こんにちは。今回はアトリエ萌黄さんの「マユとイト」のレビューをしていきたいと思います。

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ジャンル:脱出微ホラーアドベンチャー
プレイ時間:エンディングまで1時間、フルコンプまで1時間半程度
分岐:エンディング5種
ツール:WOLF RPGエディター
リリース:2020/7


ノベルゲームに関する記事が続いていたので、久々の脱出ホラーとなります。と言っても恐怖心をあおる演出は控えめですので、タイトル画面のスクリーンショットを見て虫キモっ!という拒否反応を起こさない方なら問題なくプレイできると思います。

本作のストーリーはいたって王道。ボランティア部の活動で森に行った主人公(名前任意)、シンゴ、ヒエンの3人は出来心から近くにあった洋館に入り、出られなくなってしまいます。不穏なメモやギミックの謎を解き、この洋館から無事に脱出することはできるのでしょうか…。

導入部分だけでなく、主人公らが相対するギミックたちも良い意味で普通といった印象で、理不尽な個所がなくホラーゲーム初心者に勧めやすい作品のように思いました。個々の謎解きの難易度としては取り立てて簡単とは思わないのですが、システム上の工夫やその他の親切な設計により全体としてかなり易しめの難易度に調整されているように感じます。

その工夫というのはまず一つ、メニュー画面からこれまでに入手したヒントを確認可能という点が挙げられるでしょう。謎解き系のゲームの難しさの一つとして、ヒントとなる手がかりを発見してから実際にそれを活かしてギミックを動かすまでに時間が空くことで、それが有効なヒントだと認識する難易度が上がるという点があると思います。手がかりが足りないと思って延々と探索を続けるも新たな手掛かりは当然なく時間が過ぎるのみ…といった経験はよくあると思います。本作においてはヒントとなる事項は一回調べた時点でメニュー画面の「手がかり」に載るので安心してギミックを考えることができるのです。

また、既に謎解きに使用して用済みになった手掛かりについては「解決!」のフラグがつき区別ができるようになります。この点においてもプレイヤーが無駄な試行錯誤に時間を使うのを防止していて親切な作りと言えるでしょう。

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さらには画面右上に「シンゴを探せ」「○○(アイテム)を集めろ」などの行動目標が示されていたり、探索上意味のある場所が光っていたりと探索難易度もかなり下げてくれているように思います。こうしたシステムもあって全体的な本作の難易度は簡単といえると思います。
色々な場所をしつこく調べて自力で手がかりを見つけて難しい謎を解いて…という楽しみを求める方には歯ごたえが足りないと思いますが、ライトユーザーには特にありがたいシステムと言えるでしょう。

あえて難しい個所を挙げるとしたら、マップがやや広めという事くらいでしょうか。ギミックの密度は高くないので部屋数のわりにコンパクトなプレイ時間になっていると思います。


次に良かった点として、グラフィック面を挙げておきたいと思います。
タイトル画面でお分かりのように霧やもやのような演出がたびたび登場したり、暗い館内を懐中電灯を持って探索する様子など、脅かし要素以外の方法でホラーらしき雰囲気を感じられる工夫と思います。びっくりさせる要素はゼロではありませんが激しくないのでやや苦手な方でもプレイできる範囲だと思います。ただし蜘蛛や蛾などの虫が出てくる場面は多いので、虫が苦手な方にはきついと思います。それ以外のグロテスクなグラフィックなどはほぼ登場しません。終盤の1か所でグロいグラフィックが登場しますが、一枚絵があるわけではなくマップ上のドット絵ですのでそこまででもないかなとは思います。

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会話パートはそれほど多くないので登場頻度も低めですが、立ち絵も可愛らしくて口パクするなど凝っていますね。特に途中で登場する館の住人である少女の繭香(まゆか)の登場時には専用BGMもあっていですね(逆にそれ以外のほとんどのシーンでBGMがないのは少し寂しく感じます)。そんな繭香はエンディングの分岐にも深くかかわってきます。
分岐の詳細についてはネタバレになるので伏せますが、分岐はすべて終盤で発生するのでエンディング回収はしやすいでしょう。回収のためのヒントも存在しています。ハッピーエンドはちゃんと後味が良くてきれいなものになっているので是非コンプリートまでプレイしてみてください。

ハッピーエンドに行くために解かなくてはならないギミックは、他の作品でもたびたび見るあの形式となっているのですが、回数ではなく時間で制限がかかっていたりほかのヒントを参照したひねりが加わっていたりと独自性があって面白かったです。このタイプのギミックが苦手な方は自力クリアが難しいかも、という問題はありますが…。
というわけで折り畳みの中にハッピーエンドの答えを書いておきます。必要な方はクリックして読んでください。
クリックで展開(ネタバレあり) 研究室のドアを開く→「なにも見ていない」→「マユカの体調について」→「ここに残る」
選択後、一度実験室から出て再度研究室へ入り、右上から火かき棒を入手
1階食堂の暖炉の中から最後の薬を入手
実験室に戻り調合開始
緑→精製水→紫→白→最後の薬の順で選択

以上、今回は「マユとイト」のご紹介でした。ホラーゲーム初心者にちょうどいい作品だと思います。ハッピーエンドがしっかり後味よくまとまってくれるので、上級者の方はぜひ初見ハッピーエンドに挑戦してみてください。

それでは。