1ターンに1回使えるレベルまで圧縮すればらくらくクリアできます。
サイコロゲーム攻略のヒント 1回目は普通にサイコロの目を大きくしてゾロ目や連番の倍率をあげていって…とプレイすればクリアできます。
2回目は1回目より目標金額が高いうえにターン数が少なくなるので、より効率的に稼いでいく必要があります。最終ラウンドの20ターンで20000Gは鬼門です。
このゲーム内では、作った役(ボーナス発生条件のことを便宜上そう呼びます)の倍率がすべて掛け算されることに注目し、なるべく多くの役を作る方向でサイコロの目を育てるのが良いです。例えば目が33445の時、2ゾロが2回、3連番が1回発生するのでそれまでの強化状況によっては倍率が合計100倍以上となり、5000Gなどの膨大な額を一気に稼ぐことも可能になります。最序盤はサイコロの数が少なくそこまで考慮することができないので、2ゾロ強化や出ている目を5や6にする強化を使って稼いでいきますが、ラウンド3あたりからはサンサン強化(3の目が丁度3つ出た場合すべてのゾロ目のボーナス倍率を恒久的に上昇する)や4連番強化(4つ連続する目を出したら連番系ボーナス倍率を恒久的に上昇する)を取得したうえで、すべての目を-1したり出ている目を3にしたりして条件達成を待つのが良いでしょう。
また、追加点系や特定の目の強化(偶数が出たら+2Gなど)はその後のボーナス倍率も乗るので見た目以上に強いです。適宜とっていきましょう。

というわけで今回は「行方不明の彼女を探しています」でした。シンプルながらちゃんと考えないと詰む戦略バランスとなっており攻略のし甲斐があると思います。また本筋は謎解きでありながら謎要素をすべてミニゲームとしたために閃き不要となっており、普通の謎解き系ゲームが苦手な方でもプレイしやすい作品になっているのではないかと思います。
ちなみに本作には有料版があります。追加エンディングとより高い難易度のゲームが解放されるとのことです。私はまだプレイしていませんが、もう少し無料版で戦略を洗練させたら挑戦してみようかなと思っています。ランキングとか実装されたらアツいですね!

それでは。