フリーゲームの森

フリーゲームのレビューブログです。 ノベルゲーム・アドベンチャーゲームを中心にお勧めの作品を紹介します。
初めての方は、ぜひごあいさつをご覧ください。評価の基準については、レビューについてに記してあります。
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30分以内

こんにちは。今回はいねむりスフィンクスさん、さつき晴れさんの「モカブレンドをブラックで。」のレビューとなります。

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オススメ!
ジャンル:クリスマスもの短編ノベルゲーム
プレイ時間:15分
分岐:なし
ツール:ティラノスクリプト
リリース:2017/12


本作のタイトルを見た私は、まず「コーヒーって、甘いですか?」を連想しました。コーヒーを好きになる過程だったり、美味しそうに飲む様子だったりが印象的な作品だったので、本作もそれに近いような内容なのかなと思ったのですが全然違いました。ばりばりのクリスマスもので季節外れもいいところですがとても良い作品でしたのでご紹介します。



主人公のリクは浪人生。受験勉強もラストスパートに近いクリスマスイブの朝、サンタクロースの遣いを名乗る女性コメットがリクを訪ねてきて、サンタ役をやってくれないかと依頼してきます。
これだけでは突飛すぎて意味が分かりませんが、本作の世界ではなんとサンタクロースが実在しているのです。子供たちにプレゼントを届けるために、助手と二人でたくさんの家を回るのですが、なんと今年は体調を崩してしまったため、代理の人物を探しているというのです。

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サンタクロース代理を引き受けたリクは、仕事のある夜まではまだ時間があるからという事でコメットに勉強を教えてもらったり、コーヒーを飲んだり、サンタクロースの国の話を聞いたりしていきます。
そして子供たちが寝静まった夜、いよいよプレゼント配り開始です。瞬間移動の能力を持つコメットと一緒に子供の家の前まで行き、授かった力を使ってその子供の望むプレゼントを生み出して枕元に置いていきます。

このように、私の当初の想像と違ってかなりファンタジー色あふれる物語なのですが、この優しい世界観に沿った丁寧で優しい文章と魅力的なキャラで全然飽きないんですよね。リクの頬をつつくいたずらをするコメットのお茶目な笑顔が素敵です。リクの方はなにやら事情を抱えている様子ですがとてもいい子で、子供たちのために一仕事するかという意気込みだったり、ちょっとした気配りだったりが感じられて作品の中にいやみな要素が全然ないのです。
リクとコメットがプレゼント配りをしながら雑談したり、瞬間移動の発動のために恐る恐る手を握ったり、穏やかなラブコメ的雰囲気がとても読みやすいですね。

そんな感じで物語は進んでいくのですが、本作の隠されたテーマはまだ見えてすらいなかったのです。
これがね…素晴らしかったです。短編なのでネタバレしないようにしようとするとほとんど語れる部分がないのですが、あえて一言だけ言うならこれはラブコメではなく、失恋の物語だったのです。

最後のプレゼントを配り終えてからが本作の本番と言っていいでしょう。リクはかなりお人好しなのですが、なんでそこまで、という部分がちゃんと作品のテーマとなる部分に結び付いていて読後感良好です。これまでレビューでほとんど触れてこなかったコーヒー要素についても綺麗に収束する感じがあって、そういうことあるよな~という気持ちにさせてくれます。

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本編を読み終えると解放されるおまけショートストーリーはシンプルなラブコメのワンシーンが2本楽しめます。これもリクがちゃんと過去を清算したからこそすっきりと前進できるんですよね。楽しい気持ちになれる内容で良かったです。


さて、本作の制作には2つのサークルさんが関わっています。思えば本ブログで合作を扱うのはこれが初めてかもしれません。シナリオのいねむりスフィンクスさんの作品はこれまで読んだことがなかったのですが、イラストのさつき晴れさんの作品は何本もプレイしており、毎回妹もののギャルゲーを作っているイメージだったので本作の雰囲気とは異なっており少し意外でした。
今調べたらお二方ともショート・ショート・ショート100に参加されていたんですね。もう読んだのは5年ほど前なので読み返してみるのも良いなという気持ちになりました。


ちなみにリクの合格発表の日付が3/10と出ているのですが、調べてみるとこれは東大や京大をはじめとする難関国立大学の合格発表日ですね。浪人して勉強した努力の成果は実るのでしょうか。
ぜひ皆さんもプレイして確かめてみてください。

それでは。

こんにちは。今回は1MinGame+さんの「セレスティアルトリップ inコスモ∞ワールド」をご紹介します。(リンク先音が鳴ります)

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ジャンル:パズルゲーム
プレイ時間:1プレイ1分
分岐:なし
ツール:HTML5(ブラウザゲーム)
リリース:2024/5(デモ版)


本作は東京ゲームダンジョンで知った作品になります。
シンプルなパズルゲームながらハイスコアを目指そうとするととんでもない集中力と非直感的な戦略を求められる作品で、1週間でかなりの時間を費やしましたのでブログに書いておこうと思います。

1プレイ60秒の制限時間の中でいかにスコアを稼ぐかというゲームなのですが、できる操作は2つだけ。2つの数字を選んで足し算することと、縦横斜めに同じ数字がそろっている個所を消すことです。

基本操作に当たるのは2つの数字を選ぶ方です。盤面に表示された9個の数字のうち1つを選択します。その状態で2個目の数字をタップすると、その和によって盤面が変化します。和がちょうど10の場合数字は二つとも消え、スコアに100点加算されます。9以下の場合は1つ目の数字のみ消え、2回目に選んだ方の数字が和の値に変化、スコアは30点だけ加算されます。和が10を超える場合はどちらも消えてしまい、スコアの加算はなしです。消えた場所には新たな数字がランダムに補充されます。操作回数に制限はないので、いかに素早く和が10になる組み合わせを見つけてどんどん消していくかがハイスコアへの道です。

2つ目の操作は条件が整った時しかできません。3×3の盤面の中で、同じ数字で1列以上のビンゴができている場合、右下のキャラをタップでビンゴになっている個所を全て消してしまうことができます。この時ビンゴの列×300点の点数が加算されます。漫然とプレイしているとなかなかビンゴにはならないのですが、うまく狙いながらプレイすると面白いように点が稼げます。

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作者の1MinGame+さんはその名前の通りプレイ時間の短い作品を作っていて、特に「1分でお勉強になる」を目指しているそうです。本作でいうと1桁の足し算がそれにあたるでしょう。確かに年長~小学1年くらいの子供がやる分には学習教材としても使えそうです。
しかし義務教育はとっくの昔に終えた私は、ひたすらハイスコアのためにやり込んでいきました。私が見た時点ではランキングのトップは6120点。少しやり込めば超えられそうと思った私は1日の練習で7600点を達成。欲が出てきた私はどこまで点数を伸ばせるか1週間程度かけて練習し、現在の所ハイスコア13210点を達成しています。以下では私がとった戦略について説明します。


まず前提として、1桁の足し算は瞬時にできるようにしておいてください。2つの数字の和はもちろんですが、3つの数字の和が10になる組み合わせなども暗記しておくと役に立ちます。
また、本作はブラウザゲームのためPCやスマホなど様々なプレイ環境が考えられますが、スマホやタブレットなどのタッチ端末でのプレイを強く推奨します。複数指タップができるスマホに比べてマウス操作では速度に限界があります。

自然な攻略法として、和が10になる組み合わせをどんどん見つけていき消していくという方法が考えられます。1+9や2+8などはもちろんのこと、和が9以下の場合その値に変化するという性質を使えば2+3+5などの3つ以上の組み合わせでも10を作ることができます。
しかしこれだけやっているとすぐに壁にぶち当たります。8や9などの大きな数字が余ってしまい、10にできる組み合わせが割とすぐ枯渇してしまうのです。そうなる前に余りそうな大きな数字は10をオーバーしてもいいので排除してランダムな数字に変化させておく必要があります。オーバーにペナルティがないので都合のいい数字が出るまでどんどんリセマラしていきましょう。

私はイベント当日の試遊でこの方法で挑みおよそ3000点を獲得していました。自宅の集中できる環境で本気で挑んでみましたが頑張っても5000点台くらいが限界です。6000点以上を目指すには、ライン消しを積極的に使う戦略に移行する必要があるのです。

ライン消しの強いところは条件が整ってさえいれば1タップで300点取れるだけでなく、複数ラインそろっていればその分得点が入ることです。極端な話すべてのマスに同じ数字がある場合、縦3列横3列斜め2列の合計8列がそろった扱いになるため、一挙に2400点が加算されます。
もちろん実際にはそんなに簡単にそろわないわけですが、狙えば5ビンゴくらいはコンスタントに達成できます。

能動的にビンゴを狙うには、ランダムに出てくる数字に頼っているわけにはいきません。盤面の数字の中で和が9になる組み合わせを見つけ、どんどん盤面に9を増やしていきます。9である必要性があるわけではありませんが、1+8、2+7など多数の組み合わせがあるため9にするのが最もそろえやすいです。9マスのうち7マス以上が9で埋まったらライン消しを発動。手際よく行けば5秒~10秒程度で1500点以上稼ぐことができます。

また、60秒というのは短いようで意外と長いので、集中力を保つためのケアも考えておいた方が良いでしょう。連続してプレイしていると思っている以上に疲れるので、適宜休憩をはさみながらやり込みます。

プレイ中に盤面に集中していると残り時間を確認する余裕がないため、サウンドをオンにしてBGMから残り時間を判断できるようにしておくと終盤の足掻きに役立ちます。

私が気にしているのはこんなところでしょうか。
私が13210点を出したときの動画はYouTubeで見られます。


ライン消しでそろえる数字は9が強いと書きましたが、初期状態の盤面に応じてほかの数字がそろえやすい場合もありますので、そこは臨機応変に判断していきましょう。この動画では一度8をそろえています。

というわけで今回は「セレスティアルトリップinコスモ∞ワールド」でした。
ちなみに私はタイトルに使われているセレスティアルという単語を知らなかったのですが、辞書を引いてみたところ「天上の」や「空の」などの意味のある英単語(celestial)のようです。確かに副題に入っているコスモという言葉や星空っぽい背景画像と繋がっていますね。

私の記録への挑戦もお待ちしています。
それでは。

こんにちは。今回は緑茶弐捌號さんの「今日はヴァレンティヌスが処刑された日だよっ!」のレビューとなります。

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ジャンル:バレンタインラブコメノベルゲーム
プレイ時間:フルコンプまで30分程度
分岐:3ルート+α
ツール:ティラノスクリプト
リリース:2025/2


前回に引き続き、東京ゲームダンジョンで知った作品です。緑茶弐捌號(りょくちゃにーはちごう)さんのブースの前を通りかかって、なんか可愛い女の子が表情豊かに動き回っているなあと眺めていると、代表ののりやきさんに声をかけていただきゲームの内容やサークルの説明なんかをお聞きすることができました。そして受け取ったチラシには、"前身となるサークル"の作品紹介として6page.さんの「バス停の先輩」「僕と君とのソリロキー」が載っていてびっくり。どちらも以前フリーゲーム夢現で知っていた作品で、公開年のうちにプレイしてとても良かったので次回作も期待していたのですが、僕と君とのソリロキーver.2以降更新の気配もなく、ReadMeやフリーゲーム夢現に記載のリンクもドメインごと失効している状態だったので新作はあまり期待できないかなあと残念に思っていたのでした。
しかし今回まさかの別のサークルとして活動を続けられているという事が明らかとなりかなりテンションが上がりました。DLしてプレイしてみると期待にたがわず良い作品だったのでブログで扱いたいと思います。


いつも通り簡単にあらすじを説明するとこんな感じ。
主人公の明は高校2年生。バレンタインチョコを貰えるかソワソワしながら学校に行くと、なんと予定外にも都合3個のチョコレートを貰って大満足。しかし、いい気分で帰ろうとしたところにトラックが突っ込んできてなすすべなく死亡してしまいます。
そんな明の目の前に現れたのがバレンタインの天使を名乗る謎の人物、チョコリエル。チョコの貰い過ぎにより愛のエネルギーがオーバーフローして死に繋がったというのです。そんなチョコリエルの力で時間を戻って2月14日をやり直すことになった明は、死を避けるためにせっかく立てた女の子とのフラグを本命を除いて折らないといけなくなってしまったのです! 果たして明は無事にバレンタインデーを乗り切ることができるのでしょうか。そして女の子とのフラグを進められるのか?



タイトルのノリとか上の説明でも感じられたかと思いますが、本作はバレンタインフラグへし折り系のコメディです。ちょっと、というか大分無理がある設定にも思えますが笑顔のチョコリエルの圧の前にそんな違和感は些細なもの。
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有無を言わさず2度目のバレンタインデーが始まることになります。

そんなコメディの雰囲気通り、シナリオはサクサクっとテンポよく進んでいきます。幼馴染の湖池メイ、憧れの先輩井村赤城、謎の中二病後輩江永莉子の3人(全員製菓会社の名前をもじった感じですね)からのチョコイベントがどんどん進行していきます。チョコリエルを含め彼女らの立ち絵が良く動くこと動くこと、台詞に合わせて口や表情も変わっていくものですから、まるで喋っているときの空気圧まで感じられるような臨場感になっています。チョコレート色の制服も可愛らしいですね。

しかし生き残るためには3つのうち2つのチョコレートは断らなくてはならない明。苦渋の決断を迫られます。
受け取れば分かりやすくヒロインたちに喜んでもらえますし、逆にフラグを折るとショックを受けたモーションが入ってプレイヤーである私自身もなにか申し訳ない気持ちになっちゃいます。
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コメディ作品らしく攻略は簡単。狙いの女の子からのチョコだけを貰って他を断ればそのヒロインとのエンディングが見られます。私は莉子ルートが好きですね。相手のどんなところも受け入れてあげる姿勢が素敵だなと感じました。関係性の前進という意味でも彼女のルートが一番ですしね。

私の全てが、中二病莉子がふっと我に返って頬を赤らめるこの瞬間を見るためにあるんだろうな(大げさ)
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逆に言うと、チョコの受け渡し以外にはほとんどヒロインの出番もなくサクッとエンディングまで到達してしまうので、シナリオの深みとかを求める方には物足りなさがあるかもしれません。しかし本作はチョコを受け取ったり断ったり(チョコリエルと喧嘩したり)のラブコメ要素とエンディングの少しだけ心が温まるやり取りだけで十分まとまっていると思いますので、短編で手軽に楽しみたいという需要にぴったりだと思います。

あとは細かいですが、タイトル画面に戻るたびにランダムで表示されるデフォルメキャラも可愛くていいですね。タイトルコールと対応しているようで小技が効いています。この辺りは「僕と君とのソリロキー」でも感じられたセンスが生かされていますね。


さて、これまでにこの記事では意図的に触れるのを避けてきましたが、本作のエンディングはヒロイン3人のみではありません。もう一つだけ特殊エンドがあるのです。
そのルートへの入り方は難しくはないのでぜひこれかな、と思った方法を皆さんで試してみてください。きっとすぐに見つかるでしょう。そして私はこのルートが一番好きです。爽やか青春もので終わったノーマルルートとの対比であのオチには笑いました。ぽっ、じゃねえよ! 最後は日常系コメディ定番のアレが待ってます。やっぱ最高だよ。


というわけで今回は「今日はヴァレンティヌスが処刑された日だよっ!」でした。
バレンタインの時期は大幅に過ぎてしまいましたが、そんなのお構いなしにチョコを貰いに行きましょう!あるいはチョコを断りましょう!
どんなルートに進んでも愉快な展開が待っていること間違いなしです。

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あとここのチョコリエルのいたずらっぽい表情好きです。

それでは。

こんにちは。今回はサカモトトマトさんの「ぺ使いペペロ」のご紹介になります。

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ジャンル:簡単操作アクションゲーム
プレイ時間:1プレイ10分以内
ツール:WOLF RPGエディター
リリース:2022/2


サカモトトマトさんと言えば、昨年このブログで「ジュエ☆スタ!」を扱いました。ジュエ☆スタ!はパズルゲームでしたが、今回はアクションゲーム。どちらも単純なルールかつ簡単な操作ながらやり込みがいのある作品となっています。


本作の目的は簡単。聖なる「ぺ」(画像で赤いのが自機です)を操作して、邪悪な「ぺ」(青いやつ)を回収していきます。ぺが重なるようにマウスを移動させたらOK。
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邪悪なぺは左から右へと次々に流れていくので、テンポよく聖なるぺを重ねて回収していきましょう。
回収ごとにスコア倍率が上がり、倍率は一定速度で下がっていくのでなるべく素早く消すといいスコアを狙えます。

最初のうちはカーソル移動だけで回収できましたが、ゲームが進んでくると「ぺ」の向きを回転させなければいけなかったり、当たると自機が壊れてしまう敵が出現したりとギミックが増えていきます。
ゲームオーバーはなく、救済措置もあるためクリアするだけなら簡単ですが、なるべくいいタイムで、高い得点を取ろうとすると結構なやり込みが必要になってきます。
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本作のゲーム性以外のところでは、News!によるフレーバーテキストの多彩さに触れておきましょう。
上のスクリーンショットでは、ちょうど300個の「ぺ」を消したタイミングだったようで、関連したニュースが流れています。そういったタイミング以外では、ペペロンチーノが人気だとか、「スマッぺ」が解散したとか、ぺに関するニュースが流れてきます。流れてくるニュースのシュールさもあって、Cookie Clickerにある同様の機能を思い出しました。

そんなちょっとした笑いを提供してくれるNews!ですが、一つ重要な情報が出ることがあります。上級モードへの入り方です。通常モードでは物足りないと感じたあなたはぜひNews!をよく見たうえで上級モードを試してみてください。ギミック自体は変わりませんが、ぺの数や速度が上がったり、敵の数も増えたりしていてかなり難しくなっています。これでSランク取れたらすごいです。
さらに上級をクリアすると裏面への行き方も……
ちなみにsetting.txtをいじることでさらに高難易度にすることもできるようです。狂人御用達ですね。


そんな本作には一応ストーリーがあります。
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邪悪な「ぺ」は一体誰の仕業なのか、聖なる「ぺ」とは。裏面までクリアすると、そのちょっぴり意外な答えが明らかになるでしょう。
このストーリーモードですが、一度見たら再度見ることはできないっぽくてやや残念。あとはタイトル画面がないのも少し寂しいでしょうか。



さて、私は上級モードはやり込むには難しいと思ったので、通常モードでハイスコアを狙ってみることにしました。同梱の攻略書によると、なるべく素早く、取りこぼしがないように回収すればいいということなので頑張ってノーミスでの回収を目指します。
まずはぺの角度調整を素早くできるようになる必要がありました。マウス右ボタン押下で時計回り、左で反時計回りに回転するので、どちらの方向から回すのが照準合わせに最適なのかを瞬時に判断し、その通りに操作していきます。「愛と勇気とかしわもち」をやり込んだ経験がこんなところに活きるとは!
慣れると「ペクトのどうくつ」の落石がある地点より左側ですべてのぺを回収できるくらいになります。

そして敵が出てくる時間になったら画面全体を広い目で見渡します。各ステージで敵の出現位置は固定なので暗記したうえで対処。「ペテン・ぺぺ遺跡」ステージで登場する羽が厄介で、射出角度が定まっていないため出現したらすぐに角度を確認して避けるようにします。射出速度が一定でないのが嫌らしいところで、まだ大丈夫だろうと思っていたら高速で飛んできて衝突、なんてことが多発します。

あとは邪悪なぺの取り逃しがないように頑張るのですが、その際出現順(画面右から)にこだわらない方が良かったです。障害物に囲まれて取りに行けないものがあったら角度だけ確認したうえでいったんスルーして、取りやすいぺを回収後に向かうと成功率が高かったです。

あとはぺや敵の出現パターンが変わるときにBGMも切り替わるので、サウンドはしっかり聞きながらプレイするのをお勧めします。

そんな私のやり込みの成果はこんな感じ。
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Twitter検索した感じ、「ぺぢから」9800台の報告は見かけなかったのでこれはかなりいいスコアなんじゃないでしょうか。


というわけで今回は「ぺ使いペペロ」でした。
慣れれば1プレイ6分以内ですが、私は3時間くらいはやり込んだでしょう。そして右手人差し指が痛くなりました(「ジュエ☆スタ!」の頃から成長してない…)。私の記録を超えたらぜひ教えてくださいね。

それでは。

こんにちは。今回は鳥籠さんの「何も事件は起こらなかった」のレビューです。

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ジャンル:微ホラー探索アドベンチャー
プレイ時間:30分
分岐:エンディング3種
ツール:Wolf RPGエディター
リリース:2016/12
備考:第12回ふりーむ!ゲームコンテスト短編部門銅賞受賞作


さて、最近は新しめの作品が続いていましたが、今回はやや古め、2016年公開の短編ホラーとなります。
では簡単なあらすじ紹介からまいりましょう。

主人公のレンは小学1年生。公園で友達の志乃と遊んでいましたが、夕方になりお姉ちゃん(真弓)が迎えに来ます。家に帰ってからも一見平和そうなものの、たまに現れる幽霊のような影や不気味な現象。表に見せない苦悩を抱えていそうな真弓。
果たして幽霊の正体は何なのでしょうか。真弓とレンの間には何があったのでしょうか。幽霊のいう「ここにいてはいけない」はどういう意味だったのでしょうか…

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ゲーム開始時点では平穏そのものであり、怪しい洋館に肝試しに行ったり異世界に迷い込んだりするわけではない本作ですが、すぐにホラーの面が見えてきます。
家の中で、廊下や子供部屋、書斎など様々な場所で幽霊のような影に出会います。影たちはしきりに「お前はだれだ」「ここは悲しい家だ」「ここにいてはいけないから帰れ」などと伝えてきます。それほど怖いわけではありませんが、例えば「この家で過去に事件や事故があったんじゃないか」とか、「主人公は本当に生きた人間なのか、彼岸の使者が迎えに来ているのではないか」などの想像が膨らみます。

家の中がこのような状態であるのに対し、真弓は明らかに明るすぎるというか、空元気のような感じがします。この違和感は、真弓に対しても「この人は何かを隠しているんじゃないだろうか」という疑念を抱かせてきます。そしてその疑問はGOOD ENDによって意外な方向に解決されることとなります。


このエンディング分岐についてです。
GOOD, NORMAL, BADの3種類があることや、いずれも1周目から回収できることはゲームの開始時点で案内されています。となると多くの方は初見からGOODエンドを目指してプレイしていくのではないでしょうか。ところが本作は分岐の仕掛けが特殊であり、ほとんどの場合最初はBADにたどり着くのではないでしょうか。少なくとも初見GOODはほぼ無理だと思います。

BADエンドでは、レンも真弓もすべての疑問を忘れ去ってそのままおしまいになってしまいます。穏やかではあるけれども何も真実が明らかにならないルートです。このルートを見たうえでちょっと試してみればNORMALエンドにも簡単に行くことができるでしょう。こちらではレンは前を向いて進んでいくことができます。真弓の口からも本当のことが述べられますが前を向くことができず、なんともむずむずする結末になってしまいます。

というわけで皆さんにはぜひGOODエンドまで見て欲しいのですが、これは分かってしまえば簡単とはいえ気付くのは相当難しいと思います。人によっては永遠に気付かないかもしれません。
この分岐方法に私は非常に驚き、類を見ない仕掛けだなと大変感心しました。それは盲点だったよ…。
そしてたどり着いたGOODエンドでは2人とも現実を受け入れて前に進んでいくだけでなく、本作のタイトルであった「何も事件は起こらなかった」の意味も明らかになる大変気持ちの良いエンディングです。本編内で登場機会のなかった両親に関する気持ちなどを含めて解決されるのが素晴らしい。
このエンディングを見て初めて、幽霊の言葉だったりNORMALエンドでの会話だったりがプレイヤーに効果的にミスリードを誘っていることが分かるのです。

どうしても分からなかった場合、ヒントの見方がReadMeに書いてありますのでよく読んでみてください。それでも分からない場合、下に攻略を畳んで書いておくのでクリックして読んでください。この作品はGOODエンドまで見ないと評価できません。そしてエンディング回収後にはこの仕掛けが良くできていることに驚き、温かい結末に感動することができるでしょう。

GOOD ENDを見る方法(クリックで展開) トイレに起きた後おまじないをせずにそのまま眠り、翌朝真弓と話している最中に登場する幽霊に従って、話し続ける真弓を無視してリビングを出てください。→キー長押ししながらzもしくはEnterキーを押してメッセージを送っていけばよいです。
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さて、本作をホラーゲームとして見た場合、やや物足りなく感じるかもしれません。プレイ時間は短いですし、幽霊に話しかけられること以外に怖いことは起こりません(一か所だけ視覚的に怖いシーンがありますが、よほどホラーが苦手な方でなければ大丈夫でしょう)。
ゲームの進行も、家の中をノーヒントで探索して特定のものを調べる必要があったりと、すこし不親切というかお遣い感のある探索だなあと正直なところ感じました。
しかしそれでもエンディングのきれいさがそれらをすべてカバーできるすごい作品だなと感じました。

ややマニアックだけれども良かった点として、バックログが可能な点を挙げておきましょう。
ウディタ製のADVゲームにおいてバックログが使える作品は私はほとんど知らないのですが、本作にはばっちり実装されています。
イベント中に参照できないのは不便ですが、探索中はxキーで表示できるメニューからいつでも会話履歴をさかのぼって確認することが可能です。大変珍しい機能で私的には高ポイントです。


というわけで今回は「何も事件は起こらなかった」でした。
ぜひGOODエンドまで見てください。そうでないとこの作品を楽しんだことにならないのではないか、そのくらいのパワーがありますので頑張って攻略してみてください。

それでは。

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