フリーゲームの森

フリーゲームのレビューブログです。 ノベルゲーム・アドベンチャーゲームを中心にお勧めの作品を紹介します。
初めての方は、ぜひごあいさつをご覧ください。評価の基準については、レビューについてに記してあります。
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アドベンチャーゲーム

こんにちは。今回はDominion's Restさんの「丸投げクエスト」です。

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★favo
ジャンル:パーティー選抜パズルアドベンチャー
プレイ時間:1プレイ3分程度、クリアまで1時間~、フルコンプ目指すなら3時間~
ツール:Flash(ブラウザゲーム)
分岐:多数。バッドエンド35種
リリース:2010/9初公開



私が子供のころから好きだったサイト、Dominion's Restさんの傑作「丸投げクエスト」なのですが、Flashの終了に伴い公開終了になっていました。ところが先日Ruffleによって息を吹き返し再公開となったので久々にフルコンプまで遊びつくしました。やはり試行錯誤の面白さとおとぼけストーリーの愉快さが素晴らしい作品でしたのでブログでご紹介します。



物語の舞台となる王国には百年に一度復活する魔王の危機が迫っています。そこで魔王討伐のために人材を募り少数精鋭の討伐隊を組織することになりました。志願者は合計30人。持っているスキルやステータス、性格もバラバラな彼らの中から相性のいい5人を選んで討伐隊を送り込んでいきます。彼らを待ち受けるのは魔王場への厳しい道のりと敵、そしてトラップ。それらを無事乗り越え魔王討伐を成功させることはできるのか…?


魔王討伐の旅に出るというのはRPGの最もオーソドックスなストーリーでしょう。道中の戦闘で魔物を倒してレベルアップしていき、選り抜きの仲間を集めてバランスの良いパーティーを組み、時にはお金稼ぎや経験値稼ぎをしながら優秀な装備を収集し、最後にラスボスに挑むという流れです。これらの要素が上手く絡まりあってRPGとしての楽しさを生み出していると思うのですが、本作はこのRPGのうちパーティー編成に特化した作品となっています。


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本作においてプレイヤーができることは30人の勇者候補から5人を選んでパーティーを組ませ、討伐ルートと支給品を与えてお城から旅立っていく彼らを見送ることのみ。道中のトラブルや戦闘の様子は伝えてくれるものの一切口出しすることはできません。
普通に考えたら制限が多すぎてつまらないようですが、しかしこれが面白い。戦闘方針に口を出せないため、討伐の成否はステータスが100パーセント握ります。このパラメータを指定の値以上にしたうえで特定のスキルを持つものをパーティーに含め、こいつとこいつは仲が悪いから一緒には選べない……などと多数の条件が絡まりあい、論理パズルのような戦略性を生み出しています。

終盤のトラップをかいくぐるために上級魔法スキル持ちが欲しいけどそうすると支給品はローブがほぼ必須、すると素のステータスが補強できないから各種パラメータ高めのメンバーを選抜して…しかし意外とこういうやつらが方向音痴だったり堅物だったりでメンバーの調整に苦労する…など考えつくして選んだパーティーがあまた存在する脱落ポイントを狙い通り回避して戦闘面でも魔王を打倒してくれるとその達成感はなかなかです。


また、パーティーメンバー5人を選んだあとは、2種類ある魔王城攻略ルートと10種類ある支給品を1つずつ選びます。2つのルートはどちらにも異なる困難が待ち受けます。片方のルートにしか適性のないメンバーも何人も。そして支給品はパラメータの補強やその他特殊効果をもたらしてくれます。どちらも最初は1つしか選べず、魔王討伐隊を何度も結成して特定のイベントにたどり着いたりスキルを発動させたりすることで選択肢を増やしていけます。この意味でやり込み要素もたっぷりなんですよね。

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あれやこれや考えながらパーティー・ルート・支給品を組んだ後はすぐに結果が見られます。最初のうちは魔王城にたどり着く前に喧嘩したり道に迷ったりで討伐断念してばっかりでしょう。うんざりするほどしょうもない理由で討伐を断念してくる彼らですが、とぼけた語り口で彼らの失態を眺めるのも地味に面白い。討伐失敗の理由はなんと35種類もあり、収集要素としてもやりがいがあります。あるキャラクターの特性がそのバッドエンドでしか明らかにならないというパターンも多数あるため、クリアするための戦略を練るのと同様に特定のバッドエンドを見るために条件を考えるのも面白いんです。ずっと昔に紹介したEYEZMAZEさんの傑作GROW CUBEと似た魅力がそこにあります。

バッドエンドのコンプリートはノーヒントでは困難を極めると思いますが、1つ見たら次のバッドエンドのヒントが見られるため、全くの手探りにはならないのもうまい。こうしたら行けるか?という仮説がぎりぎり立つようなバランス感覚でプレイヤーの好奇心を刺激してくれます。


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30人いるメンバーはどれもこれも一癖強く、ステータスが高いと思ったら何らかの厄介な性質を抱えているし、攻撃力が高いと思ったら運が悪すぎるし、コイツ何なんだよと思っていたヤツが意外な場面でスキルを発揮したりと毎回思いもよらない物語を生み出してくれるので全然飽きません。
実は以前までエンディングコンプリートはしていなかった私なのですが、今回再公開されたのが嬉しくてバッドエンドコンプリートと全討伐隊員による討伐成功までやり込みました。そうして迎えるエンディングはしりとりクエストシリーズ本編の物語を補完してくれるため、またシリーズの他作品へのモチベーションもくれます。この丸投げクエストから派生した外伝作品もいくつも公開されているので是非そちらもプレイしてみてください。ノベルゲーム・特にミステリー好きの方なら「丸投げクエスト外伝 プレシャス・メアリー 」は刺さると思いますし、他にも多数の作品が再公開されています。個人的には丸投げクエストと並ぶDominion's Restの傑作「しりとりクエスト外伝4・もりもり鉱山の一番長い日」も復活したら嬉しいですね。


というわけで今回はDominion's Restさんの「丸投げクエスト」でした。
試行錯誤の楽しみ、コンプ欲を掻き立ててくれる収集要素、そして本編につながる物語。どれも素晴らしい作品です。ぜひプレイしてみてください。

それでは。

こんにちは。今回は作っちゃうおじさんの「行方不明の彼女を探しています」をご紹介していきたいと思います。

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ジャンル:カードゲーム+謎解き
プレイ時間:1ゲーム5~10分、エンディングまで2時間程度
分岐:フリー版はなし(後述)
ツール:JavaScript(ブラウザゲーム)
リリース:2025/4


本作は先週の東京ゲームダンジョン8にて作っちゃうおじさんご本人にお会いしてお話しした際に自信作と紹介された作品になります。帰宅後にプレイしてみたところ、ひらめきに頼らない謎解き要素といくつかのカードゲームをクリアしていくことでゲーム本編が進行する仕組みが珍しく、それでいて、ウェブサイト内を回ることでシナリオが進むという形式がまるで20年前の個人サイトに置かれていたゲームのようで懐かしさも感じるような作品だなと思いましたのでご紹介します。


本作の最終目的はタイトルからも分かる通り、行方をくらませてしまったゲーム制作者の彼女の居場所を突き止めて連れ帰ることです。一体どこへ姿を消してしまったのか、過去の思い出から手掛かりを探るために一緒に制作したゲームをクリアしていきます。

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まず最初にプレイすることになるのは、サイコロを振ってお金を増やしていくゲームです。最初はただの運ゲーでプレイヤーの介入の余地がないですが、次第に得たお金を使ってボーナスを得たりサイコロの目を操作したり、ボーナスを選んだりしていくことで効率的に稼ぐことができるようになっていきます。単にゲーム内のシナリオを読んでいるという流れだけでなく、実際にプレイすることになるので作者さんがゲームを開発したり新作の構想を練る流れはこんな感じなんだろうなというのが感じられました。

このミニゲーム自体はさほど難しくなく、有効そうなボーナスが出現したら適宜取得していくくらいでもクリアできるでしょう。
しかしこの次あたりからミニゲームが少しずつ難しくなっていきます。失踪のきっかけを思い出した主人公は、彼女の制作ブログにあった4つのゲームから行き先の手がかりを得る必要があるのです。

この4つのゲームはいずれもカードゲームとなっていて、ある程度の慣れがなければなかなかクリアできないと思います。

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例えばこちらはその4つのゲームのうちの一つで、海難事故で漂流してしまった猫がなんとか本州まで帰ってくるというストーリーのゲームです。毎ターン手札を一枚使用し、満腹度を回復したりいかだを漕ぎ進めたりといったアクションを繰り返すことで飢える前に帰ってこれればクリアとなります。
先ほどのサイコロのゲームもそうでしたが、非常にシンプルなところから初めて少し味付けしたという感じのミニゲームとなっており、正直これ自体に爆発的な中毒性があるというタイプのゲームではないのですが、なめてかかったらクリアできない悔しさに加えてこれが本編のストーリーを進めるためのキーとなっているという点もあって攻略のモチベーションは高かったです。

そのほか、「武装猫ちゃんのモンスター討伐ゲーム」「ゴシック猫ちゃんと宝石の塔ゲーム」「勇者ネコのデッキダンジョンゲーム」があります。デッキを成長させながら目標を達成するという大枠としては同じシステムでありながら、コストの仕組みを変えたり管理リソースを増やしてみたりすることで違った攻略感になっているのが面白いところです。私が好きなのは武装猫ちゃんのモンスター討伐ゲームですね。育成に成功すると一撃で500ダメージ与えたりHPが4桁に乗ったりします。

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これらのミニゲームを攻略したのち、ようやく行方不明の彼女のもとにたどり着くことになりますが、そこでもまた最終決着をつけるためにサイコロゲームをすることになります。
これが最初のものとルールは同じながら達成目標が大幅に厳しくなっており攻略に苦労しました。行き当たりばったりではなくある程度計画的にボーナスを取得していく必要があると思います。
その分狙った形にはまって一気に稼げた時の気持ちよさも倍増していますので、ぜひ皆さんは自分の力で攻略し、彼女を救ってあげてください。

以下は攻略情報になります。


攻略のヒント(クリックで展開) あくまで私がノーマルモードを攻略したときの指針であり、最適な考え方であるかの保証はありませんのでそこはよろしくお願いします。
カードゲーム攻略のヒント 4種のゲームともにデッキ内のカードを使用していきその効果を発動させ目標達成を目指すゲームです。カード使用の制限はゲームごとに異なりますが(例えば漂流猫ちゃんの場合、1ターンに1枚だけ、勇者猫の場合は行動コストの合計が最大エネルギー以下)、いずれも一度使用したカードは基本的にはデッキに残り続け、その後のゲームに永久に影響を及ぼす点は共通です。私は初見で注意書きのないカードの数値アップ系のものは使い捨てかと思っていたのですがどうもそうではないようです。
となるとこれは完全にデッキ構築系カードゲームの攻略法が通用します。同じ作者さんの作品なら「黄泉からの帰還」など、有名どころでいえばドミニオンなどのカードゲームの経験者ならご存じだと思いますが、「弱いカードをデッキから除外する」が非常に重要な行動になってきます。基本的にデッキ総枚数ま少なければ少ないほど強いです。特に漂流猫や武装猫の場合、1ターンに1枚しかカードを使えないため、弱いカードに交じってたまに強いカードが入っているデッキよりはカード枚数が少なくて弱いカードがないデッキの方が圧倒的に強いです。そのため序盤の体力や満腹度に余裕があるうちは弱いカードの廃棄を進めましょう。具体的には2枚のカードの合成を行う行動がめちゃくちゃ強いです。これで漂流猫はクリアできるはずです。武装猫の場合は合成カード自体にカード強化を使えるので、1~2回強化しておくといちいち宝箱をとらずに済みます。慣れないうちは宝箱は必ず取るのが強いと思いがちですが、余計なカードをデッキに増やすのはむしろマイナスなので、デッキの圧縮とカードの強化に必要な分だけ取りましょう。

ゴシック猫はコストの仕組みが異なるため全く同じようには行きませんが、不要なカードを廃棄することの重要性は変わりません。報酬にカードの廃棄が可能なカードが出た場合最優先で取得しましょう。廃棄時に体力全回復のおまけもあるので使わない手はありません。また、使用時に即座に宝石を取得するカードも強いので是非とっていきましょう。これを有効活用するために、戦闘開始時に金塊を得るボーナスもあると心強いです。

勇者猫の場合、いくつかの特殊攻撃カードがあるのでどの種類を採用するかをあらかじめ決めておくと良いです。コンボ系、杖系、暗黒系、強化系などです。私の場合は杖をひたすら強化するルートを採用しました。うまく行くと杖攻撃一回で20ダメージほど入るので、カード廃棄カードを使って不要なカードを捨てていき1ターンに1回使えるレベルまで圧縮すればらくらくクリアできます。
サイコロゲーム攻略のヒント 1回目は普通にサイコロの目を大きくしてゾロ目や連番の倍率をあげていって…とプレイすればクリアできます。
2回目は1回目より目標金額が高いうえにターン数が少なくなるので、より効率的に稼いでいく必要があります。最終ラウンドの20ターンで20000Gは鬼門です。
このゲーム内では、作った役(ボーナス発生条件のことを便宜上そう呼びます)の倍率がすべて掛け算されることに注目し、なるべく多くの役を作る方向でサイコロの目を育てるのが良いです。例えば目が33445の時、2ゾロが2回、3連番が1回発生するのでそれまでの強化状況によっては倍率が合計100倍以上となり、5000Gなどの膨大な額を一気に稼ぐことも可能になります。最序盤はサイコロの数が少なくそこまで考慮することができないので、2ゾロ強化や出ている目を5や6にする強化を使って稼いでいきますが、ラウンド3あたりからはサンサン強化(3の目が丁度3つ出た場合すべてのゾロ目のボーナス倍率を恒久的に上昇する)や4連番強化(4つ連続する目を出したら連番系ボーナス倍率を恒久的に上昇する)を取得したうえで、すべての目を-1したり出ている目を3にしたりして条件達成を待つのが良いでしょう。
また、追加点系や特定の目の強化(偶数が出たら+2Gなど)はその後のボーナス倍率も乗るので見た目以上に強いです。適宜とっていきましょう。

というわけで今回は「行方不明の彼女を探しています」でした。シンプルながらちゃんと考えないと詰む戦略バランスとなっており攻略のし甲斐があると思います。また本筋は謎解きでありながら謎要素をすべてミニゲームとしたために閃き不要となっており、普通の謎解き系ゲームが苦手な方でもプレイしやすい作品になっているのではないかと思います。
ちなみに本作には有料版があります。追加エンディングとより高い難易度のゲームが解放されるとのことです。私はまだプレイしていませんが、もう少し無料版で戦略を洗練させたら挑戦してみようかなと思っています。ランキングとか実装されたらアツいですね!

それでは。

こんにちは。今回はNeutralさんの「LEVEL」のご紹介となります。

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オススメ!
ジャンル:謎解き脱出ゲーム
プレイ時間:私の初見ノーヒントプレイで2時間半
分岐:なし
ツール:Unity
リリース:2024/12


一昨日公開されたばかりのNeutralさんの最新作です。Neutralさんといえば寿司打をはじめとするタイピングゲームが大変有名かと思いますが、脱出ゲームも作られておりそのクオリティもまた高いのです。
Flash時代の脱出ゲームが好きでフリゲ2023で投票したりもしました。

そんなNeutralさんの新作発表と聞き早速行ってみると、難易度は★3つ(じっくり)とのこと。腰を据えて挑む必要があるなと構えていたのですが、プレイしだすと面白くて一日で一気にクリアしてしまいました。


本作は脱出ゲームのお約束通り、見覚えのない密室で目を覚ますところから始まります。
部屋には回転する動物のイラストや何かがぴったりはまりそうな穴、アルファベットの書かれた引き出しなど、いかにもな仕掛けがありそうです。こういう風に、ここに謎がありますよ~!と主張してくれると解く側としてもそこに集中できていいですね。
難しい脱出ゲームは得てして細かいクリックポイント探しになったり、背景に同化して見つけづらいアイテムを取得しなくてはならなかったりになりがちですが、本作では解くためのヒントが見つからなくてイライラするというような時間がほとんどありませんでした。限られたヒントでしっかり正解を導き出せるような上質な仕掛けになっていると思いました。
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とはいっても本作の難易度はNeutral作品の中でも難しめの★3。簡単だというわけではありません。
ボリュームはかなりありますし、何気なく画面に入り込んでいたあれがヒントだったのか!といった気付きも必要になってきてしっかりと手ごたえと達成感を得られる難易度です。
私は2部屋目の光るアイコンのギミックが一番好きでした。なるほどそこを見るのかといった発想と、それさえ分かってしまえば少し考えるだけで済むシンプルさが良いですね。
ちなみに本作の謎を解くにあたりメモ帳などは必須と言っていいと思います。出てきた図形や文字のヒントを紙に書き起こしてじっくり考察しましょう。計算要素もあるのでよほど記憶力と暗算力に自信のある方以外はメモなしで挑むのは無謀だと思います。


さて、FlashからUnityへと開発ツールが移行されたのに伴い、画面は3Dのグラフィックとなっています。部屋の中の仕掛けが移動したり回転したり、アイテムを自由な向きから観察することができます。
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上のスクリーンショットはアイテムの観察中です。画面をドラッグすることで自由にアイテムを回転させることができます。この機能を使用しないと解けない謎もいくつもあり、3Dのメリットをふんだんに生かしたギミックとなっているのも良いですね。逆に言うと立体図形を頭の中で組み立てたり回転させたりするのが苦手だという方にはかなり難しいギミックもあるかもしれません。パズルの力が試されるものも複数あります。

しかし謎解きが苦手な方もご安心ください。なんとYouTubeに公式のヒント&答え動画があるのです。自力で解けたときの感慨は失われてしまうと思うので、一度じっくり悩んでからにするのがおすすめではありますが、ゲームページの上部にリンクが張られているのでどうしても困った場合はそちらから動画を見てみると良いでしょう。
私は今回はやらなかったですが、謎解き系のゲームで詰まった時はセーブして一晩二晩くらい放置し、別の日にやってみると案外するっと解けたりするのでそれもおすすめです。本作にもセーブ機能はついているのでお試しあれ。


また、アイテムの金属光沢までグラフィックが作り込まれていて素晴らしいです。
今回の記事に出てきた部屋はゲーム開始直後にいる場所ですが、本作クリアまでには雰囲気の違う部屋があと3部屋も残っています。謎解きに頭をひねりながらも、ぜひグラフィックも堪能していただきたいと思います。


というわけで今回は「LEVEL」でした。脱出ゲームの定番なギミックからやや型破りな珍しい仕掛け(特に一番最後の暗証番号のところは脱出ゲームの謎として解くのは初めてでした)までボリューム満点でありながら、ありがちなストレスを排したプレイしやすい作品となっていると思いますので、ぜひプレイしてみてください。

それでは。

こんにちは。今回は以前から紹介しようと思っていた作品、Shadow's Silhouetteさんの「勇者はG○○gle翻訳で世界を救うことにした。」のレビューをしていきたいと思います。

(6/30追記:タイムアタックの記事を書きました。動画付き解説記事となります)

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ジャンル:再翻訳おつかいタイムアタックRPG(ReadMeより引用)
プレイ時間:1プレイ3分~、完全初見からエンディングまで5時間くらい
分岐:なし
ツール:RPGツクール
リリース:2020/4初公開


私は以前からShadow's Silhouetteさんの作品はかなり好きで、本作も非常にやりこんだのですが最近は公開停止となっており、今更レビューを書くのもなあ…となっていました。しかし先日再公開されたので迷いなくレビューを書くことができます!


本作の導入はよくある異世界転移ものそのものです。主人公(デフォルト名は鈴木)は突然異世界に勇者として召喚されてしまいます。ここで何か特殊能力が手に入って無双する…というのがお決まりのパターンですが本作は違います。そもそも異世界の言葉を理解することができなかったのです。
そこで役に立つのが機械翻訳。なんと異世界語でも翻訳できてしまうようです。しかし機械翻訳は完璧ではありません。日本語としてこなれていない文面や誤訳なども含まれています。それを何とかプレイヤーの力で元の文章を補完することで召喚者たちと意思疎通したり町の人々から依頼を受けてクエストをこなしていったりするのです。
異世界でレベルアップした主人公が最終的に目指すのは魔王の討伐。このラスボスは主人公が召喚された拠点から直接行けるので、やろうと思えばゲーム開始直後から挑むことができます(当然負けますが)。このシステム、「隣の部屋にラスボスがいる。」を思い出します。ただし本作はラスボスを討伐するというRPG的な要素よりも、道中のADV的要素がメインとなっています。


本作は翻訳部分を除いてしまうと、多数のサブクエストのある短編RPGということができるでしょう。町には多数の住人がおり、その多くが何かしらに困っているようです。彼らに話しかけて依頼を受け、達成することでお金を手に入れてレベルアップや装備購入の原資にすることができます。
人によっては”お使い”と呼ばれてRPGの本筋に関係ない蛇足の部分とみなされる要素こそが本作のメインとなっているわけですが、そんな中途半端ともいえる要素を1つのゲームとして楽しめるような工夫を2つ感じ取りました。

1つは先ほどから出ている再翻訳要素です。いかにG〇〇gle翻訳優秀といえど完璧ではありません。異世界語を日本語に翻訳するときにどうしても脱落してしまうニュアンスがあったり単純な誤訳と思しき語句があったり。そんな微妙な訳文から本来の依頼がどんなものであったかを推測してクエストをこなしていく必要があるのです。
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例えばこちらの依頼。「蝶が欲しい-約5」
語順などが不自然ですが意味は伝わるなあといった依頼文です。しかし次の場合はどうでしょう。
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「同僚がスキップしています。少しscられますか」
はっきり言って意味不明です。この文章から依頼を推測して達成方法を見つけて実行するには試行錯誤が不可欠でしょう。他にも「女性の傑作が見たい!」「友達になる3人について学びましょう!」などの元の依頼からかけ離れた訳文が多数登場し、さながら謎解きゲームのようです。

エンディング到達後の2周目モードでは謎のこんにゃく(どう考えてもドラえもんに出てくる翻訳こんにゃく)を食べることでゲームを原文でプレイすることができるようになります。このモードでは時間制限などもないためゆっくりと町を回りながら住人たちと会話していくことができます。こいつらこんな口調でしゃべってたのかとか、意外と時限会話が豊富に用意されているんだなとかいろいろな気付きに出会えると思いますよ。


さて、工夫の2点目はタイムアタック要素です。G〇〇gle翻訳には主人公の持っているスマホアプリを使用しているのですがなんとバッテリー残量が初期状態で3分しかありません。依頼で得たお金で消耗品の魔法石を買うことによって充電することができるため、探索の1秒1秒にお金が消費されるのと同じ状態なのです。
初見の状態では3分間で依頼を1つか2つこなすのが精一杯でしょう。何度も探索に出ることで次第に効率的な周回ルートを開拓し金策の効率アップを目指しましょう。バッテリー残量に余裕が出てきたら経験値を購入することで主人公をレベルアップし、探索範囲を広げることができます。そしてまた新規の依頼を開拓して依頼文の解読をして…。こうした拡大再生産に似た楽しみも本作のゲーム性の1つでしょう。

本作を普通にクリアするうえではタイムアタックを極める必要まではありません。ゆっくりでも周回を繰り返すことで十分にお金を貯めることができるでしょう。しかし私はそれだけでは満足しませんでした。一体どのような順番で依頼を受け、どんなルートでこなしていくことで最速で依頼コンプリートができるのかを追求します。私のタイムアタックの結果については次回の記事で詳しくご紹介したいと思います。


さて、システム面において工夫されていてプレイしやすいと感じた点がいくつかあるので紹介しましょう。
本作では合計70もの依頼が存在するのですが、この依頼を受けるためには別のこの依頼を片付けていないといけない、というような条件が多数存在します。そうすると同じマップの中でも”今話しかけられる人”と、”フラグ不足で依頼が進行しない人”が混在することになります。多数の依頼を同時進行していると混乱しやすいのですが、本作ではシステム的にこの2種類の人が区別されていて、フラグを進行できる人だけ歩行グラフィックになっているのです。つまり最速でクリアしたいときは歩いている人だけに話しかければよいし、逆にフレーバーテキストを楽しみたい場合は立ち止まっている人に話しかけてみればよいでしょう。
さらに依頼が終了するとその人は透明化してすり抜けられるようになります。これはタイムアタックの意味でも結構大きな変化だったりします。

また、依頼一覧画面もうれしいですね。私はもう全依頼を暗記するほどやりこんでしまったのですが、初見の時は重宝しました。
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さて、これらの仕組みを活用しながら周回して十分お金を稼いだら、レベルアップと装備購入に使ってボス戦に挑みます。一応異世界に召喚された目的がこのボス撃破で最終目標でもあるのですが、これに関しては正直おまけ感が強いです。本作をRPGとして考えるとこの戦闘には物足りなさとか単調さを感じてしまうと思います。
しかし本作の肝(と私が考えるの)は「再翻訳おつかいタイムアタック」の部分です。機械翻訳で遊んだことがあったり、RPGのサブクエストを埋めていくことに喜びを感じる方なら本作もたっぷり楽しめるでしょう。タイムアタックのためのルート構築頑張るぜ!という方はぜひチャレンジしてみてください。私の記録はそう簡単には破れないと思います。次回の記事で挑戦お待ちしています。


それでは。

こんにちは。今更かよと思われるほどの有名作かもしれませんが、今回はパルソニックさんの「かわいいは壊せる」です。

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ジャンル:幼女とおじさんのKENZENアドベンチャーゲーム
プレイ時間:1プレイ5~10分、フルコンプまで1時間強
分岐:エンディング10種
ツール:RPGツクール
リリース:2021/3
備考:12歳以上推奨、ニコニコ自作ゲームフェス2021優秀賞受賞作


以前「決戦前のヒトリ」をレビューしたときに少しだけ触れました。存在は以前から知っている有名作でDL済みでもあったのですが結局プレイしていない状態でした。しかし先日本作がふりーむの累計ランキングで1段目(5位)に入ったという情報を見かけ、やってみるかぁと意を決しました。
噂に聞いていた通りの(タイトル画面を見ても分かりますが…)危ない作品でしたが、単にインパクトがあるだけでもないと感じたので今回取り上げることにしました。


最初にいつも通り簡単に本作の内容を説明しておきましょう。
舞台となるのは労働環境も教育制度も崩壊した世界。週末の休みという概念がなくなり労働者は疲弊する一方。現行で9年ある義務教育は何と1年に短縮され多数の子供がまともな教育を受けられないままです。そんな貧しくなった世界ではたった1年の義務教育を終えたばかりの幼い子供をレンタル商品として貸し出してお金を取る非道な商売が横行しています。
主人公(おじさん呼びで名前は出てきません)は隣の部屋に住む子供(でここ)を1週間レンタルすることになります。毎日でここをなでてかわいがってあげるのもおしおきするのもおじさんの自由。あなたの行動によって物語は10個に分岐します。みんなが幸せになれる未来はあるのでしょうか…?

…と、こんな感じでしょうか。

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記事冒頭でインパクトだけの作品ではないと言いましたが、やはりゲーム開始直後に何の説明もなくでここと会話することになり、さらに彼女をベッドの上に連れてきたこの絵面は強烈な破壊力があることをまず言っておきましょう。


とはいえ本作は18禁ではありません(12推です)。この状態から足を動かすというきわどい操作は可能ですが、本編に関連する操作は2つだけです。なでなで、すなわち頭をなでてやること、そしておしおき、すなわちデコピンです。それ以上のことはできません。
ただ、デコピンというと大したことないように思えますが、このおじさんのデコピンは相当痛いらしいです。クリア後のおまけにそういう記載がありましたし、なによりでここの反応が作り込まれていて見るからに痛そうなのです。

登場人物がひどい目に遭う作品は珍しくありません。このブログで扱った作品でいうと「スレガル」(18禁)は代表例でしょうし、18禁まで行かなくとも「いちごみるくとあそぼうよ」や「Strange meeting!」(いずれも15禁)も十分悲惨な展開が待ち受けています。しかし本作は全年齢であるにもかかわらず、これらの作品よりもプレイしながら罪悪感を覚えるような作りになっていました。

どういうことかというと、上記の作品たちと違って本作は主人公が加虐者なんですね。しかも行動は単なる選択肢式ではありません。毎日でここを寝かしつけるためにベッドに連れていき、カーソルを操作して額付近に持っていき目をつぶらせたうえでようやくおしおきをすることができます。しかもデコピンを構えた後マウスボタン押下または決定キー長押しでパワーを溜めてから解放しないと不発になります。要は徹底的にプレイヤーの自発的操作を要求しているのです。
仮に「おしおきする」という選択肢を1回選ぶのみであったらさほどためらわずにそのボタンを押していたかもしれません。しかしこう何回も、しかも長押しまで要求していると、「お前は今からこのいたいけな子供に強烈なデコピンをお見舞いしてやろうとしてるんだぞ!」という事実を突きつけられているようで私の良心も痛めつけられたのです。
ここが本作がほかの作品と比べて特出している点と言えると思います。

この演出はホラーゲームなどにおいて良く見られると思います。有名なところでいうと「Ib」でアリの絵を橋代わりにして踏みつけるシーンであったり、「魔女の家」でカエルをいけにえにしたり、といったシーンが思い浮かびます。私は単純に驚かせたり怖い絵が出てきたりといった方法で恐怖演出をするタイプの作品より、こうした地味に嫌な展開を重ねておどろおどろしい雰囲気からプレイヤーに継続ダメージを与えてくるタイプの作品の方が好きなのですが、本作はそれに近い怖さというか雰囲気を感じ取りました。

上でフルコンプまで1時間強と書きましたが、これは少し嘘なんですよね。私はこうした演出は好きなのですがMPをかなり消費するので、プレイ中にかなり中断時間をはさんでMPを回復しました(以前Twitterに投稿した通り)。それを除くと大体1時間といった分量という意味です。

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さて、他の演出面について見ていきましょう。
イラストは、綺麗ともてはやされるタイプの絵ではないと思いますが、表情の差が分かりやすく描かれていて好きです。ベッドの上でおじさんを見つめるでここの表情は、前日までにどんな行動をとったかによって大きく変わります。単純に不安そうだったり、怯えていたり、あるいは懐いている様子だったり何かを懇願している風だったりと様々です。「なでなで」をしてあげるときも表情の変化が現れます。ギャルゲーによくある好感度システムを少しだけ見えるようにしてくれたありがたみがあるのと同時に、プレイヤーの行動如何ででここのメンタルを支配できてしまうような怖さも感じられます。
ベッドの上での表情だけでなく、マップ上での移動の様子だったり日付が変わるときのカットインだったりもでここの心境が反映されていて、しっかり考えて作られているなあと感じます。



本作をプレイしていて気になった点も少しあります。
これまで書いてきたように本作はシリアスな展開の割合が多いのですが、時々ギャグ要素が放り込まれているときがあります。シンプルに笑える場合は良いのですが私は鬱陶しいと感じてしまうシーンもありました。具体的には警官の居眠りシーンですね。エンディングで何度も見ることになるのでちょっとしんどいなと。でここが勘違いするシーンなどは面白かったです。

あとはでここのママについて最後まで詳細不明なのは若干もやもやします。その状態でハッピーエンドに行ってしまって何らかの後腐れが残らないのかなという不安につながっているように思います。「レンタル家族」が横行してろくに検挙もされない世の中なのに、主人公の部屋に隣に住む少女がいた程度で任意同行を求められているのも疑問かもしれません(END 02や09ではそうなるのも納得なのですが)。


エンディングについて書きましょう。
本作のエンディングは10種類。ただしおまけ内でいわれている通りEND05~09はほぼ同じなので実質6種類ということです。END 01がハッピーエンドと言えるでしょう。本気で攻略を目指せば初見でも可能だろうという難易度だと思います。でここは親からの愛をあまり受け取れていないようでおじさんに対しても疑心暗鬼のような状態です。ここから警戒心を解きほどいてハッピーエンドに向かうことができるかはプレイヤーの選択にかかっています。単になでなでを続ければいいわけではないのもよく練られています。

エンディングに加えて条件を満たすと、おまけ部屋で七つの大罪になぞらえたクリスタルを輝かせることができます。いわゆる実績に相当する機能です。全開放するととあるモードが解放されます。スクリーンショットは貼りませんが…………こりゃ危険度が増してきたぜ!


というわけで今回は「かわいいは壊せる」でした。
スクリーンショットを見て物怖じしない方はぜひプレイしてみてください。

それでは。

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