こんにちは。今回は伏見のヒナタはんさんの「立ち絵が変なポーズの恋愛アドベンチャー あるいはオリジナリティの無い卒業までの日々」です。

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ジャンル:立ち絵が変なポーズの恋愛アドベンチャー
プレイ時間:2時間半
分岐:基本一本道。最後に3つに分岐
ツール:ティラノスクリプト
リリース:2024/2


伏見のヒナタはんさんと言えば、「まったく証拠は無いですが、あなたが犯人です。」などのミステリーギャグ作品を作っていらっしゃる方です。私は本作の発表を目にしたとき、今度はギャルゲーを作ったのかと思うと同時に、出オチネタかあるいは「クリーチャーと恋しよっ!」シリーズのようなごく普通のシナリオ+ナンセンスな立ち絵といったスタイルを想像しました。しかし実際にプレイしてみるとそれらとは全く異なるスタイルで、最初から最後までボケまくりの超ハイテンポコントのような内容となっており私の予想を大きく上回る作品でしたので是非紹介しようと思いました。


本作の主人公の八倉仁之(はちくら・にの)は高校3年生。通学路で出会った羽撃きらり(はばたき・きらり)や、席が隣同士だった大阪言葉(おおさか・ことは)、担任の観月橋小桃(みづきばし・こもも)らとあれやこれやあってラブコメを展開していきます。

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そのヒロインたちの立ち絵はタイトルの期待を裏切らない姿勢。通学路とか公園のシーンのみならず、授業中でさえこの姿勢を崩しません。とにかくインパクトがあるのは間違いないでしょう。
そのほかは普通のラブコメ…かと思いきや、それは私が本作をナメてただけでした。もはやこの立ち絵が些細なことに感じられるくらいのボケまくり展開で本当にすごい。

私がキャラクター的に好きなのは言葉でした。大阪言葉という名前でこのギャグ系シナリオなら、間違いなく関西弁のお調子者キャラを思い浮かべるでしょうが、必ず予想の斜め上を行ってくれる本作、彼女は名前と実際の性格のギャップに悩めるシャイガールだったのです。(それにしては髪飾りの攻め方すごいけどな!)

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「学年ビリの陰キャが1年で歌舞伎町の四天王と言われるまでになった話」というどこかで聞いたことあるような怪しげな本を信じて陽キャになる努力を続ける彼女、可愛いですね。もちろんあまりに意味不明なので現実ではお近づきになりたくないタイプですが…

そんな彼女にはモノマネという特技がある様子。有名アニメキャラの台詞っぽいネタがたくさん登場。アニメを見ない人でも名前くらいは聞いたことがあるくらいの有名どころからとってきているようで、分かりやすくてよかったです。普段あんなにおどおどしてる人が堂々とモノマネを始めるものですからそのギャップがまた印象的。
途中いろいろなキャラが入り乱れるところがあって、そこはアニメに詳しくない私はどこが何の作品の誰の台詞のパロディなのか全然分からなかったりしたので、キャラごとにフォントが変わったりすると伝わりやすいかなと思いました。


さて、本作で狂っているのは登場人物だけではありません。初見の時私はギャグを通り越してバグかと思った要素がありました。
それは学校のチャイム。普通キンコンカンコンとなるあれを思い浮かべると思いますが、本作のあれはなんなんだ(汗)。直後のテキストであの変な効果音が学校のチャイムだったことを知り、完全に作者さんの手のひらの上で踊らされてたんだなと気付きました。みなさんも一回体験してみてください。本作のおすすめポイントを3つ挙げろと言われたらこれは絶対入ると思います。
ほかのBGMとかの選曲は普通な中にぶち込まれてるのが変態を極めてる感じがします。


レビューを書いていて気付いたのですが、この演出などのシナリオ以外の部分を含めた総合力で笑わせに来る感じはインコさんの「フリーソフト制作過程」シリーズに近いかもしれません。フリーソフトシリーズは主に演出でボケるスタイルでしたが、本作はそれにギャグテキストとイラストによるボケが追加され、よりキャッチーになったというイメージでしょうか。


そんな本作には、エンディングに影響しない選択肢が多数あります。
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直後の展開が変わるだけなのでお好みで狂った選択肢を選んでみてください。結構な頻度で登場するので、選択肢コンプリートするのは大変かもしれません。

メインのヒロイン以外も数人登場しますが、彼らもまた癖が強い。
蹴車先生や百合前さん、本田先生。1回こういう方向で変な人なんだろうな~と思わされてから絶対にその期待を上回る濃いキャラを出してくるので、サブキャラにも注目してプレイしていただきたいです。
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ティラノ製ですがUIは軽快でいい感じ。右上の踊っている人のようなマークがメニューボタンです。レトロな電子レンジのようなチンッという効果音がまた独特のセンスですね。あとは固有名詞にかならず振り仮名がついているのもうれしいところ。これまで見てきたように誰も彼も名前から一味違っているので、読み方に迷わなくて済むのは快適です。
あと少し変わっているのは、教室の窓から見える雲がすこしずつアニメーションしているところでしょうか。スクリーンショットでは分かりませんので是非皆さんの手でプレイしてみてください。


本作のエンディングは大きく3種類。それまでのFree Optionで何を選んだかに関係なく、最後の選択肢のみで誰とのエンディングに行くか決定します。
そしてここでもボケが挟まるのは流石。油断してると最後の最後で刺されちゃいますよ!
ちなみにこの選択肢画面ではメニューボタンは消えてしまうので、セーブするならマウスホイールクリックでメニューを呼び出す必要があります。


レビューには全く書き切れないほど多種多様で高密度なギャグが360度から降ってくるこの体験をぜひ皆さんも味わってみてください。
それでは。