こんにちは。今回はKrachwareさんの「最後の雪」のレビューをしていきたいと思います。

ジャンル:ホラー探索アドベンチャー
プレイ時間:エンディングまで2時間、フルコンプまで6時間程度
分岐:エンディング5種
ツール:WOLF RPGエディター
リリース:2025/7
ノベルゲームのレビューを1回はさみ、今回はまた謎解き系のアドベンチャーゲームのご紹介となります。この可愛らしいタイトル画面からもわかるようにホラー要素はさほど濃くなくプレイしやすいと思いますので、多くの方にお勧めできる作品かなと思います。
ではいつものようにあらすじ紹介から。
主人公のヒナはお父さん・お母さんと一緒に祖父の遺品整理に来ています。片付け中の両親に遊んできていいよと言われ屋敷内を探索していると未完成の絵本を発見します。続きを探して書斎に入ると突然異世界へと吸い込まれてしまいます。ついた先は祖父がまだ少年だった時代の屋敷内。気づいたら同室にいた少年時代の祖父、ヨルヒコと共になぜか封印の鍵がされた屋敷からの脱出を目指して探索と謎解きが始まるのですが……
こんなところでしょう。メインの登場人物であるヒナとヨルヒコが小さな子供(ヒナは小学2年生、ヨルヒコは中学生くらい)なのもあって、ホラーというジャンル名を冠しながらほんわかとした雰囲気でゲームは進行していきます。

本作の優れた点の一つとして、グラフィック面が挙げられるでしょう。タイトル画面のヒナの1枚絵が可愛らしいのはすでに伝わったかと思いますが、それ以外のキャラクターや立ち絵についてもとてもきれいで本作の大きな魅力の一つとなっているように思います。
せっかくのきれいなスチルの鑑賞モードがないのが残念なくらい。
探索中のマップ上で歩き回るヒナと後ろをついていくヨルヒコのドット絵だったり、引き出しを開けようとするとちゃんとマップ上の引き出しが動いたりといったアニメーション要素、明かりや降っている雪のエフェクトだったりも一つ一つが丁寧に作られた感じがして非常に好印象です。
システム要素についてもメニュー画面・設定画面・会話シーンなどとても見やすい作りで優れているように思います。探索ADVでバックログ機能がついているのも助かりますね。
さて、本作の謎解き・ギミック方面に目を向けてみましょう。
探索中に登場する謎自体はそれほど難しいものはありません。ヒントから素直に連想されるものを回答したり、怪しそうな場所を調べてみたりすることでスムーズに進められると思います。わからない場合でも、Aキー押下でヨルヒコと会話することができ、ヒントをもらえたりするので試してみる価値はあるでしょう。純粋に心が温かくなるようなやり取りが見られたりもします。
しかし全体的にみると難易度はさほど低くないように思います。通常の探索ゲームではあまり見られないギミックがいくつか搭載されておりプレイヤーの前に立ちはだかります。
まずは主人公のヒナが幼いため、漢字が読めなかったり難しめの文書が理解できなかったりする点です。ここを乗り越えるために、「先頭変更」機能を使いこなす必要があります。初期状態ではヒナが先頭に立って探索を先導するのですが、ヒナでは読めないヒントなどが登場したときはヨルヒコに交代することによって読む必要があるのです。逆にヨルヒコが調べてくれない箇所などもあるので、フラグが立たないなと思っても交代してから調べることで進んだりします。詰まったら試してみましょう。
また、たびたびアクションシーンがあって慣れないとクリアできなかったりします。失敗は即ゲームオーバーとなるようなものばかりですので何とかマップや敵の行動パターンを覚えて対処してください。アクションシーンに入る直前でオートセーブ機能が動くので、再チャレンジは容易でありがたいシステムになっています。
他にも初見殺しのギミックがあるのでセーブはこまめにしておきましょう。

そして忘れてはならないシステムに「破滅の砂時計」があります。通常の砂時計と逆に砂が昇っていくこの時計は、時を刻み切ると即ゲームオーバーになってしまいます。ゲームのプレイ時間や通常の探索行動で時間が経過することはありませんが、イベントを進めたり謎解きギミックに挑んだりすると時間を消費して次第に砂が減っていきます。一定回数ギミック解除に失敗するとこれのせいでゲームオーバーになってしまうので注意が必要です。
また、ゲーム後半では「霊光のランタン」を入手することになり、以降のギミック解明に必須となります。ランタンに火をともすと通常時に見ることのできないものが映るようになります。特定の地点でランタンを使用状態にする必要があるのでなかなか難易度が高いです。会話の中にこのギミックが隠れている場所のヒントがありますので有効活用しましょう。一応探索可能範囲のあらゆる場所であてずっぽうに使用することでクリアできなくもありませんがかなり大変だと思います。
また、使用中はsanityメーターが減少していくのでこれが0にならないように気を付けましょう。TRPGみたいなパラメータですね。これのおかげでランタンをつけっぱなしにできず難易度が一段階上がっているように思います。
どうしてもクリアできない場合、ReadMe内にヒントページのURLが記載されているので参考にするといいでしょう。ただし完全に答えが記載されているので自力である程度粘ってから見るのをお勧めします。

さて、そんな本作のストーリーはなかなかシビアです。ネタバレになるので詳しくは触れませんが、かなりショッキングで現代の倫理に照らすとありえない事実に直面することになります。中盤で新キャラであるユキノが登場して以降、ヒナはいくつかの決断を迫られることになり、その選択によってエンディングは大きく異なる方向へ向かいます。初見ではおそらくEND5かEND4に行くことになると思いますが、これはどちらも完全にBADエンドと言っていい内容だと思います。
これらのエンディングで残ったままになっていたギミックを解明するとEND1~3に行けるのですが、これがまた難しい。私はここの分岐を見つけるのに1時間近くかかったと思います。また、こちらのルートに入ると徐々に真実が明らかになっていくのですが、この内容がまた辛くて悲しい。END1にたどり着けばある程度救われるとはいえ、この可愛らしいイラストからはあまり想像しないなかなかに凄惨な過去を目の当たりにすることになります。
しかしそんな中でも主人公が健気なヒナであることが救いの1つになるように私には感じられました。ヨルヒコのようなタイプの主人公ならあきらめてしまったかもしれない状況の中で、子供ならではのまっすぐで明るい考えや発言を見てショックが和らげられたような気がしました。さらにそのままヒナのまっすぐな思いが通じればEND1に行くことができ、ここでヒナやヨルヒコ、途中で登場するユキノの行動も報われるようになるのでぜひここまでプレイしてほしいと思います。
ただし前述のとおり分岐はやや難しいと思いますので「詰まった~」とゲーム自体を投げる前にぜひ攻略サイトを見てみてください。
今回のレビューは以上になります。
ホラー要素については前半はなく、中盤以降もプレイヤーの手で「霊光のランタン」を有効化しない限りは怖いものが襲ってきたりはせず、グロテスクなイラストが登場したりもしないので多少苦手な方でもプレイできると思います。END1での解決とその後のヒナがとても気持ちいいのでぜひプレイしてみてください。
それでは。

ジャンル:ホラー探索アドベンチャー
プレイ時間:エンディングまで2時間、フルコンプまで6時間程度
分岐:エンディング5種
ツール:WOLF RPGエディター
リリース:2025/7
ノベルゲームのレビューを1回はさみ、今回はまた謎解き系のアドベンチャーゲームのご紹介となります。この可愛らしいタイトル画面からもわかるようにホラー要素はさほど濃くなくプレイしやすいと思いますので、多くの方にお勧めできる作品かなと思います。
ではいつものようにあらすじ紹介から。
主人公のヒナはお父さん・お母さんと一緒に祖父の遺品整理に来ています。片付け中の両親に遊んできていいよと言われ屋敷内を探索していると未完成の絵本を発見します。続きを探して書斎に入ると突然異世界へと吸い込まれてしまいます。ついた先は祖父がまだ少年だった時代の屋敷内。気づいたら同室にいた少年時代の祖父、ヨルヒコと共になぜか封印の鍵がされた屋敷からの脱出を目指して探索と謎解きが始まるのですが……
こんなところでしょう。メインの登場人物であるヒナとヨルヒコが小さな子供(ヒナは小学2年生、ヨルヒコは中学生くらい)なのもあって、ホラーというジャンル名を冠しながらほんわかとした雰囲気でゲームは進行していきます。

本作の優れた点の一つとして、グラフィック面が挙げられるでしょう。タイトル画面のヒナの1枚絵が可愛らしいのはすでに伝わったかと思いますが、それ以外のキャラクターや立ち絵についてもとてもきれいで本作の大きな魅力の一つとなっているように思います。
せっかくのきれいなスチルの鑑賞モードがないのが残念なくらい。
探索中のマップ上で歩き回るヒナと後ろをついていくヨルヒコのドット絵だったり、引き出しを開けようとするとちゃんとマップ上の引き出しが動いたりといったアニメーション要素、明かりや降っている雪のエフェクトだったりも一つ一つが丁寧に作られた感じがして非常に好印象です。
システム要素についてもメニュー画面・設定画面・会話シーンなどとても見やすい作りで優れているように思います。探索ADVでバックログ機能がついているのも助かりますね。
さて、本作の謎解き・ギミック方面に目を向けてみましょう。
探索中に登場する謎自体はそれほど難しいものはありません。ヒントから素直に連想されるものを回答したり、怪しそうな場所を調べてみたりすることでスムーズに進められると思います。わからない場合でも、Aキー押下でヨルヒコと会話することができ、ヒントをもらえたりするので試してみる価値はあるでしょう。純粋に心が温かくなるようなやり取りが見られたりもします。
しかし全体的にみると難易度はさほど低くないように思います。通常の探索ゲームではあまり見られないギミックがいくつか搭載されておりプレイヤーの前に立ちはだかります。
まずは主人公のヒナが幼いため、漢字が読めなかったり難しめの文書が理解できなかったりする点です。ここを乗り越えるために、「先頭変更」機能を使いこなす必要があります。初期状態ではヒナが先頭に立って探索を先導するのですが、ヒナでは読めないヒントなどが登場したときはヨルヒコに交代することによって読む必要があるのです。逆にヨルヒコが調べてくれない箇所などもあるので、フラグが立たないなと思っても交代してから調べることで進んだりします。詰まったら試してみましょう。
また、たびたびアクションシーンがあって慣れないとクリアできなかったりします。失敗は即ゲームオーバーとなるようなものばかりですので何とかマップや敵の行動パターンを覚えて対処してください。アクションシーンに入る直前でオートセーブ機能が動くので、再チャレンジは容易でありがたいシステムになっています。
他にも初見殺しのギミックがあるのでセーブはこまめにしておきましょう。

そして忘れてはならないシステムに「破滅の砂時計」があります。通常の砂時計と逆に砂が昇っていくこの時計は、時を刻み切ると即ゲームオーバーになってしまいます。ゲームのプレイ時間や通常の探索行動で時間が経過することはありませんが、イベントを進めたり謎解きギミックに挑んだりすると時間を消費して次第に砂が減っていきます。一定回数ギミック解除に失敗するとこれのせいでゲームオーバーになってしまうので注意が必要です。
また、ゲーム後半では「霊光のランタン」を入手することになり、以降のギミック解明に必須となります。ランタンに火をともすと通常時に見ることのできないものが映るようになります。特定の地点でランタンを使用状態にする必要があるのでなかなか難易度が高いです。会話の中にこのギミックが隠れている場所のヒントがありますので有効活用しましょう。一応探索可能範囲のあらゆる場所であてずっぽうに使用することでクリアできなくもありませんがかなり大変だと思います。
また、使用中はsanityメーターが減少していくのでこれが0にならないように気を付けましょう。TRPGみたいなパラメータですね。これのおかげでランタンをつけっぱなしにできず難易度が一段階上がっているように思います。
どうしてもクリアできない場合、ReadMe内にヒントページのURLが記載されているので参考にするといいでしょう。ただし完全に答えが記載されているので自力である程度粘ってから見るのをお勧めします。

さて、そんな本作のストーリーはなかなかシビアです。ネタバレになるので詳しくは触れませんが、かなりショッキングで現代の倫理に照らすとありえない事実に直面することになります。中盤で新キャラであるユキノが登場して以降、ヒナはいくつかの決断を迫られることになり、その選択によってエンディングは大きく異なる方向へ向かいます。初見ではおそらくEND5かEND4に行くことになると思いますが、これはどちらも完全にBADエンドと言っていい内容だと思います。
これらのエンディングで残ったままになっていたギミックを解明するとEND1~3に行けるのですが、これがまた難しい。私はここの分岐を見つけるのに1時間近くかかったと思います。また、こちらのルートに入ると徐々に真実が明らかになっていくのですが、この内容がまた辛くて悲しい。END1にたどり着けばある程度救われるとはいえ、この可愛らしいイラストからはあまり想像しないなかなかに凄惨な過去を目の当たりにすることになります。
しかしそんな中でも主人公が健気なヒナであることが救いの1つになるように私には感じられました。ヨルヒコのようなタイプの主人公ならあきらめてしまったかもしれない状況の中で、子供ならではのまっすぐで明るい考えや発言を見てショックが和らげられたような気がしました。さらにそのままヒナのまっすぐな思いが通じればEND1に行くことができ、ここでヒナやヨルヒコ、途中で登場するユキノの行動も報われるようになるのでぜひここまでプレイしてほしいと思います。
ただし前述のとおり分岐はやや難しいと思いますので「詰まった~」とゲーム自体を投げる前にぜひ攻略サイトを見てみてください。
今回のレビューは以上になります。
ホラー要素については前半はなく、中盤以降もプレイヤーの手で「霊光のランタン」を有効化しない限りは怖いものが襲ってきたりはせず、グロテスクなイラストが登場したりもしないので多少苦手な方でもプレイできると思います。END1での解決とその後のヒナがとても気持ちいいのでぜひプレイしてみてください。
それでは。
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