こんにちは。今回は、かなり古めの懐かしいともいえる作品、太郎2さんの「Knight Night」について書いていこうと思います。

ジャンル:コメディ系RPG
プレイ時間:一直線でエンディングまで5時間半
分岐:基本一本道
ツール:RPGツクール
リリース:2008/1
本作はかなり有名な部類だと思うのですが、これまでプレイしたことがありませんでした。今週プレイしてみて、やはり面白かったなあと思うのでご紹介します。

主人公のアドニス(名前変更可)は”ちゃっちい王城”に仕える騎士団長。ある日王様に呼び出され命じられたのは魔王の討伐。超王道なファンタジーRPGのオープニングではありますが本作の雰囲気は一味違います。王様からの伝令で、自らの部下でもある騎士に対して「どちら様ですか」扱い。さらにはアドニスはちゃっちい王城の隣に立てたテントで生活していると言います。すでにツッコミどころ多数。このゲームでは2択の選択肢が大量に出てきますが、どちらを選んでも直後の会話が変わるだけでストーリーの流れは変わりません。それなら俺はせっかくだからカオスな方の選択肢を選ぶぜ! というマインドをお持ちの方なら本作を存分に楽しめるでしょう。

王様バーンズ。RPGの導入でお馴染みの命令

これすらも断れます。まあ断っても無理やり"神下ろしの儀"に進まされるのですが…
ちなみにこの神下ろしの儀、めちゃくちゃ危険でアドニスが死んでしまう可能性もあるようですが、本人や王子ゲイル、姫ミカの反対も構わずに儀式を決行してしまいます。その結果アドニスに宿ったのは神の力などではなく…やたらうるさくて自信過剰な別の世界の魔王キーファでした。
こうしたドタバタ劇の中、アドニスは魔王討伐の旅へ出ることを余儀なくされるのでした。
アドニス自発的にしゃべることは全くない(RPG主人公にありがち)のですが、道中では常にキーファが御託を並べまくっているので大変賑やか。プレイヤーに多くのツッコミどころを提供してくれます。
道中で仲間になるメンバーも曲者ぞろい。成り行きでアドニスに助けられた薬売りの娘リュカは、恩を返せていないといって半分無理やりアドニスの旅についていきます。山越えの最中で出会った魔女ナナリーはただ女装してるだけの男(でも魔女を名乗ってる)。寂しいとか言って魔王討伐の旅に同行してきます。最後に仲間になるのは賢者ケイト。アドニスが出会う前から重度の変態であることが明かされています。
こんな濃~いメンバーを抱えて進行していくストーリーですが、終盤に近付くにつれ壮大な設定が見えてきます。
本作のストーリーは主にケイトを仲間にするまで(ここでは1部と呼ぶことにしましょう)、北西諸島をクリアして魔王城を攻略するまで(2部)、エンディングまで(3部)の3つにおおよそ分けることができるでしょう。
1部では先ほど見たようなツッコミどころの嵐。賢者に会うまでに散々寄り道しなくてはならなかったり、途中で立ち寄る村がとんでもない所だったり、別の勇者一行に出会って罵り合ったり。これらのイベントを楽しみながら進めていくことになるでしょう。回復やセーブのために各ダンジョンに先回りしてくれているゲイルやミカが好きで、あの音楽ですでに笑えて来ちゃいます。バーンズはいらない(笑)
2部に入ると物語が少し不穏な雰囲気を帯びてきます。キーファが封印されてしまったり、リュカが呪われてしまったり…。しかし全体的な雰囲気はまだまだコメディ色が強いです。私は、敵の足音だ!と警戒していたらアドニス一行をスルーして走り去ってしまうやつが好きでした。
物語の終盤、私が3部と呼ぶことにした辺りまでくると、この世界に隠された壮大な設定が明らかになってきます。序盤からたびたび登場していたけれど意味深な事しか言わずにきたあの人の正体や目的も明らかに。まさかこんなふざけたイベントばかりのRPGでがっつり設定や世界観が練られているとは思いませんでした。
さて、RPGとしての戦闘部分を見ていきましょう。本作の難易度は易しめに分類されるでしょう。
ザコ戦は物理で殴っているだけでも大体何とかなりますし、敵HPは低めなのでMP消費を辞さなければ1ターンで倒し切ることも可能でしょう。入手経験値やゴールドも高めに設定されているため、新しい村に着いて強い武具が解禁されるたびに最強装備に買い替えることもできます。そこまでのお金が足りない場合は武器を優先することをお勧めします。
ただ最序盤のアドニス一人で冒険しているころは割と死にがちでした。序盤のステータスでは魔法攻撃にめっぽう弱く、回復手段も乏しいため2回くらい食らうと普通に死にます。慎重を期す場合、逃走コマンドなども使っていきましょう。
リュカが仲間になって以降はかなり安定します。どんどん新しい武器を買って先へ進んでいきましょう。
ちなみに敵モンスターの名前やアイテム、技の名称もふざけまくってます。

↑なぜジブリキャラなのか。

↑敵というか食材として見てる?
ボス戦においても難易度は高くないでしょう。ステータス変動魔法が永続効果を持つため、最初に数回使っておくだけでかなり楽になります。一部状態異常が厄介な場合があるので、回復アイテムを数個持ち歩いていると安心でしょう。MP回復アイテムもあれば万全です。
ラスボス戦においてはこれまで出会った仲間(?)たちの協力もあったりして熱い展開です。散々ふざけたストーリーを展開してきた本作ですが、こうした王道の感動シーンもしっかり用意してくれています。
ちなみに本作はクリア後のおまけ部屋がかなり豪華です。
一枚絵、BGM鑑賞モードのほか、各キャラクターについての裏話だったり登場する村の設定の話などが盛りだくさん。ここで私は初めて気づいたのですが、メインシナリオに関わらないサブクエストも多数あったようです。そのほとんどは2部の間の時限イベントということで、私はほとんどスルーしていたようでした。気付かなかった…
というわけで今回は「Knight Night」でした。
古い作品ゆえに解像度が粗かったり、親切なシステムはなかったりしますが、それもあまり気にならない大作ですのでぜひプレイしてみてください。

ジャンル:コメディ系RPG
プレイ時間:一直線でエンディングまで5時間半
分岐:基本一本道
ツール:RPGツクール
リリース:2008/1
本作はかなり有名な部類だと思うのですが、これまでプレイしたことがありませんでした。今週プレイしてみて、やはり面白かったなあと思うのでご紹介します。

主人公のアドニス(名前変更可)は”ちゃっちい王城”に仕える騎士団長。ある日王様に呼び出され命じられたのは魔王の討伐。超王道なファンタジーRPGのオープニングではありますが本作の雰囲気は一味違います。王様からの伝令で、自らの部下でもある騎士に対して「どちら様ですか」扱い。さらにはアドニスはちゃっちい王城の隣に立てたテントで生活していると言います。すでにツッコミどころ多数。このゲームでは2択の選択肢が大量に出てきますが、どちらを選んでも直後の会話が変わるだけでストーリーの流れは変わりません。それなら俺はせっかくだからカオスな方の選択肢を選ぶぜ! というマインドをお持ちの方なら本作を存分に楽しめるでしょう。

王様バーンズ。RPGの導入でお馴染みの命令

これすらも断れます。まあ断っても無理やり"神下ろしの儀"に進まされるのですが…
ちなみにこの神下ろしの儀、めちゃくちゃ危険でアドニスが死んでしまう可能性もあるようですが、本人や王子ゲイル、姫ミカの反対も構わずに儀式を決行してしまいます。その結果アドニスに宿ったのは神の力などではなく…やたらうるさくて自信過剰な別の世界の魔王キーファでした。
こうしたドタバタ劇の中、アドニスは魔王討伐の旅へ出ることを余儀なくされるのでした。
アドニス自発的にしゃべることは全くない(RPG主人公にありがち)のですが、道中では常にキーファが御託を並べまくっているので大変賑やか。プレイヤーに多くのツッコミどころを提供してくれます。
道中で仲間になるメンバーも曲者ぞろい。成り行きでアドニスに助けられた薬売りの娘リュカは、恩を返せていないといって半分無理やりアドニスの旅についていきます。山越えの最中で出会った魔女ナナリーはただ女装してるだけの男(でも魔女を名乗ってる)。寂しいとか言って魔王討伐の旅に同行してきます。最後に仲間になるのは賢者ケイト。アドニスが出会う前から重度の変態であることが明かされています。
こんな濃~いメンバーを抱えて進行していくストーリーですが、終盤に近付くにつれ壮大な設定が見えてきます。
本作のストーリーは主にケイトを仲間にするまで(ここでは1部と呼ぶことにしましょう)、北西諸島をクリアして魔王城を攻略するまで(2部)、エンディングまで(3部)の3つにおおよそ分けることができるでしょう。
1部では先ほど見たようなツッコミどころの嵐。賢者に会うまでに散々寄り道しなくてはならなかったり、途中で立ち寄る村がとんでもない所だったり、別の勇者一行に出会って罵り合ったり。これらのイベントを楽しみながら進めていくことになるでしょう。回復やセーブのために各ダンジョンに先回りしてくれているゲイルやミカが好きで、あの音楽ですでに笑えて来ちゃいます。バーンズはいらない(笑)
2部に入ると物語が少し不穏な雰囲気を帯びてきます。キーファが封印されてしまったり、リュカが呪われてしまったり…。しかし全体的な雰囲気はまだまだコメディ色が強いです。私は、敵の足音だ!と警戒していたらアドニス一行をスルーして走り去ってしまうやつが好きでした。
物語の終盤、私が3部と呼ぶことにした辺りまでくると、この世界に隠された壮大な設定が明らかになってきます。序盤からたびたび登場していたけれど意味深な事しか言わずにきたあの人の正体や目的も明らかに。まさかこんなふざけたイベントばかりのRPGでがっつり設定や世界観が練られているとは思いませんでした。
さて、RPGとしての戦闘部分を見ていきましょう。本作の難易度は易しめに分類されるでしょう。
ザコ戦は物理で殴っているだけでも大体何とかなりますし、敵HPは低めなのでMP消費を辞さなければ1ターンで倒し切ることも可能でしょう。入手経験値やゴールドも高めに設定されているため、新しい村に着いて強い武具が解禁されるたびに最強装備に買い替えることもできます。そこまでのお金が足りない場合は武器を優先することをお勧めします。
ただ最序盤のアドニス一人で冒険しているころは割と死にがちでした。序盤のステータスでは魔法攻撃にめっぽう弱く、回復手段も乏しいため2回くらい食らうと普通に死にます。慎重を期す場合、逃走コマンドなども使っていきましょう。
リュカが仲間になって以降はかなり安定します。どんどん新しい武器を買って先へ進んでいきましょう。
ちなみに敵モンスターの名前やアイテム、技の名称もふざけまくってます。

↑なぜジブリキャラなのか。

↑敵というか食材として見てる?
ボス戦においても難易度は高くないでしょう。ステータス変動魔法が永続効果を持つため、最初に数回使っておくだけでかなり楽になります。一部状態異常が厄介な場合があるので、回復アイテムを数個持ち歩いていると安心でしょう。MP回復アイテムもあれば万全です。
ラスボス戦においてはこれまで出会った仲間(?)たちの協力もあったりして熱い展開です。散々ふざけたストーリーを展開してきた本作ですが、こうした王道の感動シーンもしっかり用意してくれています。
ちなみに本作はクリア後のおまけ部屋がかなり豪華です。
一枚絵、BGM鑑賞モードのほか、各キャラクターについての裏話だったり登場する村の設定の話などが盛りだくさん。ここで私は初めて気づいたのですが、メインシナリオに関わらないサブクエストも多数あったようです。そのほとんどは2部の間の時限イベントということで、私はほとんどスルーしていたようでした。気付かなかった…
というわけで今回は「Knight Night」でした。
古い作品ゆえに解像度が粗かったり、親切なシステムはなかったりしますが、それもあまり気にならない大作ですのでぜひプレイしてみてください。