こんにちは。今回はアザラシの寝言さんの「その後の世界」のレビューをお送りします。

ジャンル:ファンタジーRPG
プレイ時間:4~5時間程度
分岐:なし
ツール:RPGツクール
リリース:2020/6
(9/16追記:本作のスマートフォンアプリ版が公開されました。Android版/iOS版)
本作「その後の世界」は、記憶をなくして地面に倒れていた主人公(名前任意)とどうやら同じ境遇らしい少女リトが、自分たちが何者なのか、この世界は何なのかを求めて冒険していくファンタジーRPGとなっています。
まずはシステムについて説明していきましょう。
主人公とリトは一緒に冒険し、敵モンスターと戦闘していくことになるのですが、プレイヤーが操作できるのは主人公だけになります。リトはランダムで敵に攻撃行動をしてくれます。そして敵からの攻撃も受けることもないため、パーティーメンバーというより支援キャラという方が近いかもしれません。
ただしリトについても装備は自由につけ外しすることができます。物理攻撃特化もよし、魔法攻撃特化もよしです。攻撃を受けないため防御系は無意味なことに気を付けましょう。私のお勧めはMPを気にする必要がないためリトを魔法攻撃担当に、主人公を物理攻撃担当にすることです。
マップ上では常に右上に縮小マップが表示されていて、探索の手助けになります。見たことのある範囲は明るく、まだ見たことのない範囲は暗く表示されるうえ、回復ポイントやマップ移動ポイント、話しかけられる対象なども示されるのでかなり探索がしやすくなります。マップは総じて広い(特にアダチ平原などは非常に広大)なため、Shiftダッシュと並んでこの機能には大変お世話になります。
もう一つ本作の特徴的なシステムとして、クエストが挙げられます。QUESTマークがついた対象に話しかけると、ちょっとした依頼を受けることができます。特定のボスの討伐だったり、アイテムの収集だったりと様々ですが、どれも達成すると強めの報酬がもらえます。依頼は同時にいくつでも受けられますし、時間制限などもないので見つけたらとりあえず話を聞いて受けちゃいましょう。
全体攻撃魔法だったり強力な装備だったりと、実質クリアに必須級の報酬も多いうえ、最大HPやMPが少しアップするという効果もあるのでどしどし解決していきましょう。

時々このクエスト系の要素がだるい作品もありますが、本作では報酬が豪華・クエスト中に世界観への理解につながるイベントがあるなどのため、やらされている感がなく最後まで楽しめました。
経験値稼ぎにもちょうどいいです。クエストを受けるおおよその場所が開示されているのも親切ですね。
戦闘バランス的な面でいうと、本作は回復が自由にできないため細かなセーブなどが要求されてくるタイプだと思います。回復は焚き火の地点でしかできませんが、セーブはマップ上どこでも可能なのでこまめにやりましょう。ショップで回復アイテムを買いためておくのも重要です。
また、魔法は全6種類覚えられますが、強力な魔法などはなく全て属性・攻撃範囲違いのものなので、戦闘中の行動戦略よりは装備・ステータスの方が重要になってきます。武器・指輪・お札の相性をしっかり考えて装備していくとよいです。その分戦闘自体は単調かなあという印象を受けました。

さて、本作のシナリオですが、ボスを倒していくのはもちろん、様々なところに散らばっている"記憶石の欠片"を拾うことで進んでいったりもします。この世界に生きた誰かの記憶をのぞき見することで、過去に何があったのか、魔王の正体は何だったのかなどについて知っていくことができます。
この作りが上手くて、記憶石を集めるために探索したりボスに挑んでいくモチベーションにもなりました。上述した戦闘システムになっている理由付けもシナリオの中にきっちりあって納得感もあります。
ただ記憶を1回見ると石が飛び散ってしまうため再度見ることができないのは何とかならないかなと思いました。続けてみるなら覚えているかもしれませんが、本作ではマップ探索中に断片的な情報が手に入るというシステムなので全部覚えておくのは不可能に近いんじゃないかなと思います。記憶回想モードが切実に欲しいところです。
このシナリオの内容はほのぼのとした全体の雰囲気に比してショッキングというか、暗めの内容になっています。世界が壊れてしまったいきさつなどもなかなか悲しいですが、後味悪い系の展開ではないのでそこはご安心ください。ラスボス倒した後の最後のシーンもこれまでの要素を活かした上手い作りになっていて感動的になっていると思います。
そんな本作には続編がありまして、「かえりみち~続・その後の世界」というタイトルになっています。基本システムは本作と同じですが、主人公たちがケモノ少女になっています。前作の主人公たちも登場し、舞台となる場所も重複していますが一体その後何があったのか、またしても記憶の無い主人公たちが帰るべき場所を見つけられるのかに注目です。メッセージウィンドウが追加されるなどの進化も見られますよ。
ちなみに、前作の知識がないと話が分からないと思うので、おとなしく順番にプレイしてください。プレイ時間は5時間前後、2作合わせて10時間といったところでしょう。

というわけで「その後の世界」のご紹介でした。
自作の音楽によるBGMも魅力的で、細やかな配慮が嬉しい作品です。ぜひプレイしてみてください。

ジャンル:ファンタジーRPG
プレイ時間:4~5時間程度
分岐:なし
ツール:RPGツクール
リリース:2020/6
(9/16追記:本作のスマートフォンアプリ版が公開されました。Android版/iOS版)
本作「その後の世界」は、記憶をなくして地面に倒れていた主人公(名前任意)とどうやら同じ境遇らしい少女リトが、自分たちが何者なのか、この世界は何なのかを求めて冒険していくファンタジーRPGとなっています。
まずはシステムについて説明していきましょう。
主人公とリトは一緒に冒険し、敵モンスターと戦闘していくことになるのですが、プレイヤーが操作できるのは主人公だけになります。リトはランダムで敵に攻撃行動をしてくれます。そして敵からの攻撃も受けることもないため、パーティーメンバーというより支援キャラという方が近いかもしれません。
ただしリトについても装備は自由につけ外しすることができます。物理攻撃特化もよし、魔法攻撃特化もよしです。攻撃を受けないため防御系は無意味なことに気を付けましょう。私のお勧めはMPを気にする必要がないためリトを魔法攻撃担当に、主人公を物理攻撃担当にすることです。
マップ上では常に右上に縮小マップが表示されていて、探索の手助けになります。見たことのある範囲は明るく、まだ見たことのない範囲は暗く表示されるうえ、回復ポイントやマップ移動ポイント、話しかけられる対象なども示されるのでかなり探索がしやすくなります。マップは総じて広い(特にアダチ平原などは非常に広大)なため、Shiftダッシュと並んでこの機能には大変お世話になります。
もう一つ本作の特徴的なシステムとして、クエストが挙げられます。QUESTマークがついた対象に話しかけると、ちょっとした依頼を受けることができます。特定のボスの討伐だったり、アイテムの収集だったりと様々ですが、どれも達成すると強めの報酬がもらえます。依頼は同時にいくつでも受けられますし、時間制限などもないので見つけたらとりあえず話を聞いて受けちゃいましょう。
全体攻撃魔法だったり強力な装備だったりと、実質クリアに必須級の報酬も多いうえ、最大HPやMPが少しアップするという効果もあるのでどしどし解決していきましょう。

時々このクエスト系の要素がだるい作品もありますが、本作では報酬が豪華・クエスト中に世界観への理解につながるイベントがあるなどのため、やらされている感がなく最後まで楽しめました。
経験値稼ぎにもちょうどいいです。クエストを受けるおおよその場所が開示されているのも親切ですね。
戦闘バランス的な面でいうと、本作は回復が自由にできないため細かなセーブなどが要求されてくるタイプだと思います。回復は焚き火の地点でしかできませんが、セーブはマップ上どこでも可能なのでこまめにやりましょう。ショップで回復アイテムを買いためておくのも重要です。
また、魔法は全6種類覚えられますが、強力な魔法などはなく全て属性・攻撃範囲違いのものなので、戦闘中の行動戦略よりは装備・ステータスの方が重要になってきます。武器・指輪・お札の相性をしっかり考えて装備していくとよいです。その分戦闘自体は単調かなあという印象を受けました。

さて、本作のシナリオですが、ボスを倒していくのはもちろん、様々なところに散らばっている"記憶石の欠片"を拾うことで進んでいったりもします。この世界に生きた誰かの記憶をのぞき見することで、過去に何があったのか、魔王の正体は何だったのかなどについて知っていくことができます。
この作りが上手くて、記憶石を集めるために探索したりボスに挑んでいくモチベーションにもなりました。上述した戦闘システムになっている理由付けもシナリオの中にきっちりあって納得感もあります。
ただ記憶を1回見ると石が飛び散ってしまうため再度見ることができないのは何とかならないかなと思いました。続けてみるなら覚えているかもしれませんが、本作ではマップ探索中に断片的な情報が手に入るというシステムなので全部覚えておくのは不可能に近いんじゃないかなと思います。記憶回想モードが切実に欲しいところです。
このシナリオの内容はほのぼのとした全体の雰囲気に比してショッキングというか、暗めの内容になっています。世界が壊れてしまったいきさつなどもなかなか悲しいですが、後味悪い系の展開ではないのでそこはご安心ください。ラスボス倒した後の最後のシーンもこれまでの要素を活かした上手い作りになっていて感動的になっていると思います。
そんな本作には続編がありまして、「かえりみち~続・その後の世界」というタイトルになっています。基本システムは本作と同じですが、主人公たちがケモノ少女になっています。前作の主人公たちも登場し、舞台となる場所も重複していますが一体その後何があったのか、またしても記憶の無い主人公たちが帰るべき場所を見つけられるのかに注目です。メッセージウィンドウが追加されるなどの進化も見られますよ。
ちなみに、前作の知識がないと話が分からないと思うので、おとなしく順番にプレイしてください。プレイ時間は5時間前後、2作合わせて10時間といったところでしょう。

というわけで「その後の世界」のご紹介でした。
自作の音楽によるBGMも魅力的で、細やかな配慮が嬉しい作品です。ぜひプレイしてみてください。