今回は、ねこのさんのありすすいーぱーをご紹介します。

ジャンル:パズル&ノベルゲーム
プレイ時間:30分
分岐:バッドエンドあり
ツール:ティラノスクリプト(ブラウザ可)
リリース:2020/4
備考:ティラノゲームフェス2020技術部門優秀賞受賞作
前回の記事で少し話題に出した作品です。
本作はパズルパートとノベルパートからなっていて、パズルパートはマインスイーパーそのものです。ステージ1から3があり、それぞれ本家マインスイーパーの初級、中級、上級に対応します。ノベルパートはパズルへの導入といった感じで、はっきりしたシナリオのようなものはありません。しかしとにかくすべてが可愛らしい作りになっていて、それが本作の魅力となっています。
本作の主人公ありすは作者さんの前作(ありすとーく)でも出てきたキャラクターなのですが、ありすとーくの段階ではボイスはおろか立ち絵もなかったので、かわいらしいのイラストにかわいらしい声がついた本作を最初に見たときは結構驚きました。しかも、イラストが本当に多彩なんです。ノベルパートでの立ち絵とは別に、パズルパートでは画面の左側でデフォルメされたありすが見守っていてくれますし、パズルを間違えると泣き顔になるなど芸が細かい。
私が本作をプレイして一番すごいと思ったのは、ステージ間のカットインです。ストーリーモードでステージをクリアするとちょっとしたカット(タイトルコール)が入ります。本編プレイ時には2回しか見ることのないシーンですが、本編クリア後にタイトル画面のおまけ("えくすとら"とは別に"おまけ"があります)からギャラリーを見ると、このカットインがなんと14種類も並んでいたのです。普通にプレイしただけでは到底見る機会のないイラストをよくこれだけ用意したなと感心しました。
ボイスの方も負けてはいません。異なるカットインごとにきちんと表情の違うタイトルコールが設定されていたり、あらゆるボタンをクリックした際にボイスがついていたり、もはや単なるフルボイスというレベルではないくらい声が入っています。本作プレイ後に「ありすとーく」を再プレイしたら、ありすの可愛らしい声が脳内再生されました。特に、本作でよく聞いた口癖なんかは完全に脳内で再現できちゃうんですよ。

パズルの面では、本当によくマインスイーパーを再現しています。左右同時クリックで周囲のマスを開く機能も実装されており、かなり解きやすくなっています。ただ、最初に開くマスが0のマスとなる本家の仕様はティラノスクリプトでは難しかったのか、再現されていません。代わりにスタート時に地雷でないマスが1つ与えられていますが、特に上級ではこのマスを開いても特に次に開くべきマスのヒントになる情報が無く、最初から運任せになってしまう場面が多かったように思います。スタート時に与えられるマスを非地雷マスではなく、0のマスの中からランダムで選ぶ仕様にするだけでこのあたりの理不尽感はだいぶ軽減されるのではないでしょうか。
私はパズルには相当慣れているので、マインスイーパーの解き方に困ることはなかったのですが、本作では初心者のための親切な救済システムとして"お願い☆目星"という機能も実装されています。使うとまだチェックを付けていない地雷マスをランダムで一つ教えてくれるという機能で、解き方が分からなくなった時には活躍してくれるでしょう。この機能を使わずにステージ3をクリアすると得られる実績がありますが、初心者だとちょっと厳しい、上級者でも運に左右されるレベルです。
ちなみに、ステージを失敗するとありすは転んでしまい、バッドエンド行きとなります。この時に本作につけられたとあるタグの意味が分かる展開が待ってます。作者さんの過去作「ヒトナツの夢」をプレイされた方なら、聖地ゲーといえば通じるでしょうか。瑞菜ちゃんよりは大分大胆な姿勢・構図のスチルが待ってます。個人的にはちょっと大胆過ぎるような気が……。変な転び方してけがを悪化させなくて良かったですね。
あと気になったのは、時々挟まれる下ネタっぽいのはいらなかったんじゃないか、ということくらいでしょうか。
これらの失敗展開やその他のスチルの回想モードがある、クリア後はタイムアタックモードとしてパズルだけのモードがプレイできるなどシステム面は痒い所に手が届く仕様で不満ありません。もちろんノベルパートも、スキップやオート、バックログはもちろんボイスリプレイやテキスト速度変更なども可能で大変プレイしやすいです。ノベルゲーム用ツールでパズルを作る技術力はさすがだなと感じました。
普段パズルはやらない方も、逆にガチ勢の方も、息抜きにちょうど良い作品ではないでしょうか。ぜひありすの可愛らしさに癒されていってください。
それでは。

ジャンル:パズル&ノベルゲーム
プレイ時間:30分
分岐:バッドエンドあり
ツール:ティラノスクリプト(ブラウザ可)
リリース:2020/4
備考:ティラノゲームフェス2020技術部門優秀賞受賞作
前回の記事で少し話題に出した作品です。
本作はパズルパートとノベルパートからなっていて、パズルパートはマインスイーパーそのものです。ステージ1から3があり、それぞれ本家マインスイーパーの初級、中級、上級に対応します。ノベルパートはパズルへの導入といった感じで、はっきりしたシナリオのようなものはありません。しかしとにかくすべてが可愛らしい作りになっていて、それが本作の魅力となっています。
本作の主人公ありすは作者さんの前作(ありすとーく)でも出てきたキャラクターなのですが、ありすとーくの段階ではボイスはおろか立ち絵もなかったので、かわいらしいのイラストにかわいらしい声がついた本作を最初に見たときは結構驚きました。しかも、イラストが本当に多彩なんです。ノベルパートでの立ち絵とは別に、パズルパートでは画面の左側でデフォルメされたありすが見守っていてくれますし、パズルを間違えると泣き顔になるなど芸が細かい。
私が本作をプレイして一番すごいと思ったのは、ステージ間のカットインです。ストーリーモードでステージをクリアするとちょっとしたカット(タイトルコール)が入ります。本編プレイ時には2回しか見ることのないシーンですが、本編クリア後にタイトル画面のおまけ("えくすとら"とは別に"おまけ"があります)からギャラリーを見ると、このカットインがなんと14種類も並んでいたのです。普通にプレイしただけでは到底見る機会のないイラストをよくこれだけ用意したなと感心しました。
ボイスの方も負けてはいません。異なるカットインごとにきちんと表情の違うタイトルコールが設定されていたり、あらゆるボタンをクリックした際にボイスがついていたり、もはや単なるフルボイスというレベルではないくらい声が入っています。本作プレイ後に「ありすとーく」を再プレイしたら、ありすの可愛らしい声が脳内再生されました。特に、本作でよく聞いた口癖なんかは完全に脳内で再現できちゃうんですよ。

パズルの面では、本当によくマインスイーパーを再現しています。左右同時クリックで周囲のマスを開く機能も実装されており、かなり解きやすくなっています。ただ、最初に開くマスが0のマスとなる本家の仕様はティラノスクリプトでは難しかったのか、再現されていません。代わりにスタート時に地雷でないマスが1つ与えられていますが、特に上級ではこのマスを開いても特に次に開くべきマスのヒントになる情報が無く、最初から運任せになってしまう場面が多かったように思います。スタート時に与えられるマスを非地雷マスではなく、0のマスの中からランダムで選ぶ仕様にするだけでこのあたりの理不尽感はだいぶ軽減されるのではないでしょうか。
私はパズルには相当慣れているので、マインスイーパーの解き方に困ることはなかったのですが、本作では初心者のための親切な救済システムとして"お願い☆目星"という機能も実装されています。使うとまだチェックを付けていない地雷マスをランダムで一つ教えてくれるという機能で、解き方が分からなくなった時には活躍してくれるでしょう。この機能を使わずにステージ3をクリアすると得られる実績がありますが、初心者だとちょっと厳しい、上級者でも運に左右されるレベルです。
ちなみに、ステージを失敗するとありすは転んでしまい、バッドエンド行きとなります。この時に本作につけられたとあるタグの意味が分かる展開が待ってます。作者さんの過去作「ヒトナツの夢」をプレイされた方なら、聖地ゲーといえば通じるでしょうか。瑞菜ちゃんよりは大分大胆な姿勢・構図のスチルが待ってます。個人的にはちょっと大胆過ぎるような気が……。変な転び方してけがを悪化させなくて良かったですね。
あと気になったのは、時々挟まれる下ネタっぽいのはいらなかったんじゃないか、ということくらいでしょうか。
これらの失敗展開やその他のスチルの回想モードがある、クリア後はタイムアタックモードとしてパズルだけのモードがプレイできるなどシステム面は痒い所に手が届く仕様で不満ありません。もちろんノベルパートも、スキップやオート、バックログはもちろんボイスリプレイやテキスト速度変更なども可能で大変プレイしやすいです。ノベルゲーム用ツールでパズルを作る技術力はさすがだなと感じました。
普段パズルはやらない方も、逆にガチ勢の方も、息抜きにちょうど良い作品ではないでしょうか。ぜひありすの可愛らしさに癒されていってください。
それでは。
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