フリーゲームの森

フリーゲームのレビューブログです。 ノベルゲーム・アドベンチャーゲームを中心にお勧めの作品を紹介します。
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アドベンチャーゲーム

こんにちは。今回は、四弦亭さんの「アリスは水の中」をご紹介します。

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ジャンル:ゆるめのサスペンス系ADV
プレイ時間:30分以内
分岐:なし
ツール:WolfRPGエディター
リリース:2018/5



今回ご紹介する「アリスは水の中」は、短編ながらさわやかな読後感の印象的なADVです。
まずはあらすじを簡単にご紹介しましょう。

長崎県の島に暮らす主人公の雄介と幼馴染のアリスは大変仲が良かった。しかし彼女は13年前、5歳の時に突如行方不明となりついに見つかることはなく、海に転落して死亡したものとされた。
それを負い目に感じずっと後ろを向いて歩いてきた雄介を見かねた姉のましろは、事件の調べなおしを提案する。
13年の時を越えて明らかになる真実。そしてアリスの思い、ましろの真意とは。

こんな感じでしょうか。
この紹介文を見ると、聞き込みや調査をして真相を暴いていくサスペンスなんだな、よ~し解明に向けて頑張るぞ、と思うかもしれません。しかし本作の中心になっているのはサスペンスではなく、雄介やましろ、アリスが何を思っていたか、そして真相にたどり着いた雄介がその事実をどう消化するか、というところに主眼が置かれているので、むしろギャルゲーに近いのではないかという感想を持ちました(という意味で記事冒頭のジャンル表記にゆるめと入れています)。
ここの部分の表現が面白かったんです。雄介はアリスのことについて責任を感じているというよりは、自分だけが生きて幸せになることに抵抗を感じて素直になれないという感じがします。この状態から何とか前進させてあげたいと調査を手伝うましろ。いいお姉ちゃんですね。この時のましろの思いについては、真相判明後に分かります。また、本作冒頭で提示されるアリスの失踪のほかに、もう一つましろについても序盤で意外な事実が本人の口から語られます。この内容がアリスの事件と一緒にしっかりと解消するのも気持ちよいところです。このあたりがすっきりするのが読後感の良さに寄与しているのでしょう。

その反面と言いますか、事件の真相を調べるパートについてはあっさりしすぎている嫌いがあります。調査するといってもましろの指示に従って誰かの話を聞きに行ったり、遅くなったから家に帰ろうなどと、どうしてもお使いイベントをいくつかこなしているだけという印象になってしまいます。そこを作りこむとなると製作の手間も跳ね上がるのだとは思いますが、主人公の行動にはもう少し自由度を与えて欲しかったなという感じがします。せっかくアドベンチャーゲームとしての形態をとっているのに、これなら一本道ノベルゲームで良かったのでは、とも思います。本当に必要最低限の行動と事実の提示しかないんですよね。人によってはご都合主義の展開だと感じるかもしれません。調査の順番に選択の余地があったり、必須イベント以外のキャラクターとも会話できたりするだけでかなり違ってくるように思います。

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さて、物語開始時点で故人であるアリスには立ち絵がありませんが、姉のましろにはかわいらしい立ち絵がついています。単に事件についての調査を提案する以上の役割を果たすましろ。重要かつ魅力的なキャラクターになっています。作内では3日間経つのですが、なんと毎日着替えるのです。このような仕掛けは他のゲームでは見たことないかもしれません。短編とはいえこのあたりにきちんと力が入っていて、キャラクターの魅力を高めてくれます。物語の魅力って単にシナリオ部分だけでなく、キャラクター造形とかも含みますよね。ちょっとした冗談を交えてくれるあたりや雄介との関係性なども含めて、ましろはとても魅力的なキャラクターに感じました。


今回は短めですがこのあたりで終わります。ちなみに作者さんのサイトはトップページですでに18禁と思われる絵が見えるので、リンクは張らないでおきます(本作はそういうシーンは一切なく全年齢対象です)。注意書きのあるトップページが欲しいなあ。
読後感の良さはなかなかなので、短編でさっくりと温かい気持ちになりたい方にお勧めです。
以下ネタバレ含む短い感想です(反転で表示)。
実子と養子が結婚できるの本作をやって調べてみるまで知りませんでした。義理でも2親等だからできないと思ってました。これなら素直に応援できますね。


それでは。

こんにちは。今回は時雨屋さんの「1000文字勇者」のご紹介です。

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ジャンル:メタネタ多めのコメディADV
プレイ時間:クリアまで30分程度
分岐:ゲームオーバーあり
ツール:RPGツクール
リリース:2016/12


今回紹介する「1000文字勇者」は、RPGの形式をとりながらRPGのお約束を逆手に取った挑戦的なシステムで謎解きゲームのようなプレイ感を生み出した、RPGと見せかけたADVのような意欲作です。

本作のシナリオというかコンセプトは単純明快。ふりーむに載っている3行の説明で十分です。

この勇者は千文字読むと爆発します。
がんばって魔王を倒しましょう。
千文字喫茶参加中。


通常私たちがRPGをプレイするとき、町で出会った人にはとりあえず話しかけることが多いはずですし、それがセオリーでもあります。ただの村人からでも、戦闘のアドバイスとか、隠しアイテムのありかのヒントとか、イベント進行フラグとかの情報が得られたりしますよね。「装備品はメニューから装備しないと効果を発揮しないよ」と教えてくれる人とかはどのゲームを見ても最初のほうの町に住んでいる気がします。
ところが本作はなんと主人公が1000文字読む(メッセージウィンドウに表示される)と爆発する呪いがかかっていて、強制的にゲームオーバーになってしまいます。当然、全部の村人に話しかけている余裕なんてありません。とりあえず初回プレイでは手当たり次第に話しかけていくしかありませんが、これではクリアできるわけはありません。話しかけて得られた反応からイベント進行に必須な人を判別し、極力無駄を排して話を進める必要がある、まるで謎解きゲームのような内容になっています。


本作はRPGでもあるので、戦闘シーンもあります。しかしまともに戦っては容易に文字数制限をオーバーしてしまうので、なんと勇者はどんな敵でもワンパンで倒せる能力を持っているのです! その代償の呪いは大変きついものですが…
戦闘において厳しいのは、戦闘前に無駄なことばっかり喋ってくるいやがらせのような敵。何とか回避する方法を見出さなくてはいけません。こうした敵に笑わされたり、無駄な文字にイライラしたり、なんとか回避して進めないか探索してみたりと、試行錯誤できるのが面白いですね。
ちなみに厄介なのは敵だけではありません。
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こういった面倒くさい奴をどう処理するか、必須なイベントやフラグをしっかりと見定める必要があります。1000文字という制限には多少の余裕はあるものの、100文字を超えるような長話はしっかりとスキップしていかないとクリアできないバランスです。フラグが立つ箇所を見つけてはセーブ時点に戻りストレートにフラグへ向かう、そんなプレイングが求められるでしょう。必須イベントだけを起こして進んでいけばクリアまで5分程度というシナリオですが、その正解ルートを見つけるために村人に聞き込みをする、怪しい場所を調べる、そうした作業を楽しめる方にはぴったりです。シナリオ進行にかかわる情報は、台詞内で目立つようにオレンジ色に着色されているので、ゲームの難易度としては高くありません。

ちなみに私が考えたところでは、魔王討伐後に姫に会う場面で216文字残しが最高値かなと思うのですがどうでしょうか。まだ削れる文字数があるよっていう方は教えてください。


さて、本作では呪いを解いて文字数制限を撤廃したモードで思う存分人に話しかけることもできます。このモードへの入り方は、一回通常モードでクリアするとわかるので頑張ってクリア目指してください。2回話しかけると台詞が変わっている人も結構います。彼らが何をしゃべるかは、クリア後のお楽しみですね。
また、最後のシーンがちょっと変わる程度ではありますが、本作は一応マルチエンディングになっています。どこで分岐するのかは比較的わかりやすいと思うので、ぜひ全パターン試してみてください。


今回は「1000文字勇者」のご紹介でした。お約束を逆手に取ったメタな話に笑える方、RPGのフラグ管理がいつも気になってしまう方、ダンジョンでは外れの方の分かれ道まで全て探索してしまう方にお勧めです。最後にこのゲームの本質を伝えるスクリーンショットをお見せしますね。
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…ということです。それでは。

こんにちは。今回は、コトリノスさんのMimicをご紹介します。

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ジャンル:可愛い系脱出ゲーム
プレイ時間:私の初見ノーヒントプレイで脱出まで1時間半ほど
分岐:なし
ツール:Unity(ブラウザ・iPhone・Android版あり)
リリース:2021/3


今回ご紹介する「Mimic」は本格脱出ゲームです。操作はいたってシンプル。マウスクリックのみです。ドラッグやキーボード操作不要・PCでもスマホでもプレイ可とお手軽ながら、中身はしっかりとボリュームとクオリティを両立させた作品となっています。

脱出ゲームで何より大事なのは、部屋に仕込まれた謎を解いたときの快感ですよね。分からないなあと悩むのも楽しいですが、ずっと分からないままでは次第にイライラしてきて、最後には投げてしまいます。私自身、脱出系の謎解きはそれほど得意ではないので、これまでプレイした数多くの脱出ゲームの中には、途中でにっちもさっちもいかなくなり諦めたり、攻略サイトに手を出したりしたものもいくつもあります。
しかし本作を作られたコトリノスの作品群は、ちょうどよい難易度に収まっていて解けた時の快感を味わいやすいです。「そんなの分かるか!」と言いたくなるような理不尽・意地悪な展開は滅多にないし、やけにクリックポイントが小さいアイテム探しや、画面の見にくさで難易度をあげるような部分も一切なく、プレイしていてほとんどストレスがありません。一度済んだ謎解きが再度要求されるようなこともなく、いろいろな面で直感に沿った構成になっているのです。もちろん簡単すぎるわけではなく、与えられたヒントを十分に観察し、関連しそうなアイテムが無いか部屋中を探索していく必要があります。
本作でうまいなと感じたのは、脱出間際の最後の謎です。実はプレイ中盤くらいでその形に気付いたとき、「こういうデザインなのか~おしゃれだな」などと思っていたのですが、進行上意味のあるデザインだったことに気付かされ感嘆しました。あとは魚の絵ですね。それを見た時、当然ながら似た形や配置のものを探したわけですが全然見つからず、絵とにらめっこしていたらふとひらめいたときの驚きと、検証してその通りだった時のしてやったりという気持ちは脱出ゲームの醍醐味でしょう。


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そして本作の特徴といえば、グラフィックが可愛らしいところでしょう。作者さんの他の作品はどちらかというとスタイリッシュなデザインだったりシンプルな内装だったりというイメージがあるのですが、本作では色鉛筆画のような優しい絵柄がまず目を引きます。そして画面下にいつもいる謎の小動物。今回は彼が脱出の主人公なのです。彼が閉じ込められるとはどういう状況だったのか、またタイトルの意味なんかも脱出すると分かります。
ちなみに脱出に使うアイテムの中にも、ぬいぐるみ(?)があってなかなか癒しを与えてくれます。この猫のぬいぐるみにもまさかの機能があるので、拾ったアイテムはしっかり詳細画面で調べましょう。本作は所持しているアイテムが自動で使用されるシステムではないので、ここに使えそうかなと思ったらどんどん試していくという姿勢も大事です。
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ちなみに私はブラウザでプレイしましたが、スマホアプリ版では高画質な上ヒント機能も使用可能なようです。ノーヒントでは行き詰まりそうという方はスマホで試すといいかもしれません。

というわけで今回はMimicをご紹介しました。しっかりと骨がありながらも気持ちよく解ける脱出ゲーム、ぜひプレイしてみてください。

こんにちは。
今回は、春紫さんの後輩と先輩と時々殺人鬼をご紹介します。

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ジャンル:ゆるふわサスペンス風ADV(公式より引用)
プレイ時間:1プレイ1~10分、フルコンプまで30分程度
分岐:多数、TRUE ENDも複数あり
ツール:WolfRPGエディター
リリース:2013/12
備考:12歳以上対象


本作はちょっとした笑いありホラーありの短編アドベンチャーゲームです。公式ジャンルは上述した通り、ゆるふわサスペンス風ADVとなっていますが、本作のメインは殺人鬼を突き止めるようなサスペンスでは決してなく、後輩と先輩(酔っ払い)の気の抜けるようなやり取りや、突飛な展開を楽しむなんちゃってホラーとでもいうべきものです。

ゲームを開始すると、主人公が先輩の家で宅飲みをしているシーンになります。しかも先輩はお酒を飲むと面倒くさいタイプで、後輩はめちゃくちゃ絡まれることになります。先輩に相当振り回されても嫌そうな感じがしなかったり、先輩の体や翌日の仕事を気遣ったりしているので、結構親しい感じですね。こんな2人の関係に興味が持てる方なら、きっと本作をたっぷり楽しめるはずです。

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本作の特徴として、1プレイが短いのに比してエンディングの種類が大変多いことがまず挙げられるでしょう。何らかの理由で死亡してしまうBAD ENDだけで7種類。TRUE ENDは3種類、その他にHAPPY ENDなどもあります。私が知っている中でTRUE ENDが複数ある作品はこれが唯一かもしれません。そのTRUE ENDは3つそれぞれでかなり違った展開を見せてくれます(でも着地点はなんだかんだで似ている)。

短編なのに大量のエンディングがある都合上、フラグが立つ場面が序盤から超高密度で存在します。ReadMeにもある通り、頻繁なセーブをお勧めします。
そんな大量のエンディングがあるわけですが、親切なことに同梱テキストファイルにエンディングの回収ヒント(ほぼ答え)が記載されています。詰まった方はぜひ参照してください。私はTRUE END2,3を見るのに使いました。


さて、そんな本作、くっつきそうでまだくっついていない2人の関係をにやにやして眺めたり、幅広い展開に驚いたりするのも良いですが、私が地味に好きなのはフレーバーテキストです。

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2つの立場と屁理屈という装備品は外せません。そうだよね、大人になったら立場捨てて自由に生きたりはできないよね……と無駄にしんみりしてしまいました(笑)
あとは50メートル走7秒に二重跳び90回とはさっきまで飲んでたくせになかなかの運動神経。セーブをしようとメニューを開くと目に入ってくるこういう画面にネタを仕込んでくるこの心意気、好きです。

話はさらにわき道にそれますが、私は冒頭の2人で宴会をしているシーンを見て、いいなあ、と思ったんですよね。純粋に2人の距離感とか関係性がいいなというのもありますが、最近は新型コロナウイルスの影響で気軽に誰かと一緒に食事したりもしにくい状況ですからね。飲酒を含むのはなおさらです。私は別にお酒が好きだったり強かったりするわけではないのですが、飲み会がなくなってしまうとそれはそれで寂しいものです。


ゲームの話に戻りましょう。主人公である後輩くん、冒頭の場面ではよくできた常識人といった感じですが、実は結構変態です。ゲーム内で変態という称号を得るくらいには。でもその変態ネタが嫌な感じがしないんですよね。私が一番好きなエンディングが新たな旅立ちエンドになるくらいです。殺人鬼も出てこずに平和だしね!
ちなみにホラー要素はほんのちょっとです。殺人鬼が突然現れたりはしますが、ほかにびっくり表現なんかはないので、ちょっと苦手な方でもプレイできる範囲かと思います。


まとまりがない文章になりましたが、本作の面白さは伝えられたでしょうか。
酔っぱらった先輩が可愛いと思った方はぜひプレイを。

それでは。

こんにちは。今回は再びねこのさんの作品、ありすえすけーぷをご紹介します。前々回のレビューでは最新作、前回は16年前の作品を取り上げましたが、今回はまた最新作。時代の幅を飛び越えてます。

(12/5追記:アツマール版公開・ランキングボード実装を受け、本作RTAの記事を書きました。通常の攻略は終わってタイムアタックを目指しているという方はこちらへどうぞ)

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ジャンル:ちょっとキワドイ脱出アドベンチャー
プレイ時間:初回15分。フルコンプまで1~2時間
分岐:4つ
ツール:ティラノスクリプト
リリース:2021/4
備考:12推

本作は、以前紹介したありすすいーぱーのシリーズで、主人公が共通しています。しかしゲームジャンルは結構違っていて、ごりごりのパズルだった前作に対し本作は謎解き脱出ゲームとなっています。
脱出の舞台はなぜか夜の学校。目が覚めたらなぜか出口のなくなった学校にいたありす。5枚のカードを集めて脱出を目指します。夜の学校から脱出といえば、さくらぷりんさんの深夜12時学校でが思い浮かびますが、本作はホラーではありません。この雰囲気はどちらかといえばほりんさんのSheSeeCrisis!が近いでしょう。そう、つまり本作はおしっこ我慢ゲーなのです。


前作の可愛らしさは健在です。またもや相当量のボイスがついて、突飛なシナリオ・可愛らしいイラストと共にその魅力はばっちり。そんなありすがトイレを求め学校内を探索し、謎解きに頭を抱えるシナリオです。フェチがハマる人にとっては神ゲーになること間違いなしです。
露骨に我慢しているイラストはありませんが、謎解き失敗時にはまたしても"聖地"が拝めるスチルが慌てたボイスと共に登場。その他にも探索中のイベントなどでも結構な頻度で下ネタがあり、そうした方面での楽しみ方がメインとなる作品といえるでしょう。前作の時は、タイトルやゲーム説明からそうしたネタが含まれることを想定していなかったので、どちらかというといかがわしいと感じてしまいましたが、本作ではゲーム説明の段階でフェチが詰まった作品だということが明らかですからね。意外とおしっこ我慢に関する性癖は多いのか、なんて思いながら楽しめました。

逆に言うと、本作にはストーリーのようなものは全くありません。校内を探索したりミニゲームをしたり、ちょっぴりアレなイベントを見たりするだけなので、キャラクターの性格とか背景のあたりで物足りなさを感じたのは事実です。特に、主人公のありすが自身を"コミュ障"とか、"陽キャが怖い"みたいに評価していますが、この辺が突飛な設定に映りました。ありすが最初に登場した「ありすとーく」のやり取りを見るとそんなタイプにも見えないんですけどね…

ちなみにエロ系以外にも、ちょっぴり笑えるネタがいろいろ仕込まれています。私が特に好きなのはこちら。
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あ~、はい、そうですね(棒読)
前作でも本作でも見せまくってるけどな!

エンドロールの"親の声よりも聴いた"もなかなかですね。確かにタイトル画面の時点でちょっと思いましたが、まさか作内でそんな言葉が出てくるとは。メタなネタが多めだなとは思っていましたが、さすがに不意を突かれました。


ゲームの部分についても触れないわけにはいきません。本作はティラノスクリプトで作られた謎解きゲームですが、この謎の部分が思っていたよりよく考えられていて、解けた時はすっきりした気分になりました。結構難しいですが、作内でもよく探索すればヒントをもらえるし、どうしても解けなければ作者さんサイトによりあからさまなヒントも用意されています。解けなくてつまらない、もやもやするといったことにならないようしっかり準備されていて好印象です。
ちなみに私は2つほど作内ヒントを見ました。美術室だけはノーヒントで解けたのですが、その他が見当もつかず理科室のヒントを見たところ、なるほどそういう事かと驚き、その他の部屋の謎を解く方向性にも気が付きました。あとは最後の昇降口もヒントを見てしまいましたが、こうしたお助け機能を使った上でも謎解きの快感が得られるような絶妙なヒントにしてあるあたりも上手いですね。

エンディングは、我慢の限界に達してしまうものを含めて4種類。分岐条件は直感的にも分かりやすいので、謎解きさえできればエンディング回収はたやすいでしょう。また、普通の作品なら、エンディングをすべて回収したところで満足するところでしょうが、本作にはアドベンチャーゲームにしてはかなり珍しいやり込み要素が存在しています。なんと、ボイスの回収率や最速脱出記録、ミニゲームのハイスコアなどが記録されるのです。これはすごくいい仕掛けだと思います。目標や成果が目に見えるだけでこんなにやる気になるんですね。シナリオの長さに比して相当量のボイスが収録されている本作ですが、この機能が無ければ全ボイス回収をするモチベーションはなかなかわかなかったでしょう(そもそも未回収ボイスがあることに気付かない可能性が高い)。私が最後まで回収に苦労したボイスは、通常のプレイではまず起きないだろう状況下の教室で聞ける台詞だったのですが、このような状況まで考えてボイスを用意したりデバッグされたりしていることも凄いなと感じました。

ちなみに私のやり込み実績はこんな感じです。
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SSSランクが存在するのか気になって、相当な回数試行錯誤しました(ミスったらリセットしてやり直したりしたので、記録に残っている回数の倍くらいはプレイしているはずです)。しかし結局バスケットボール1万点×3、アイテム8回収、脱出タイム2分台を同時に達成してもSSランクだったので、これが最高なんじゃないかという結論に至りました。


というわけで「ありすえすけーぷ」のご紹介でした。とってもかわいらしい脱出ゲーム、一度やったら全ボイス回収までやり込みたくなるはず。ぜひプレイしてみてください。
それでは。

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