フリーゲームの森

フリーゲームのレビューブログです。 ノベルゲーム・アドベンチャーゲームを中心にお勧めの作品を紹介します。
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4時間前後

こんにちは。今回は落柿さんの「アカイロマンション ~ホラー編~」です。

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ジャンル:超常現象系ホラーノベルゲーム
プレイ時間:1週目2時間程度。エンディングコンプまでその2~3倍程度。
分岐:多数。エンディング23種
ツール:ティラノスクリプト
リリース:2021/8
備考:製品版あり


こちらはしばらく前に知った作品で、プレイする機会をうかがっていました。結局DLしてからプレイするまでにかなり時間がかかってしまいましたが、よい作品でしたのでご紹介します。


まずはあらすじを簡単にご説明しましょう。

大学4年生の良(名前変更可)は夢の一人暮らしのために学生寮から格安マンション「赤石マンション」へと引っ越すことになった。周辺の家賃相場に比べてあまりに安い理由が気になる良だったが、その理由は引っ越し初日から思い知らされることとなる。住人の自治を重視するというオーナーの意向の元で1000回以上も続いているという住民会議。それに参加する癖の強すぎる住民たち。そして15年前にあったという連続殺人事件の現場の一つであったというこの土地。
そんな中で起きる不可解な事件。殺人鬼がうろつくマンションに閉じ込められてしまった良たちは15年前の事件の被害者の呪いを解いて生還することができるのでしょうか……

こんな感じでしょうか。

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さて、本作の特徴の一つとして、ストーリー中の選択肢がかなり多めという事が挙げられるでしょう。
当然ですが物語前半のうちは真相につながる手がかりをほとんど持っていません。その中で呪いや犯人の目星をつけ、ほかの住人と一緒に対処法を考えていく、といったホラー・サスペンス的な展開を盛り上げるのに一役買っているといえるでしょう。

また、このマンションの住人は新しく引っ越してきた良を含めて7人います。上述したようにこのマンションにおける意思決定は「住民投票」により行われます。呪いへの対処をどうするのか、根本原因の解明のための調査法は?など様々な議題が持ち上がり、その多くは実際にプレイヤーが投票内容を選択することによって進行していくのです。
住人達(+良の友人の春奈)の合計8人(途中で被害者がでて数人脱落しますが…)というやや多めの登場人物の数とマッチしたシステムになっており、臨場感のある展開を作り出すことに成功していると感じます。
臨場感を演出するという点でみると、本作で登場人物に立ち絵がないのもプラスに働いているでしょう。「1999ChristmasEve」のレビューで指摘したのと近いですね(ジャンルも似てるし)。


そんな本作はプレイヤーの選択によって合計23ものエンディングに分岐します。そのうち19はバッドエンド(ほとんど主人公の死亡や住人の全滅です)、残り4つが生存エンドになっています。それぞれの選択肢は、直後の展開が変わるだけのダミー選択肢や間違うと即分岐系のバッドエンド分岐もあれば、終盤になって初めて選択が効いてくるもの、中盤以降の捜査の展開が大きく変わるものなどさまざまあり、全体の構造をつかむには何周もする必要があると思います。

これらのエンディングを何個も見ていくうちに事件の背景だったり呪いの正体や手がかりを得ていくことになり、真実のパズルがはまっていくような気持ちよさを味わえるシステムになっていると思います。
逆に言うと一つの生還エンドを見ただけで事件の全体像が把握できるような構造にはなっていないため、ここが弱点にもなりうるシナリオだと思いました。
私は運よく(?)1回即分岐バッドエンドを踏んだ以外は一発でEND23(呪いを鎮めて事件が解決するエンディング)までたどり着いたのですが、やけにあっさりと解決してしまったような印象を受けました。その後ほかのエンディングを回収する中で、あの時他の人物が何をしていたのかとか、過去の事件についての情報とかを知っていくこととなり、そこで初めて知るようなことも多くそこがちょっと微妙かなと感じました。1周目にルート制限があり、ある程度特定のエンディングを見ていくと真実への道が開ける、というタイプの分岐システムがあると最高だったかなという気がします。あるいは1周目でも到達は可能だがフラグが厳しくて、初見でたまたまたどり着くことがないようにするとか。
真相が明らかになるエンディングは全体の構造が見えてくると、後味もよくしっかりと謎が解決しているものだったのでややもったいないと思ってしまいました。

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本作のBGMはピアノ曲中心に構成されており、ホラーっぽさを醸し出しながら聞いていて不快にはならない感じでちょうどよかったと思います。長編作品でBGMがずっと不穏、というのは意外と疲れるのでこの調整は絶妙だったのではないでしょうか。
演出面でいうと写真背景なのもよかったと思います。マンションという我々にもなじみのある舞台でのホラーなのでプレイしながらどれだけ現場の状況を想像しながら読み進められるか、というのは物語への没入感を左右する重要な要素だと思うので、具体的な背景写真が使われている本作はその点でも成功しているかなと思います。
ただ写真の種類はそれほど多くなく、マンションの構造が分かるようなものがなかったため、どこかで建物全体の地図などを見せてほしかったとは感じました。
この人たちが飲み会してる駐輪場ってどこにあるんだろう?扉が開かなくて外に出られないといってるんだから建物の中なのは分かる、だけど中で花見なんてするか? 中庭みたいなのがあるとしてそこから移動できる範囲ってどのへんなのか想像つかない…あと駐輪場って中庭とは別の場所にあるの? みたいな感じで解決できない疑問を保留にしながら読み進めないといけないのはややしんどい



ホラー的演出については、起動時に強めに警告されますが突然怖い画像が表示されたり大きな音が鳴ったりという事もなくテキストだけ(あと若干の血しぶき)で進むのでよほどホラーが苦手でないなら大丈夫かなと思います。
わらべうたをモチーフにした呪いの電話とか、子供の霊や殺人鬼といった不気味さを演出する要素はそこかしこに散りばめられており、こうした要素から想像して恐怖を感じていたい、というタイプのホラー好きの方にピッタリでしょう。

あとシステム面に関してはやや不満ありです。セーブ&ロード、スキップにバックログなど最小限のシステムはきちんと用意されているのですが(特にバックログでさかのぼれる範囲が広いのはありがたい)、動作の安定性が低いです。プレイ中にフリーズすることが何度か。そのためこまめなセーブを挟んでプレイすることをお勧めします。選択肢の数も多いですしセーブスロットも豊富ですからこまめにセーブして損はありません。
タイトル画面から行けるエンディングリスト画面も謎です。スチル一覧画面のようなレイアウトで各エンディング画面が見られるのですが特に絵があったりするわけでもなく文字だけ。クリックするとその画面を拡大して見られるのですが特に文字を拡大してもうれしいことはなく、クリックできるなら分岐確定後のシーンにジャンプするような機能を期待するのでなんだこれは、と思ってしまいました。


さて、そんな本作ですがタイトルに「ホラー編」とついている通りシリーズとなっています(単独でも完結しています)。「アカイロマンション完全版」が有料にて販売中です。無料の体験版もノベコレ版よりエンディングが増えているようです。私は完全版購入済みですがまだプレイできていません…。エンディング数もプレイ時間も倍増しているようで楽しみです。


難点の指摘も長くなりましたが、適度な緊張感をもってどんどん先へ先へと楽しく読み進められた作品であることは間違いないので是非プレイしてみてください。
複数ある生還エンドでそれぞれ後味が違いながらも納得感と爽快感があるホラーは結構貴重だと思いますよ。

それでは。

こんにちは。今回は以前から紹介しようと思っていた作品、Shadow's Silhouetteさんの「勇者はG○○gle翻訳で世界を救うことにした。」のレビューをしていきたいと思います。

(6/30追記:タイムアタックの記事を書きました。動画付き解説記事となります)

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ジャンル:再翻訳おつかいタイムアタックRPG(ReadMeより引用)
プレイ時間:1プレイ3分~、完全初見からエンディングまで5時間くらい
分岐:なし
ツール:RPGツクール
リリース:2020/4初公開


私は以前からShadow's Silhouetteさんの作品はかなり好きで、本作も非常にやりこんだのですが最近は公開停止となっており、今更レビューを書くのもなあ…となっていました。しかし先日再公開されたので迷いなくレビューを書くことができます!


本作の導入はよくある異世界転移ものそのものです。主人公(デフォルト名は鈴木)は突然異世界に勇者として召喚されてしまいます。ここで何か特殊能力が手に入って無双する…というのがお決まりのパターンですが本作は違います。そもそも異世界の言葉を理解することができなかったのです。
そこで役に立つのが機械翻訳。なんと異世界語でも翻訳できてしまうようです。しかし機械翻訳は完璧ではありません。日本語としてこなれていない文面や誤訳なども含まれています。それを何とかプレイヤーの力で元の文章を補完することで召喚者たちと意思疎通したり町の人々から依頼を受けてクエストをこなしていったりするのです。
異世界でレベルアップした主人公が最終的に目指すのは魔王の討伐。このラスボスは主人公が召喚された拠点から直接行けるので、やろうと思えばゲーム開始直後から挑むことができます(当然負けますが)。このシステム、「隣の部屋にラスボスがいる。」を思い出します。ただし本作はラスボスを討伐するというRPG的な要素よりも、道中のADV的要素がメインとなっています。


本作は翻訳部分を除いてしまうと、多数のサブクエストのある短編RPGということができるでしょう。町には多数の住人がおり、その多くが何かしらに困っているようです。彼らに話しかけて依頼を受け、達成することでお金を手に入れてレベルアップや装備購入の原資にすることができます。
人によっては”お使い”と呼ばれてRPGの本筋に関係ない蛇足の部分とみなされる要素こそが本作のメインとなっているわけですが、そんな中途半端ともいえる要素を1つのゲームとして楽しめるような工夫を2つ感じ取りました。

1つは先ほどから出ている再翻訳要素です。いかにG〇〇gle翻訳優秀といえど完璧ではありません。異世界語を日本語に翻訳するときにどうしても脱落してしまうニュアンスがあったり単純な誤訳と思しき語句があったり。そんな微妙な訳文から本来の依頼がどんなものであったかを推測してクエストをこなしていく必要があるのです。
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例えばこちらの依頼。「蝶が欲しい-約5」
語順などが不自然ですが意味は伝わるなあといった依頼文です。しかし次の場合はどうでしょう。
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「同僚がスキップしています。少しscられますか」
はっきり言って意味不明です。この文章から依頼を推測して達成方法を見つけて実行するには試行錯誤が不可欠でしょう。他にも「女性の傑作が見たい!」「友達になる3人について学びましょう!」などの元の依頼からかけ離れた訳文が多数登場し、さながら謎解きゲームのようです。

エンディング到達後の2周目モードでは謎のこんにゃく(どう考えてもドラえもんに出てくる翻訳こんにゃく)を食べることでゲームを原文でプレイすることができるようになります。このモードでは時間制限などもないためゆっくりと町を回りながら住人たちと会話していくことができます。こいつらこんな口調でしゃべってたのかとか、意外と時限会話が豊富に用意されているんだなとかいろいろな気付きに出会えると思いますよ。


さて、工夫の2点目はタイムアタック要素です。G〇〇gle翻訳には主人公の持っているスマホアプリを使用しているのですがなんとバッテリー残量が初期状態で3分しかありません。依頼で得たお金で消耗品の魔法石を買うことによって充電することができるため、探索の1秒1秒にお金が消費されるのと同じ状態なのです。
初見の状態では3分間で依頼を1つか2つこなすのが精一杯でしょう。何度も探索に出ることで次第に効率的な周回ルートを開拓し金策の効率アップを目指しましょう。バッテリー残量に余裕が出てきたら経験値を購入することで主人公をレベルアップし、探索範囲を広げることができます。そしてまた新規の依頼を開拓して依頼文の解読をして…。こうした拡大再生産に似た楽しみも本作のゲーム性の1つでしょう。

本作を普通にクリアするうえではタイムアタックを極める必要まではありません。ゆっくりでも周回を繰り返すことで十分にお金を貯めることができるでしょう。しかし私はそれだけでは満足しませんでした。一体どのような順番で依頼を受け、どんなルートでこなしていくことで最速で依頼コンプリートができるのかを追求します。私のタイムアタックの結果については次回の記事で詳しくご紹介したいと思います。


さて、システム面において工夫されていてプレイしやすいと感じた点がいくつかあるので紹介しましょう。
本作では合計70もの依頼が存在するのですが、この依頼を受けるためには別のこの依頼を片付けていないといけない、というような条件が多数存在します。そうすると同じマップの中でも”今話しかけられる人”と、”フラグ不足で依頼が進行しない人”が混在することになります。多数の依頼を同時進行していると混乱しやすいのですが、本作ではシステム的にこの2種類の人が区別されていて、フラグを進行できる人だけ歩行グラフィックになっているのです。つまり最速でクリアしたいときは歩いている人だけに話しかければよいし、逆にフレーバーテキストを楽しみたい場合は立ち止まっている人に話しかけてみればよいでしょう。
さらに依頼が終了するとその人は透明化してすり抜けられるようになります。これはタイムアタックの意味でも結構大きな変化だったりします。

また、依頼一覧画面もうれしいですね。私はもう全依頼を暗記するほどやりこんでしまったのですが、初見の時は重宝しました。
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さて、これらの仕組みを活用しながら周回して十分お金を稼いだら、レベルアップと装備購入に使ってボス戦に挑みます。一応異世界に召喚された目的がこのボス撃破で最終目標でもあるのですが、これに関しては正直おまけ感が強いです。本作をRPGとして考えるとこの戦闘には物足りなさとか単調さを感じてしまうと思います。
しかし本作の肝(と私が考えるの)は「再翻訳おつかいタイムアタック」の部分です。機械翻訳で遊んだことがあったり、RPGのサブクエストを埋めていくことに喜びを感じる方なら本作もたっぷり楽しめるでしょう。タイムアタックのためのルート構築頑張るぜ!という方はぜひチャレンジしてみてください。私の記録はそう簡単には破れないと思います。次回の記事で挑戦お待ちしています。


それでは。

こんにちは。今回は妹れっぐぅおーまーさんの「Be alive ~What is your precious~」のレビューをしていこうと思います。
私は好きですが、本作はかなり人を選ぶ作品であることは間違いないので、注意書きなどをよく読んだうえで納得された方のみプレイしてください。

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★favo
ジャンル:王道学園ものエロゲ
プレイ時間:1ルート2~3時間。フルコンプまで5~6時間程度
分岐:攻略対象3人。計8エンド
ツール:NScripter
リリース:2006/12
備考:18禁。特定ルートで凌辱シーンあり。見たくない場合回避パッチを当てる事(後述)


さて、2年半ほど前にこのブログを開設し、週一弱のペースでレビューを書き続けてきましたが、今回で記念すべき100本目となります(コラム等があるため総記事数は128本となっています)。何か思い入れのある作品を取り上げたいなと思って考えていたのですが、私が初めてやり込んだフリーゲーム(カサハラン.COMさんの「漢字迷路三国志」です)はFlash製で既にプレイできなくなっていますし、ノベルゲームとの出会いのきっかけとなったむきりょくかん。さんの「ほしのの。」については過去に取り上げました。他に私に大きな影響を与えた作品と言えば、私が将棋を始めるきっかけとなったペットボトルココアさんの「夏ゆめ彼方」がありますがこれも以前にレビューしています。
色々考えた結果、今回は私が初めてプレイしたアダルトゲームであって大変印象に残っている本作を取り上げることにしました。というわけで1月にTetraScopeさんの「桜哉」の記事を書いた時以来の18禁作品となります。通常のレビューに比べて私の思い出話みたいなものも長くなるかもしれません。


本作は2006年のコミケが初出とかなり古く、現在公式ページのダウンロードリンクはミラーを含めすべて無効になっているため今からの入手はちょっと大変かもしれません。一応Wayback Machineでアーカイブをたどれば今でもダウンロードできることは確認しています。公開当時はエロゲと饗はおろかBOOTH(pixiv)すらなかったので配布場所は相当限られていたはずで、しょうがない面もあるとは思いますが昔の作品がプレイできなくなってしまうのは寂しいですね。


さて、では本作のあらすじ紹介に参りましょう。
主人公の藤原伸一は高校2年生。両親が海外出張中(お約束)のため、同じ高校に通う1年生の妹、千佳と一緒に家事を切り盛りして生活しています。学校では幼馴染の坂野恵理、悪友の北沢明と一緒になんだかんだ上手くやっています。最近では委員長キャラの榊原奏とも親しくなって、5人で楽しく高校生活を送っていました。期末試験のために勉強を教えてもらったり、試験終わりにゲームセンターで遊んだり。しかし時期はもう高校2年生の冬。受験勉強や卒業後のことを考えるとみんなで遊んでいられる時間もそれほど長くはありません。彼女らとの関係を一歩進めることはできるのでしょうか…。


と、こんな感じで基本的な設定を説明すると非常にオーソドックスな内容になっていると思います。
しかしこれまで文字通り健全なゲームしかプレイしていなかった私には、これがエロゲのノリなのか! と思った個所がいくつかありました。(もちろん、エロゲは全部そうだというわけではないのは今は知っているわけですが)

まず画面がピンク色!
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タイトル画面の色味もそうですし、この学校の制服はなぜか男女問わずピンク色のようで、立ち絵やスチルが自然とその色になっていきます。別に肌の露出が多かったりするわけではないのですが、なんか独特だなと思ってました。


そしてなぜか同性の悪友キャラ(明)がキモい。コイツ、何なんだ? というか公式サイトの攻略ページの中で作者にネタにされてるし…
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また、何でもないシーンでのサービスカット(?)が多い。最初の学食でのシーンからモブの女の子が普通にパンチラしているなど、そういった要素のあるスチルが多めです。

正直に言うとプレイしていた時には、これらの要素は良く分からないな、こういうノリなのかなと思って流していました。別にえっちなゲームじゃなくていいかと感じていたのです。しかし最後までプレイしてみると、私に強烈な印象と感動を残していったすごい作品だったのでした。それに関しては後述します。



さて、複数ヒロインである本作は当然、共通ルートと個別ルートに分かれています。クリスマス前までが共通ルート、それ以降が個別ルートとなっていますが、本作の特徴として共通ルートの比重が重めということが言えるでしょう。分岐直前まで5人で集まって遊んでいたりするので、複数ヒロインものでありがちな「後半で他のヒロインの存在感がなくなる」ような流れになりません。ヒロイン同士の掛け合いも描かれるなど、ただの賑やかし要員になっておらず丁寧に作られているんだなと感じられます。
個別ルートに入ってからも、きちんと友人同士の付き合いであった今までの関係性を踏まえた展開になっており好感を持てます。各ルートで恋人エンドと友人エンドにさらに分岐するわけですが、これはどちらに行っても言えるでしょう。

逆に言うと、恋愛ものとして見たときのどきどき感みたいなものはやや物足りないと感じるかもしれません。共通ルートの間の単なる友人としての関係が長く、その間は異性としての意識などは描かれないため終盤で突然恋愛ものになってしまう印象はぬぐえません。
その面で一番良くできていたと感じたのが委員長キャラである榊原ルートでした。幼馴染である恵理や妹である千佳とは違って、榊原だけはゲーム開始時点ではほとんどしゃべったことのない相手です。その状態から、何となく相手のことが気になるとか、少しずつ態度が軟化していくとかいった変化がほかのルートよりも濃く描かれていたように思います。このルートだけヒロイン視点が描かれているのも私の好みに合致するようでした。ご両親が良い人で良かったですね。
そしてルートの最後で18禁シーンがあります。初めて読んだ私は、なるほどそんなもんか(良く分からん)なんて思っていました。

千佳ルートについてはどちらのエンディングに行っても微笑ましい内容となっており、実の兄弟での近親相姦的な展開はありません。途中何回も伸一のことをシスコン扱いしたネタがありますが、このルートを読むとむしろ千佳の方が重度のブラコンでは? なんて思ったりします。

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ここまででも「良くできた作品」であると思いますが、これだけだとおそらく私にここまで強い印象を与えなかったでしょうし、正直わざわざ18禁の作品をやらなくても良かったかなと感じたでしょう。しかし本作は幼馴染の恵理ルートで本性を現します。

ヒロインが3人いて恵理ルートだけ1周目ルート制限がかかっています。1回目では強制的に友人エンドに。2周目で初めて「ホテルに入る」という選択肢が登場します。当然そこで恵理と行為に及ぶわけですが、問題はその後です。ずっとほのぼのとしていたこの作品の雰囲気はここで一気に反転します。

念のため再度警告しますが、このルートの先ではかなりショッキングな展開が続きます。具体的な暴行が行われるシーンはパッチ適用により飛ばす選択肢を有効化できますが、このルートの主題は事件によって深い心理的なダメージを受けた人物たちがその後どのように生きていくかです。鬱ゲーは受け付けないという方のプレイもお勧めしません。
気にしないという方もシナリオの加筆が若干あるためパッチ適用をお勧めします。公式サイトからver1.01パッチをDL・解凍し、作品フォルダのnscript.datを上書きしてください。パッチ適用後も該当のシーンを飛ばさずに読むこともできます。



このルートでは、伸一と恵理を追っていた千佳が暴漢に襲われてしまいます。それに感付いて現場に向かった伸一も犯人の手にかかって意識不明の大けがをさせられることになります。
幸いにも命に別状はなかった2人ですが、同時に負ったであろう精神的ショックの深さは計り知れません。そんな中で行われる千佳と恵理のあの会話シーン。愛し合っていたからこその行動だったのに、友達を大切に感じていたからこその気遣いだったのに、どうしてこう現実は悪い方向に進んでしまうのでしょうか。あの時こうしていればよかった、自分のせいでこんなことになってしまったという後悔が絶え間なくあふれ出てきて、優しさがあるからこその悲しみを際立たせるシーンです。しかし恵理の悲鳴交じりの決死の説得も届かないほど、千佳の心はずたずたに壊されてしまっていたのです。

そんなシーンの後、無音で始まるモノローグ。そこで事件がもたらした影響の大きさを再度実感させられることになります。伸一・千佳のみならず恵理や明、榊原を巻き込んで、事件から立ち直るための必死のリハビリが始まるのです。
確かに恵理は伸一とちょっと特別な関係になることを望みました。しかしそれは5人の友情を壊してまで望むものではありません。実際恵理は事件の前にも、これからもいつも通りで、と伸一に告げています。ところがそんな希望は事件によって完全に破壊され、悲痛な運命を甘んじて受け入れるしかなくなります。
生半可な友情だったらここで終わりになってしまうかもしれません。私だったらすべてをあきらめて自分の心も壊れてしまうかもしれません。しかし5人の友情はそうではありませんでした。恵理は自分にとって何が一番大事だったかに気付いたのです。まさに本作の副題にあるWhat is your preciousとは5人で遊んで楽しく過ごした日々、皆を思う友情であったのです。ほのぼの系の作品だったら何となく受け流してしまうであろう友情描写であったとしても、どうしようもなく悲しいこの状況だからこそ、こうも心に深く刻まれるものなのか、というのを強く感じたのを覚えています。
序盤のシーンではただの同級生でしかなかった榊原も、彼女がいないことに悪態をついてばっかりだった明も、こうも献身的に恵理や伸一を支えてくれます。こんな健気な友情だからこそ、全員を全力で応援しながら物語を読み進める手は止まりません。

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その後の学校のシーンなどは、今になって冷静に考えてみれば現実的ではないでしょう。しかしそんなことがどうでもよくなるほど私はこの作品に夢中になっていました。愛を越えた先にあるものをこんな形で描くことができるのかということに。そしてこの展開は同人の18禁作品でしか許されないだろうとも感じていました。

最後にクリスマスの日の会話などが伏線となって真実に気付くあの展開も良く作られています。私が最初に読んだときはこれが後で効いてくるなどとは全く思っていなかった何気ないシーンなのですが、そこまで計算されていたことに気付いてまた深く驚くのです。これも、伸一が恵理や千佳を大切に思っていて、しっかり観察していたゆえでしょう。

ラストシーンにはver1.01で加筆されたシナリオが出てきます。やや説明的過ぎるかなという感じもしますが、ここにきてようやくひと段落したと安心できる内容になっていて、全ルートの総まとめとしての終止感をしっかりと纏ったエンディングです。このエンドロールだけ振り返り的にこれまでのスチルがついていたりもしますしね。1つ注文を付けるとしたら、最後に全員で笑っているスチルとかあったらより感動的だな、というところでしょうか。
若干ネタバレ(クリックで展開) まさかタイトル画面の時点で盛大にあの展開を示していたとはね…全然気づきませんでした。

ちなみに本作の攻略は簡単です。攻略したいヒロインの選択肢を選び続ければよいです。優柔不断な選択をしているとノーマルエンドに行きます。


というわけで今回は「Be alive ~What is your precious~」でした。
本作が私にとって初めての18禁ゲームだったからこそ、単にえっちなシーンがあるだけでなく話のテーマに大きくかかわってくるような内容を含む作品が好きになったのかもしれません。この辺のことは「桜哉」で語りましたね。
あのルートを受け入れられる人はそう多くはないかもしれませんが、私を深く感動させたのもあのルートであることに間違いありません。鬱展開に耐性がある方、ぜひプレイしてみてください。このルートに出会ったからこそ、私はエロゲにもシナリオの良さやテーマ性を求めているといっても良いでしょう。

それでは。

こんにちは。今回は成瀬紫苑さんの「人間裏街道」のレビューをお送りします。

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オススメ!
ジャンル:探索ホラーアドベンチャー
プレイ時間:エンディングまで3時間、フルコンプまで6時間程度
分岐:エンディング7種
ツール:Wolf RPGエディター
リリース:2023/3
備考:15禁、自殺/殺人描写あり



先週に引き続き、フリーゲーム夢現で見つけた作品になります。以前から気になっていたのですがようやくプレイすることができました。シナリオにグラフィックにとてもよくできていて、ゲーム初制作とのことでしたがそれでこの出来栄えなら才能ある方なんだなと思える作品です。


主人公のアリスは”死にたがり”の高校3年生。生きる目的を失い、自宅で練炭自殺をしようと思い立ちます。道具もそろえていざ実行するにあたり恐怖を感じたその瞬間、鏡の向こうから謎の少年メイに裏街道へといざなわれます。表(現実世界)の反対であるという裏街道は暗く静かな場所で、住人たちも他人との関わりを避けているようですが、その分厄介な人間関係に悩まされることもなくのびのびと自由に暮らしています。
裏街道で一緒に遊んでとメイにせがまれたアリスは、夏休みが終わるまでという約束でそれを了承します。自殺を決行するまでの1か月間、メイと遊ぶついでに裏街道を探検することにしたアリスは一体何を見つけるのでしょうか。裏街道とはどんなところで、住人たちはどんな人なのでしょうか。彼らに未来はあるのでしょうか……


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本作の良かったところの1つ目として、まずはシナリオを挙げようと思います。本作の主人公であるアリスは先ほども述べましたが相当な死にたがりです。ゲーム開始時点で上のような状態ですし、裏街道へ行ってからも基本的には夏休みの最後の日に表に帰って死ぬという決意は揺らぎません。それでいて、何かプレイヤーの同情を誘うような深刻な理由が語られることはありません。つまり、感情移入しやすいタイプの主人公ではないのです。
このブログでも何度か書いていると思いますが、私は物語を楽しむときはおおむね主人公になり切って読むタイプです。本作のように何を考えているのか分かりにくかったりして感情移入できない主人公はあまり好きではなく、実際ゲーム序盤における印象もさほど良くありませんでした。

しかしゲーム中盤終盤と進み、エンディングを回収するころには最初の印象は完全に覆されていました。その理由の一つとして、裏街道で出会ったガラクとの相性の良さがあるでしょう。裏街道に住んで長いというガラクはメイの扱いにも慣れていて、メイの世話をしながらもアリスに今後の生活についてアドバイスをしてくれます。
そんなガラクはアリスと対照的な”生きたがり”。生きたがりのガラクがどんな経緯で裏街道に来ることになったかはゲーム終盤で明らかになります。理不尽な現実に悩まされたガラクの事情を知れば人生に絶望しても仕方がないと思えるのと同時に、何とか希望を見失わないで欲しいという気持ちが生まれます。

そのガラクが表に戻って生きたいという希望を叶えるために必要だったのがアリスの存在だったのでした。裏街道に来て日が浅いアリスはまだ表での生き方を忘れておらず、さらには死を覚悟したゆえの危険を顧みない行動力があります。本やスマホを取りに1回表に戻ったり、メイの行動を不審に思ってガラクに相談したり。そういったアリスの行動が意図せずにガラクの計画の手助けとなっていたのです。
このあたりの伏線の張り方が上手いですね。



逆にアリスにとってもガラクは欠かすことのできない存在になりました。死んでもいいやと思っているアリスが生きていくにあたり、生きたがりのガラクが表で生活するのを助けるという具体的で小さな目標が非常に大切だったのです。

人生における夢のような大きな目標を持って、それに向かって努力している人を見ると立派だなあ感じます。しかし胸を張って宣言できるような立派な夢を持っている人ばかりではありません。まして死にたがりのアリスにはそのようなものは全くありませんでした。
裏街道に長居しすぎたために表での生活に支障をきたしたガラクを手助けするというのは、人に誇るようなことではないかもしれないけれど確実にアリスに活きる理由を与えてくれます。立派な理由がなくても、目の前の毎日に手いっぱいだったとしても、小さな目標があるだけで生きるエネルギーになるんだと思うと同時に、我々も現実世界を生きることに高いハードルを感じなくてもいいんだよというメッセージのように受け取れました。


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さて、次にビジュアル面が良かったことについて書きましょう。
ここまでに載せたスクリーンショットでもわかると思いますが大変綺麗ですね。それに加えて本作においては、裏街道には日が昇ることはなく、ガラクがくれた特殊なメガネをかけないと色の判別も難しい程度に暗いという設定があります。ネタバレになってしまうので詳しくは言及しませんが、その点が反映されたスチルや立ち絵になっているのがとても良いですね。


本作にはストーリーのメインにかかわってくるキャラクターのみでなく、探索時に会話などをすることができるサブキャラも多数存在しています。彼らについても立ち絵が用意されているだけでなく、専用のスチルまであったりしてこれは相当な力の入れ具合だと思います。このスチルはそのキャラクターのサブシナリオをクリアすることで見ることができるようになります。

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これらのスチルは一度見たものはおまけ部屋で再度閲覧可能になっています。同時にそのシーンで印象的なBGMと合わせて鑑賞できるシステムは何気に初めて見たかもしれません。曲名なども同時に表示されていて、私のような音楽素材マニアには大変うれしいシステムです。



本作の攻略についてです。
公式サイトなどの記載では難易度は低いとのことでしたが、エンディングをすべて回収しようとすると私には難しく感じられました。簡単というよりは”余計なことをしない”というタイプの分岐条件になっているのです。分岐ありの探索ADVにおいては特定のアイテムを入手するとか謎を解くとかの分岐条件になっているものが大多数ですから、本作はややトリッキーな分岐条件をしている分難しいなと感じられました。もちろん、そのうえで必須のフラグは立てておかなくてはなりません。自力では難しいなと思ったら素直に公式サイトにあるヒントを見ることをお勧めします。
とはいえ、ゲームオーバーを避けてエンディングまで進むのは(いくつか不意打ちポイントがあるとはいえ)簡単ですので、まずは自力で回収できるだけやってみるのがよいでしょう。

ストーリー進行に必須でないサブクエストについてはさらに難しいです。9部屋あるアパートの一部屋一部屋を丹念に調査しないといけなかったり、非常に早いタイミングで必須フラグを取る必要があったり、当然のように時限イベントのクリアを要求されたりします。こちらは一部のイベントについてはおまけ部屋でヒントが見られます。分岐しうると私が認識していないタイミングでのフラグなどもあって、理不尽とまでは言いませんがやや不親切かなと感じました。

あとはマップ上で領域の指定が上手くいっていないのか木などをすり抜けてしまう箇所がいくつかあるのも少し気になったでしょうか。
マップの表現自体は面白く、ソファに座っている状態がわざわざ用意されているのはなごみますし、そんなモザイクの使い方あるのか、と驚かされもしました。

ホラー要素はそこまででもなく、あまり得意でない私でも最後までプレイできました。ただし過激ではないとはいえ脅かし表現はありますし、そこそこグロい絵もあるので血とか無理~という方はやめておいた方が無難でしょう。



というわけで今回は「人間裏街道」でした。
死にたがりが裏街道で見つけた目標とは。生きていく理由とは。大変に後味の良いエンディングとなっているのでぜひあなたの手で見つけてください。

それでは。

こんにちは。
今回はらふわーかーさんの「かみさまの心臓」のレビューをしていきたいと思います。

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ジャンル:ホラー風謎解き探索型ADV(ReadMeより引用)
プレイ時間:エンド到達まで2時間強。フルコンプまで3~4時間
分岐:エンディング4種。その他GameOver多数
ツール:Wolf RPGエディター
リリース:2015/3



ホラー風と銘打っている本作ですが、脅かし要素はかなり控えめですのであまりホラーが得意でない方でもプレイしやすい作品かと思います。(ただし嫌な気分になるようなギミックは複数あります。後述)
さっそく内容の紹介に移りましょう。


冒頭プロローグの部分が終わると、主人公、目黒誠を操作可能になります。真っ暗な部屋で何も見えませんのでひたすら前進していきましょう。次の部屋から探索ADVらしい謎解きゲームが始まります。
最初のトラックのある部屋では、おそらく多くの方が一度はゲームオーバーになると思います。初見殺しではあるのですが理不尽に感じない内容で良いですね。確かに、アレはそのために存在しているというのが初見でもわかります。
しかしその部屋の扉を開けて次に進むためには、先ほどのゲームオーバーになるギミックを使って特定の操作をする必要があります。進むためにはこうしなきゃいけないだろうというのはすぐに理解できるのですが、実際にやるには心理的抵抗があるような内容ですごくホラーゲームらしいんですよね。

ホラーゲームというのは当然プレイヤーをびっくりさせたり脅かしたりするものですが、私はそういう怖さには弱いのであまりホラーを好き好んでプレイするわけではないんです。しかしホラーゲームにおけるプレイヤーの怖がらせ方というのはそれだけでなく、ふんわりと嫌な雰囲気を漂わせるとか、選びたくない選択肢を選ばせるとか、そういったじんわりとした怖さというのもあると思うんです。
有名な作品でいうと、青鬼的なホラーではなくて魔女の家的、というと伝わるでしょうか? そして私はこちらのタイプの作品を好むのです。

本作においてこれがかなりいい方向に働いているなと思ったのがこのトラックの部屋のギミックでした。

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さて、この部屋を突破すると次は本棚の部屋です。ここに来て初めてストーリーのようなものが明らかになってきます。何でもできる完璧な兄を持って誇らしくも悔しい気持ちで生きてきた弟の誉(ほまれ、でしょうか)の手記のようなものがばらばらに散らばっています。誉の兄は本当に何でもできて人格者でもあったのですが、交通事故に遭った結果介護なしでは生きられない状態になってしまいます。そんな弟の誉の日記を読んでいくと、順番に部屋の鍵が開いていきます。扉の先では兄弟の関係性や過去の出来事を使ったギミックになっていて良く考えられています。


この本棚の部屋を越えた先で、本作のタイトルの意味が次第に明らかになっていきます。なにやら主人公に好意を持っていそうな謎の少女が登場。いったい彼女とはどういう関係なのか、彼女の目的、そして正体は何なのか。そうした謎がストーリーを進めていくうちに解けていくのが気持ちいい作品です。


物語が進行するのと同期して、ゲームを進行していくためのギミックも兄弟の2人を交互に操作して突破していく方式へと変わっていきます。兄である誠が何を考え、それを弟である誉がどう受け止めていたのか、そのすれ違いの様子が伝わってきます。
同時にエカチェリーナと名乗る謎の少女に関することも分かってきます。本作の冒頭で意味深に登場した”かみさま”という単語がどういう文脈で使われていたのか、悲しい真実が明らかになっていきます。

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そんなギミックが上手く作られている本作ですが、謎解きはやや難しめと感じました。いくつかのアイテムを入手できますが、持ち物に入っているだけで自動的に使用されたりしません。怪しい対象の前に立ってメニュー画面から能動的に使用するアイテムを選択する必要があります。詰まったと感じたらいろいろなものを単に調べるだけでなく、アイテムを使用できないかも確かめていくとよいでしょう。
必要な推理や謎解きに関しては理不尽なものもなく、納得できる範囲で作られていると思います。記憶力が必要になるギミックもあるため、不安ならヒントをスクリーンショットに撮っておくと安心です。
また、一部の追いかけっこで(キーボードのせいかもしれませんが)操作性が微妙で難しいかなと感じました。

そして本作のエンディングは計4種類に分かれます。Bad, Normalエンドに関しては難しくありません。普通にシナリオを進行していけばたどり着けます。しかし残りのエンディングについては初見での到達はまず無理でしょう。ハッピーエンド到達条件を満たしているかは最奥の部屋の様子で分かるのですが、それをどこで満たせるかを探すのが難しいです。合計12か所を調べる必要があり、その多くは調べられる時期が限定されています。無理だと感じたら作者さんサイトに攻略が載っているので参考にしましょう。


というわけで今回は「かみさまの心臓」でした。
結局すれ違ったままになってしまったバッドエンドの後でハッピーエンドを見ると幸せも倍増です。おまけ部屋ではやたらコミカルな会話も見られるのでぜひハッピーエンド目指して頑張ってみてください。

それでは。

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